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指の筋肉の構造と指の鍛え方

投稿日: 2017年07月20日

指の筋力がわかるボルタリング

身体の様々な部位の筋肉を強くしたい、健康の為、体力をつけたい、ボディメイクの為、あるいは仕事柄の為、人それぞれの理由で筋トレに励んでいると思います。

ここでは、身体の部位の中の指、指を鍛えるという点に着目して、どうすれば指が強くなるのか、指の筋肉の構造、指を鍛える為の方法(筋トレ)等について説明していきます。

そもそも、指の筋力を鍛えることはできるの?

指には、筋肉がないと聞いたことがある人がいるかもしれません。
確かに、身体の腹筋とか、足の筋肉のように、しっかりと見えるような筋肉が指にはついている訳ではありませんが、筋肉の腱、筋のようなものはあります。

指の筋肉は、指自体についているのではなく、指にある筋がつながっている腕の方(前腕)と、手のひらと手の甲にあります。指の腱が痛くなるということはありますが、指の部分が筋肉痛になる、といわれることはありません。

指の筋肉である前腕の部分を鍛えると、握力が強くなり、指の力が強くなる、ということになります。

指の筋肉について

深指屈筋(しんしくっきん)
指の第一関節を曲げる筋肉で、前腕部の手のひら側にあります。特に人差し指から小指までの屈曲に大きく関係しています。
指を曲げるのに関わる筋肉は、主に、この深指屈筋と浅指屈筋が関係します。掌屈(屈曲)という、手首を手のひら側に曲げる動きにも大きく関わっています。深指屈筋は、ボールや色々な物を握ったり、または握りつぶすような動きをすることで強化できます。
浅指屈筋(せんしくっきん)
第二関節を曲げる筋肉で、前腕屈筋で最大級の筋肉。前腕前面のやや深いところにあり、深指屈筋と同様に指を曲げるのと、掌屈に関わります。ただし、親指は除きます。鍛え方は、深指屈筋と同様です。
虫様筋(ちゅうようきん)
指の付け根を曲げる筋肉で、手のひらにあります。深指屈筋の腱から始まります。細かい物を取ったり、つまんだりするときに関係します。
指伸筋(ししんきん)
前腕にあり、指を伸ばす筋肉です。腱は、手首、手のひらの背側を通って指の骨につながります。

親指以外の指を曲げる筋肉は主に上に書いた4つになります。

もっと詳しく紹介すると、背側骨間筋(はいそくこつかんきん)があります。
これは、手の甲の浅層にあり、中指を中心に手指を外側に動かすのに関わります。(ジャンケンのパーを作るときなど)

親指に関わる筋肉

長母指屈筋
親指の第一関節を曲げます。深指屈筋と並んで通って、親指につながります。
短母指屈筋
第二関節を曲げます。
母指内転筋
親指を閉じる時に収縮します。
長母指伸筋
親指の第一関節を伸ばす時に使う筋肉です。
短母指伸筋
親指の付け根を伸ばす時に収縮します。

ざっと、指の筋肉について説明すると、上記のようになります。
このように、親指と他の指は構造が少し違うことがわかります。

上記に書いた、これらの筋肉を鍛えることで、指が鍛えられます。
また、指の骨、骨の間、指全体の皮を厚く、強くすることも鍛える為には必要になっていきます。

次の章で、これらの鍛え方、強化する方法等について具体的に紹介していきます。

指の筋肉を鍛える方法

握力の計測器

前の章で説明しましたように、指の筋肉は主に前腕についています。
前腕を鍛えれば、指の筋肉が強くなることにつながります。

握力を作っている筋肉は、前腕の筋肉です。
前腕のトレーニング方法について紹介していきます。

リストカール

前腕を太くするのに有効と言われている筋トレです。また、手首の動作の強化にもおすすめ。ウエイトをかけたまま、手首を手のひら側に屈曲させる動作で、前腕屈筋郡と呼ばれる筋肉が鍛えられます。

