ウォーキングランジの効果と正しいやり方【重量・回数・その場でのやり方も紹介!】
下半身トレーニングとして効果的なランジ運動のバリエーションのひとつがウォーキングランジです。
下半身の筋肉の強化だけでなく、女性のダイエット効果も絶大です。筋肉の肥大効果も高く、かなりハードな運動です。
筋肉を鍛えるトレーニングとしての効果だけでなく有酸素運動としても注目されています。筋トレとの組み合わせだけでなく、ランニングとも組み合わせることで、減量効果も抜群です。
ウォーキングランジでの効果的な重量
ウォーキングランジでの効果的な重量について解説します。
自重から始めてみる
ウォーキングランジのための重量としては、まずは自分の体重だけから始めてみましょう。フォームの修得を含めて、自重から始めるのがおすすめです。自重から始めて、重量が明らかに足りなくなってからバーベルなどのウエイトを持つようにしましょう。
自重でのウォーキングランジでは、動作中に腕を胸の前で組んで肩の位置まで持ち上げておくか、頭の後ろで組むようにすると上体を垂直に真っすぐに維持しやすいです。
高重量は扱いにくい
ウォーキングランジは高重量を扱える種目ではありません。
普通のランジであっても、前方に出した片方の脚だけで立ち上がる運動であるため、スクワットのような高重量は扱えません。無理に高重量を持つとバランスが崩れて危険です。
ウォーキングランジの場合は前方に向かって進むために、さらに高重量を扱いにくいです。
バーベルの場合
ウォーキングランジのウエイトとして使えるのがバーベルとダンベルです。
バーベルを使う場合、最初は軽い10キロのシャフトから始めましょう。重さ20キロのオリンピックシャフトは長さが220センチもありますから、周りの迷惑になるということでジムの中では使えないことがあります。
自宅であれば自由になりますが、広さの関係でやりにくいかもしれません。
いずれにしてもウォーキングランジでは重さを増やすのは慎重にしないとバランスを崩しやすいので注意が必要です。
ダンベルの場合
ダンベルの場合は下に降ろした両手で持つため、バーベルよりも保持しやすいです。それでもウォーキングランジの場合はそれほど重い重量は持てません。
無理に高重量を持つと動作が不自然になって、可動域が狭い運動になってしまいます。
ウォーキングランジで効果的な回数
ウォーキングランジでできる回数としては10回から20回ぐらいが基本的な目安になります。ウォーキングランジの場合は回数というよりも「歩数」としても数えられます。
前方に向かって歩いて進みますが、1歩としての歩幅は普通の2倍から3倍ぐらいです。これが10歩、20歩となると、かなりの距離になりますし、運動量としてはかなりのものです。20歩のウォーキングランジでも疲労しないようなら、重りとしてダンベルかバーベルを使いましょう。
ウォーキングランジをその場でやる方法
ウォーキングランジは大股で前方に向かって進むために、かなり広い場所を確保するのが理想ですが、室内であれば、それほど広い場所は取れないでしょう。
そこで、その場でウォーキングランジを行なう方法をご紹介します。
3歩ほどの広さの場所を確保する
ウォーキングランジでは大股で前方方向に進みますから、1歩でも普通の歩幅の2倍から3倍ほどの距離を進みます。
これを3歩分ほど進める場所ならばジムの中でも確保しやすいでしょう。
あるいは自宅でも3歩か最低でも2歩分の距離分の広さがあれば、、その場でのウォーキングランジができます。
3歩進んだら方向転換して繰り返す
そして、3歩進んだら180度方向転換して、また3歩進んで、また方向転換してウォーキングランジを繰り返します。
このぐらい距離であれば自宅の廊下でもできるでしょう。
ウォーキングランジとハムストリングの関係
ウォーキングランジで最も鍛えられるのが太ももの前面の大腿四頭筋です。それに次いでお尻の筋肉である大殿筋、そしてハムストリングも鍛えられます。
しかし、ハムストリングについては大腿四頭筋などのように直接的に効くというよりも、大腿四頭筋の拮抗筋としての働き方をします。
ハムストリングも含めた総合的な大腿部のトレーニングになります。
ウォーキングランジと膝の負担
ウォーキングランジは膝に少なからぬ負担になりますので、膝を痛めている人はやらない方がいいでしょう。
ウォーキングランジでは片脚を大きく前方に踏み出しますが、その前に出した際の膝の負担だけでなく、後ろ脚の膝についても注意が必要です。
後ろ脚の方の膝が床につくほど降ろしたのでは深すぎますから、膝が下につかないように保持しましょう。
ウォーキングランジとロニー・コールマン
