体幹を鍛えるプランクを徹底解説【やり方・効果・回数・時間・種類】
体幹を鍛えると姿勢がよくなる他に、肩凝りが治る、腰痛になりにくくなる、など様々な良い効果があります。
ここでは、体幹を鍛える筋トレとしてプランクを紹介。
どれくらい続けていれば効果が表れるのか、どれくらいの回数こなせばいいのか、といった基本的な部分から、自宅で出来る簡単な筋トレメニューに始まり、プランクについて役立つ細かい知識まで、様々な情報をご紹介します。
体幹について
体幹とは
体幹とは、上半身の胴体部の深い所にある筋肉の事を指し、姿勢を維持するのに役立つ筋肉の事です。具体的に名前を挙げると、腹横筋、腹斜筋、広背筋、長背筋が体幹を構成する筋肉になります。
解剖学的には、手足と頭部を除いた胴体部分が体幹とされています。
体幹を鍛えれば、身体の安定性が高まり、肩凝りや腰痛、首の痛みなどが起こりにくい身体になり、疲れが溜まりにくい身体になる事が出来ます。
体幹を鍛えるには
体幹トレーニングには様々なメニューがありますが、代表的なトレーニングとしてプランクがあります。
プランクとは、腕立て伏せの腕を上げた姿勢のまま、肘をついて、その状態をキープする運動です。
身体を動かして筋肉に負荷をかける事がないため、簡単に見えるかもしれませんが、その姿勢を30秒、1分と維持し続けるとけっこうな運動になります。
プランクを行う際は、床に肘をつく事になりますので、柔らかいベッドの上やタオルを敷いてするようにしましょう。
体幹を鍛えるために効果的なプランクには、様々な種類があります。ここでは、体幹を鍛えるために効果的なメニューを紹介。色々と試してみて、自分に合った筋トレメニューをつくり出しましょう。
プランクのコツ
簡単なプランクから始める
初めのうちは、プランクの姿勢を維持する事が厳しく、すぐに膝をついてしまうかもしれません。そのような時は、肘と足で身体を支えるのではなく、肘と膝で身体を支えるようにしましょう。すると、身体にかかる負荷が小さくなるので、プランクの姿勢を維持しやすくなります。
しかし、これでは筋トレの大きな効果が得られないので、肘と膝で身体を支えるプランクに慣れてきたら、肘と足で身体を支えるプランクを行い、お腹周りの筋肉や、姿勢を維持する筋肉を鍛えるように、ステップアップしていきましょう。
プランクの陥りやすい間違い
プランクをしている時、背中を丸めたり、お尻を上にしたり、足を下に降ろし気味にすると、楽な姿勢をとる事ができます。
しかし、それでは、効果的に体幹を鍛える事ができないので、できるだけ上半身から下半身まで一直線になるように心がけましょう。
プランクの限界点
この一直線の姿勢をキープし続けていると、次第に姿勢を維持する事がつらくなってきて、背中を丸めたり、お尻を上にしたり、足を下に降ろし気味になってきてしまい、一直線をキープ出来なくなってきます。
そのような場合、そこが筋肉に負荷をかける限界点となりますので、いったんプランクをやめて休憩しましょう。
プランクからプランクまでのインターバルは30秒ほどがいいと言われています。
一直線を維持できなくなってきたら、30秒休憩し、もう一度プランクを行いましょう。これを5回ほど繰り返すと、一日のプランクの筋トレ量として、適切な量となります。
プランクのメリット
プランクの効果
では、プランクをする事によって、どのような効果があるのでしょうか。
プランクは、体幹を維持する筋肉を鍛える効果があるため、正しい姿勢を維持できるようになる、というのがひとつの大きな効果です。
また、お腹周りの筋肉を鍛える効果があるので、お腹周りが引き締まる、という効果もあります。その他にも、ぽっこり突き出たお腹が改善したり、くびれが出来やすくなる、というような効果もあり、男性だけでなく、女性にもおすすめしたい筋トレです。
自宅で簡単に行える
プランクのいい所として、プランクには必要な器具がないため、お金がかからず、ジムなどに通う必要もなく、自宅で簡単に行う事ができるというメリットがあります。
筋トレをするためにジムに行く場合は、ジムまでの往復時間、トレーニングウェアに着替える必要性などの他にも、雨の日には傘を差していかなければなりません。
その点、自宅で手軽に筋トレを行う事の出来るプランクは、手軽に行えるという点において優れた性質を持っています。
しかし、ジムに行くと、気分も高まり、筋トレに集中する事が出来ますし、トレーニングウェアに着替えると意識を高める事も出来ます。
また、ジムで筋トレを行っていると、頑張っている周りの人に触発されて、筋トレを行いやすいというメリットもあります。
プランクで体幹を鍛える以外にも、色々な部分の筋肉を効率よく鍛える事が出来るので、集中して様々な筋トレを行いたい人は、ジムに行く事をおすすめします。
しかし、簡単なプランクだけでいいという人は、合計5分くらい筋トレをすればいいので、ジムに行かなくても自宅で筋トレを行うという方法もおすすめです。
様々な症状を軽減できる
プランクは、一回1分でも効果があります。仕事から帰ってきて疲れていても、1分だけ時間があれば、プランクを行う事が出来ますので、簡単に行う事ができ続けていきやすいというメリットもあります。このように、プランクは、短時間で簡単に行う事が出来るというメリットがあります。