ジムなどで色々な筋トレ器具を使って行うのもokですし、ダンベル等で自宅で鍛えるのも可能です。

主に、前の章で説明した浅指屈筋と深指屈筋をメインに鍛えます。特に難しいテクニックが必要なわけでもなく、簡単な動作なので、初心者にもおすすめできます。

リストカールの動作説明

  1. まず、椅子の上でダンベル(バーベルなどのウエイトでもok)を握って、手のひらを上に向け、太ももに前腕を固定します。この時、手首の位置は膝からはみ出す感じで、手の甲側にそらして下さい。
  2. 腕は固定したまま、前腕前面の筋肉の収縮を感じとるように手のひらの方に曲げて、ダンベルを上げます。
  3. ゆっくりと手首とダンベルをさっきとは逆側に下げていき、もとの位置に戻ります。

この動作を、15回ほど繰り返します。

ダンベルではなくバーベルの場合、可動域が少し小さくなります。

リバースリストカール

前腕の一部のみ鍛えていてもあまり効果は得にくく、前腕の複数の筋肉を鍛えることにより効果がより表れることもあります。

リストカールと合わせて、このリバースリストカールを行っておくとより効率良く鍛えられると思います。

簡単にいうと、リバースカールはリストカールの動作の逆を行うことになります。

リバースリストカールの動作説明

  1. まず、椅子などの上で片手でダンベルを手の平が下になるように握ります。
  2. 太ももに、手首がはみ出るように、ダンベルを握っている手の前腕を乗せます。
  3. 手首の力のみで手首を折り返し、ダンベルを上下させます。12~20回を1セットに繰り返します。左右の手どちらも行います。両手同時に行ってもokです。

自分の太ももに前腕を置いて安定しない時は、トレーニングベンチに前腕を置くのも可能です。こちらの方がよりしっかりと腕を固定して行えます。

リバースリストカールは、腕が太ももから浮いてしまうと目的の筋肉以外も使ってしまうので、しっかりと腕を固定することが大事です。

続けているうちに手首が疲れて、肘も使ってダンベルを上げたくなりがちですが、これは手首の強化になりません。辛いと思いますが、少し頑張ってみましょう。ただし、やりすぎには注意です。

慣れない最初から重いダンベルで行うと、他の筋肉も関わってしまって逆に効果が低くなります。軽めのダンベルで上下する回数を多くする方が目的の筋肉に効果的です。参考にしてみて下さい。

指懸垂

懸垂バーに親指以外の4本でつかまり、通常の懸垂のように身体を上げ下げします。

最初からうまくできる人はほとんどいないと思います。まずは、4本でぶら下がっているだけでokです。だんだん余裕が出てきたら、身体を上下させてみましょう。慣れたら、徐々につかまる指の本数を減らしてみて下さい。
だいぶ慣れている人は一本指で懸垂ができます。自慢のネタになりそうですね。

危ないので、無理はしないでください。指、前腕の大けがの可能性もあります。また、負荷に耐えきれずバーから落下して打撲、怪我をすることもあります。あらかじめマットなど安全に、怪我防止対策をしてから始めて下さい。

また、手のひらの皮を厚くすることも指の強化という意味においては参考になると思いますが、ダンベルを握ったりしていれば、自然と厚くなります。

手を厚くするには、素振り、特に野球の素振りなどがおすすめです。バットを何回も振っているうちに摩擦により、ちょっと痛いですが、手のひらの皮がはがれます。それを繰り返して振り続けることによりだんだん皮が厚く、表面がごつごつしてきます。

終わりに

他にも様々な筋トレの方法がありますが、今回3つほど紹介しました。

このような筋トレが、指の筋肉強化に有効ですが、もともと指は筋繊維の薄い肉が付きにくいところなので、今一つ効果が得られない可能性もあります。個人差や、人それぞれの骨格による限界もあるので、鍛えれば鍛えるだけ強くなるというものではないそうです。

ですが、どうせ効果が出ないから、といって諦めてしまっても強化はできません。大切なのは、腐らずに長い目で見ながら無理のないトレーニングを規則的に続けることです。

短期間で強化しようとして、負荷をかけすぎるほどの無理なトレーニングをすると、怪我のもとになったり、トレーニングが原因でかえって腕を痛めて治療しなければならなくなってしまったら本末転倒です。

腕があまり使えなくなるのは、仕事や日常生活にはとても不自由ですし、自分の身体を痛めることになりかねませんので、どんな種類のものでも、トレーニングの際は、やり過ぎや、無理なことは避けて下さい。身体の感覚を確かめながら、自分に合った適度なトレーニングを続けるのをおすすめします。