かつて、ボディビルコンテストの最高峰であるミスター・オリンピアで8連覇したロニー・コールマンというもの凄い選手がいました。現在はもう引退していますが、現役当時はコンテスト時の体重が134キロもあって、過去から現在を含めて、優勝した選手の中で最大のボディビルダーでした。
筋肉が大きいだけでなく、密度の点でも、個々の筋肉の凄みという点でも他に類を見ないもの凄い身体でした。特に大腿部と背中が凄く、背中の発達度では人類史上最高と言えるでしょう。このロニー・コールマンが大腿部のトレーニングとしてウォーキングランジを行なっていました。
筋肉を大きくするためというよりも、形を整えたり、カットやセパレーションをつけることが目的だったと思われますが、あのもの凄い脚を作った種目のひとつになっています。
ウォーキングランジと筋肉痛
ウォーキングランジだけしかやっていなくても、始めた当初は筋肉痛が出る可能性があります。スクワットやレッグプレスなどの他の種目と組み合わせて本格的に追い込んでいるなら、さらに筋肉痛が出ます。筋肉痛が出るのは筋肉に効いている証拠です。
筋肉痛が出たならば、完全に筋肉痛が抜けるまでは次のウォーキングランジをしてはいけません。筋肉を発達させるには超回復現象が不可欠です。この超回復現象は筋肉痛が抜けた後に起こります。
筋トレに熱心な人ほど、やり過ぎてしまう傾向があります。筋肉痛が抜けたフレッシュな状態でトレーニングするようにしましょう。
サイドランジウォークの特徴
一般的なウォーキングランジでは前方に向かって進みますが、横方向に動くウォーキングランジもあります。それがサイドランジウォークです。その特徴をご紹介しましょう。
関与する筋肉
前方に動く普通のウォーキングランジでは強く関与する筋肉が大腿四頭筋と大臀筋になります。
これに対してサイドランジウォークで強く稼働する筋肉は内転筋、中臀筋、小臀筋になります。横方向に対する動きに必要な筋肉を鍛える効果があります。
スポーツ競技の補強として使われている
サイドランジウォークはスポーツ競技の補強運動として使われていることが多いです。特に陸上競技で行なわれています。
日本のスポーツ界はかつては筋トレをすると身体が硬くなると言われて、なかなか採用されなかった歴史がありますが、陸上競技はそんな中にあって、筋トレを早くから行なっていました。
陸上競技では他の競技に比べて筋トレを積極的に採用していたのは、身体能力がもろに成績に反映されることと関係しているでしょう。
フォームはワイドスタンスのスクワット
サイドランジウォークは動きは通常のサイドランジとやや違っています。普通のサイドランジはまず、肩幅の2倍ほどの足幅で立ち、そこから片方の脚を曲げて深く降ろし、元のポジションに戻り、次にもう片方の脚を深く曲げて降ろします。そして、また元のポジションに戻すという動作を交互に繰り返します。
これに対して、サイドランジウォークでは、最初に脚を揃えた状態で立ちます。そこから横の進行方向に向かって肩幅の2倍ほどの足幅まで大きく踏み出します。
降ろし切った状態のフォームはワイドスタンスのスクワットと同じです。その降ろした際のポジションから立ち上がりながら横の進行方向の脚に合わせて脚を揃えて立ちます。これを繰り返しますから、横の進行方向に向かって進むことになります。
ダンベルよりもバーベルの方が使いやすい
前方方向に進むウォーキングランジであれば、ウエイトとしてダンベルでもバーベルでも使えます。それに対してサイドランジウォークではダンベルは使いにくいです。
横方向に動きますので、ダンベルを両手に持つと動作の邪魔になるからです。その点、バーベルであればこのような問題はありません。
まとめ
大腿四頭筋を始めとした下半身トレーニングとして非常に効果的なのがランジという種目です。ランジにはいくつかのバリエーションがあります。内転筋や中臀筋・小臀筋を鍛えるサイドランジがその代表格ですが、それ以外にも普通のランジと同じ筋肉群を鍛えつつ、1歩ずつ前方に進むウォーキングランジもそのバリエーションのひとつです。
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ウォーキングランジは大腿四頭筋だけでなく、お尻の筋肉である大臀筋を鍛えるのに効果的なので、女性のヒップアップ効果も抜群です。バーベルでのスクワットやレッグプレスなどの高重量種目で本格的に鍛えている人なら、大腿部の仕上げ種目として行なうと、さらに追い込み効果が期待できます。
自宅での筋トレ用としても、ハムストリングを含めて幅広く鍛えてくれるメリットがあります。まずは自重から始めて、筋力の伸びに合わせて、バーベルやダンベルのウエイトを持つようにするとさらに効果的です。