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拳立て伏せの効果と正しいやり方・強化方法【拳の形・場所も大事】

投稿日: 2018年07月27日

拳立て伏せをする男性

腕立て伏せのバリエーションのひとつに「拳立て伏せ」があります。拳で支えて腕立て伏せをすることで、大胸筋や上腕三頭筋だけでなく、拳そのものから手首にかけても強化されます。

フルコンタクト制の空手をやっている人に最も有効な鍛え方ですが、空手とは関係ない人にとっても、手首を強化するためにやってみる価値があります。拳立て伏せの正しいやり方と強化方法を解説します。

拳立て伏せの効果

拳立て伏せの効果についてご説明しましょう。

拳、手首、大胸筋、上腕三頭筋を同時に鍛えることができる

拳と手首で体を支えた状態での腕立て伏せですから、普通の腕立て伏せで鍛えられる大胸筋と上腕三頭筋の他に拳と手首を効果的に鍛えます。ひとつの運動でかなり広範囲で鍛えられるメリットがあります。

手首が強くなる

力強い手首の男性

手首を立てて体を支えるので、手首の強化に効果的です。

手首の強さにもいろいろあります。筋トレ種目のリストカールやレバレッジバーで鍛えるのも手首の強化になりますが、拳立て伏せで鍛えられる手首の強さというのは、拳で叩いたときの衝撃に耐えられる強さです。

拳が強くなる

手首と共に拳も強くなります。

拳立て伏せでは手首を立てて体を支えますが、手首の先にあるのは拳です。その拳を床に置いて体を支えるため、拳が硬く強くなります。

大胸筋も鍛えられる

大胸筋 CT画像

拳立て伏せは手首を立てて拳で支えるため、手のひらで体を支える普通の腕立て伏せよりも床と体の距離が遠くなります。その分、可動域が広くなるため、プッシュアップバーを使ったような効果があります。

ただし、プッシュアップバーと違うのが、拳や手首が先に負けてしまう可能性が高いので、大胸筋が限界に来る前に拳や手首が先に負けてしまうことがあります。

拳立て伏せのフォーム

拳立て伏せの正しいフォームについてご説明しましょう。拳立て伏せはフォームを間違えるとケガの危険がありますので、注意が必要です。

支えるのは人差し指と中指の拳骨

拳の人差し指と中指の拳骨で体を支えます。薬指と小指の拳骨部分で支えるのは間違いです。その支え方では手首を垂直に維持できないですし、手首の小指側に負担がかかって、やはり痛めやすいです。必ず人差し指と中指の拳骨部分で支えるようにします。

実際には拳骨そのものだけでなく、拳骨を中心にして人差し指と中指でも支えることになりますが、支点となるのはあくまでも拳骨部分です。

拳の向き

拳の向きとしては、拳同士が平行になり、親指が前方向に向けるのが基本です。これを、親指を内側に向けて、拳を横一線に並べる方法もありますが、やりにくい人の方が多いでしょう。体を支える手首の安定感の点でも、前方に負荷がかかることで、手首を痛めやすいです。

手首というのは、構造上、手のひら側に対する負荷には強いですが、手の甲側だと強い負荷に耐えられません。

手幅

拳立て伏せでの手幅は肩幅と同じぐらいにします。この手幅にするのは手首を垂直に立てる必要があるからです。

上記のように親指を前方に向けて拳の向きを平行にすると、手首を垂直に立てないと体を支えることができません。そのため、肘を体側にできるだけつけた態勢にする必要があります。

大胸筋を鍛えるためには、肘を開いた方が効かせやすいですが、それでは手首の甲側に負荷がかかって、不安定になります。拳立て伏せでも大胸筋を鍛えられると言っても、主目的は拳を鍛えることですから、そちらを優先させましょう。

手首を垂直に立てる

手首を必ず垂直に立てるようにします。そして、手首に垂直に負荷がかかるようにします。手首というのは垂直にかかる負荷には強いですが、ポイントがずれるとケガの原因になります。

拳立て伏せのような特殊な運動では特に注意が必要です。手幅を肩幅に合わせることと、拳骨に重心をかけるようにします。そして、動作中に決して手首の力を抜かないように注意しましょう。