また、簡単に行う事ができるという以外にも、プランクをすると日頃からの疲れが溜まりにくいというメリットもあります。
普段からデスクワークをしていると、どうしても猫背になってしまったり、肩が凝る事が多いのではないでしょうか。そんなときプランクをすると、姿勢がすっと伸び、肩凝り、首の痛みなどの身体の疲れを軽減する事ができます。
デスクワークで、肩が凝った、首筋や背中が痛い、と思ったら、プランクをしてみましょう。すると、姿勢がよくなり、肩や首の痛みを軽減する事ができ、肩凝り、首の痛みといった慢性的な症状を軽減する事ができます。
肩凝りは、現代社会において、多くの人が悩まされている症状のひとつであり、身体に感じる不調のうち、男性の2位、女性の1位が肩凝りとなっています(厚生労働省 平成28年「国民生活基礎調査の概況」調べ)。
プランクを行えば、正しい姿勢を維持しやすくなるので、肩凝りになりにくくなります。
肩が凝っていると、身体の調子が悪くなったり、気分が優れなかったり、良い事はありません。慢性的な疲労、倦怠感の原因のひとつとして、自覚のない肩凝りなどが挙げられます。このような人にとって、プランクを行う事で得られる効果は、とても大きなものがあります。プランクを行って、肩凝りを解消し、疲労、倦怠感のない優れた身体を手に入れましょう。
また、場所さえあれば、プランクは、会社の昼休みにも行う事ができます。
デスクワークで肩が凝ったり、腰に痛みを感じたら、疲れた身体をリセットするために、プランクを行いましょう。
プランクを行うと、自然と良い姿勢を維持しやすくなりますので、肩凝り、腰痛を予防、解消するのに役立ち、午後の仕事に身が入りやすくなります。
プランクの時間
プランクを行う目安
初めは、30秒くらいプランクの姿勢を維持していればきついと思います。まずは、30秒プランクを行う事を目指しましょう。初心者は20~30秒、中級者は30秒~1分、上級者は1分~2分を目安にして行えると良いですね。
継続して鍛えていくと、プランクの姿勢を5分、10分と維持できるようになります。そうすると、姿勢の悪さの解消、腰痛の予防に効果があります。
プランクを維持できる時間が延びていけば、それだけ、身体が鍛えられている事を体感する事ができ、プランクを続けていくモチベーションも保ちやすくなります。
また、3週間プランクを継続すると、プランクをする行為を習慣づける事が出来るようになります。これは、マルツの法則と呼ばれていて、新しく何かを始めた時は、3週間継続できると、そこから先はあまり苦もなく継続していける、という法則です。
プランクを続けるのがつらいという人は、まず3週間続ける事を目標にしてみましょう。すると、後は自然と続けていく事が出来るようになります。
効果が表れるまでの時間
一概には言えないのですが、太り気味だった人が4週間くらいプランクを続ける事で、引き締まった腹筋やお腹周りを得る事が出来るようになるケースが多いようです。
ただし、プランクで姿勢を維持する時間を20秒から始めて、1分、2分、3分と増やしていく必要があります。
この他にも、30日で理想的な体型を手に入れる30日トレーニングという手法が紹介されていますが、そこでは、初め20秒から始めたプランクが、30日後には5分間になっています。
4週間を目標にしてプランクを続けていくと、期限がはっきりとしていますし、何となく続けるよりもモチベーションを維持しやすいと思いますので、興味のある人は、30日で身体を作り替える30日トレーニングを実践してみましょう。
プランクの種類
プランク
プランクには、様々な種類があります。
腕立て伏せの腕を伸ばした状態から肘をつき、その状態を維持するのが、通常のプランクです。
通常のプランクで鍛えられるのは、姿勢を維持する背中の筋肉、お尻の筋肉、脇腹の筋肉、お腹の筋肉です。
維持する時間は、20秒から5分まで人によって様々ですが、限界まで状態を維持できるように頑張りましょう。
片手片足プランク
通常のプランクより負荷が高いのが、片手片足プランクです。通常のプランクの状態から、片手と片足を上げて、その状態をキープします。
コツとしては、右手を上げている時は、左足を上げ、左手を挙げている時は右足を上げるようにしましょう。
ここでは、手足を上げた状態をキープするのではなく、一旦停止したら逆の手足でもプランクを行い、交互に繰り返していく事がポイントです。
逆プランク
顔を床に向けて行うのが通常のプランクなら、顔を上に向けて行うのが、逆プランクです。鍛えられるのは、姿勢を維持する背中の筋肉、お尻の筋肉です。
ここで鍛えられる背中の筋肉は、脊柱起立筋、広背筋という筋肉で、脊柱起立筋は姿勢の維持に役立ち、広背筋は脇の下から腰までを覆っている筋肉で、猫背の矯正、ウエストが細くなる、お腹がへこむ、などの効果があります。
維持する時間は、通常のプランクと同じように、20~30秒から初め、徐々に伸ばしていきましょう。
まとめ
プランクをすれば、肩凝りの改善、姿勢がよくなる、などの効果があり、身体が楽になる事が多くあります。
鏡を見て身体が曲がっているなと感じたり、肩凝りが治らない、お腹が出ているのが気になるという人は、プランクを行う事が効果的です。
プランクをする事で体質の改善を行い、すっきりとした健康的な生活を手に入れましょう。