拳立て伏せに向いた拳の形

拳立て伏せは誰でもできる腕立て伏せではありません。拳の形によっては、事実上できない場合もあります。

どのような形の拳が拳立て伏せに向いているかを検証してみましょう。

手の甲と指の角度が直角であること

手を握って握りこぶしを作ってみましょう。そのときに人差し指と中指の拳骨を中心にして、手の甲との角度に注目してください。この角度が直角であるほど拳立て伏せに向いています。これが逆に、90度よりも浅くなるほど拳立て伏せが難しくなります。この拳骨と第二関節の角度が非常に重要です。

この角度が浅いと握りこぶしの人差し指と中指のの第二関節が拳骨よりも前に出た形になります。その出方が大きくなるほど拳立て伏せが苦しくなります。
第二関節が拳骨よりも前に出る拳で拳立て伏せを行なうと、手首が手の甲側に折れやすくなって不安定です。拳立て伏せを続けることで、ある程度は拳の形を矯正できるとしても、やはり限界があります。

空手の突き技に向いた形であること

拳を突き出す空手家

もともと拳立て伏せというのは空手の訓練として行なわれているものです。空手の突きというのは、拳の拳骨を相手にねじ込むようにして当てる技です。空手を知らない人には「突き技」と言われてもわかりにくいかもしれません。いわゆる「パンチ」のことです。

「パンチ」と「突き」が大きく違うのは、一般的に「パンチ」の場合は真っすぐ相手を打ち込むのに対して、空手の「突き」は素手で手首を内側に回転させながら打ち込みます。相手に当たるインパクトの瞬間に手首を捻り込むことで、最大限の威力が発揮されます。

拳を握ったときに第二関節が拳骨よりも前に出てしまうような形だと、実際に相手に打ち込んだときに拳や手首を痛めやすいです。
空手では流派によりますが、ボクシングのようなグローブはつけませんので、素手の強さがないとケガの原因になります。拳の形が悪いと余計にケガしやすくなります。

極真空手のような直接打撃制の空手の試合を見るとわかりますが、手首を内側に回転させながら打ち合っています。あれだけの連打を繰り広げていても、当たる瞬間のインパクトを最大限に活用しています。

空手の突きのメカニズムがわかると、空手の突きに合った拳の形がわかりやすいと思います。このような突き技を繰り返すには、それに合った拳の形が必要です。直接打撃制の空手に向いている拳は拳立て伏せにも向いています。

動画:極真会館 第7回世界大会 決勝

拳立て伏せの場所

拳立て伏せを行なうには適した条件があります。これについてご説明しましょう。

硬い床

拳立て伏せは拳を鍛えるための方法ですから、絨毯の上とか畳の部屋のような、柔らかいところで行なっても効果がありません。必ず硬い場所で行なうようにしましょう。

ただ硬いだけでもダメで、表面が滑りにくく、かつ拳立て伏せの際に拳骨の表面などを傷めない場所が望ましいです。

さらに理想を言えば、空手の道場のように板の間であれば最高です。空手道場の床というのは、十分に硬さがある一方で、適度な弾力性があります。コンクリートの床よりも拳立て伏せに適しています。

床の表面は滑りやすいのはダメですが、あまりザラザラしているのも拳の表面を痛めやすいです。

ゴムマットの上

体育館などにある硬いゴムマットの上で行なうのも有効です。この意味で、公共の体育館などに設置されているゴムマットは硬さを含めて拳立て伏せには最適です。

自宅で行なう場合

拳立て伏せは普通の腕立て伏せとの違いが拳で体を支えるという点だけですから、自宅でもやりやすい筋トレ種目です。実際、自宅トレーニーで拳立て伏せを行なっている人もいるでしょう。

自宅で行なう場合、場所には制限があるでしょう。手頃な硬い床がない場合もあるでしょう。絨毯の上や畳の上では柔らか過ぎて効果がありませんから、そのような場所しかないとしたら、ちょっとした工夫をしましょう。

拳骨を置く位置に板を置くのが一番簡単な解決策です。それほど大きな板じゃなくても問題ありません。拳骨を拳立て伏せで拳骨を置く位置は肩幅に合わせるので、長さにしても自分の肩幅よりも、余裕を見て左右15センチぐらいの幅があれば十分です。肩幅というのは個人差がありますが、意外に広いものではありません。

成人男性であれば、実寸で50センチぐらいのものです。幅20センチから30センチで長さ80センチの板があれば十分です。ホームセンターに行けば簡単に手に入ります。大きさはこれで良いとして、あまりに薄い板ではなく、厚さが1センチ以上はあった方がいいでしょう。薄過ぎると、床の絨毯や畳の柔らかさが遮断できないからです。

もうひとつ、板が薄いとまずいのは、拳立て伏せを繰り返すことで、割れてしまう可能性があることです。理想的には2センチぐらいの厚みの板が望ましいです。

ジャンピング拳立て伏せ

拳立て伏せのバリエーションとしては「ジャンピング拳立て伏せ」があります。方法は普通の拳立て伏せのフォームで、勢いよく拳ごと上体をジャンプさせて、落下とともに拳を床にぶつけることで、拳を鍛えます。

拳で床を叩くのと同じですから、空手の訓練で言う、巻き藁打ちやサンドバッグ打ちのような効果があります。

瞬発力が鍛えられる

拳立ての状態でジャンプする動作で、瞬発力が鍛えられます。瞬発力というのは筋力だけでなくスピードをつけることで向上します。

拳立て伏せの動作を速く行なうことでも、瞬発力をある程度は鍛えられますが、ジャンプすることでさらに効果があります。普通のヒンズースクワットよりもジャンピングスクワットの方が瞬発力を強くできるのと同じ理屈です。

拳だこが作れる

ジャンピング拳立て伏せは拳を硬く強くするという点では、サンドバッグ打ち以上の効果があります。

床を叩いて鍛えるのと同じですから、いわゆる「拳だこ」を作る効果もあります。50回繰り返せば、50回、拳で床を叩くことになります。これを繰り返すことで、拳骨部分の皮が厚くなって、拳だこが大きくなります。

この拳だこの大きさが空手家のステータスだったりします。拳だこが大きいほど、空手家として厳しく鍛錬してきた証です。

ジャンプする高さ

この場合、ジャンプする高さが問題になります。高くジャンプし過ぎると床に着地する際の手首や拳に与える衝撃が強過ぎてケガする可能性があります。これは手首や拳の強さにもよりますから、経験的に安全な範囲で行なうようにしましょう。

初めて行なうのであれば、いきなり高くジャンプさせるのではなく、少しだけ拳を浮かせるような感じで徐々に慣らしていきましょう。

空手の高段者や拳立て伏せで鍛えた経験が長い人だと、このジャンピング拳立て伏せでかなり高いところ落ちても大丈夫です。

しかし、足で着地するのと違って、拳で着地するのは簡単ではありませんから、慣れないうちはあまり高くジャンプしないところから慣らしていきましょう。

まとめ

拳立て伏せという鍛え方は普通にバーベルやマシンなどで筋トレを行なっているトレーニーにはあまり馴染みがないかもしれません。この方法で拳や手首を鍛えているのは主に空手をやっている人たちです。

空手にも直接相手を突いたり蹴ったりせずに、突きや蹴りが当たる寸前で止めるいわゆる寸止め空手であれば、実際に当たるわけではないので、手首の強さも拳の強さもさほど必要ないですが、極真空手などのフルコンタクト制の空手では、突き技や蹴り技を相手に直接当てるので、拳や手首が弱いと、自分の方がケガしてしまいます。

拳の強さというのは硬さだけでなく、表面の強さも必要です。空手の突きで相手に当たる拳骨部分の皮が厚くないと、実際に打ち合っていると拳骨の皮が避けて出血してしまいます。

拳を鍛えるのは拳の保護と攻撃力の強化につながります。拳を剥き出しにした状態の空手家だけではなく、打撃系の格闘技をやっている人にとっても拳立て伏せは効果的です。

普段はグローブをしているとはいえ、拳の強さが必要な点では同じです。拳立て伏せは手首や拳を痛める危険もありますが、それを克服して、強化されるほど逆にケガに強くなります。