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レッグプレスマシンの種類と正しい使い方!使用時の注意点とは?

投稿日: 2018年05月29日

水平型のレッグプレスマシンを使う男性

レッグプレスマシンは脚を大きくする効果が高い筋トレ器具です。脚を大きくする効果ではスクワットに次ぐほどの効果があります。人によってはスクワット以上に効果がある場合すらあります。

近年、筋トレ器具が多様化していて、レッグプレスマシンも使いやすいものが多くなっています。レッグプレスマシンの特徴と正しい使い方、種類について解説します。

レッグプレスマシンの種類

レッグプレスマシンには「水平型」「垂直型」「45度タイプ」の3種類があります。それぞれの特徴を見てみましょう。

水平型

多くのスポーツクラブで最も普及しているのが座った状態でウエイトを水平に押すタイプのレッグプレスマシンです。普及率が高いのは使いやすさだけでなく、メーカーからしても作りやすいからというのもあるでしょう。かつてのユニバーサルマシンのように、チェストプレスやラットマシン、肩のプレスなどもできるようになっていた複合マシンで採用されていたのは決まって水平型でした。

水平型レッグプレスマシンは、脚を曲げた状態からスタートしますので、可動域が広い人の場合はスタートポイントで窮屈に感じるかもしれません。近年は水平型も進化して、座席シートの位置を調節できるものもあります。身長、腰や足首の柔軟性によって可動域には個人差がありますから、あらかじめ自分の体に合ったポジションに調節するようにしましょう。

水平型レッグプレスマシンは初心者や筋力が弱い女性にも使いやすいメリットがありますが、ウエイトが差しピン式のものが多いため、筋力が強い人には重量的に物足りないかもしれません。しかし、差しピン式であることで、重量の調節が簡単なのは大きなメリットです。

座席シートの位置を適切に調節すれば、初心者にとっても安全性が高いこともあって、高齢者のリハビリにもよく活用されています。

参考動画:レッグプレスの正しいフォーム(水平型)

垂直型

1960年代から1970年代にかけて、よく普及していたのが垂直式のレッグプレスマシンです。ウエイトが上下に動くため、腰の位置をどこにするかで効く場所が変わります。腰をマシンの中に入れ過ぎると大腿四頭筋よりもハムストリングから大殿筋の方に負荷がかかってしまいます。あえてそれらの筋肉に効かせる目的であればいいですが、大腿四頭筋に効かせるには、腰の位置をウエイトの真下にするぐらいが効かせやすいです。

体型によっても微妙に変わってきますので、自分で腰の位置を試してみる必要があります。垂直式レッグプレスマシンにもいろいろなタイプがありますが、水平式のように座席シートの位置を調整できないことが多く、しかも脚を曲げた状態からスタートしますので、窮屈に感じるかもしれません。

また、垂直型レッグプレスマシンでよくある問題が、ウエイトの取り外しが非常に面倒であることです。

垂直型では、ウエイトのプレートをマシンの上から重ねて取りつけるタイプのものが多いです。このタイプの場合、プレートをつけたり外したりに大変な労力が必要になります。特にレッグプレスマシンはかなりの高重量を扱えるため、余計に手間がかかるのが難点です。しかし、近年、横からウエイトの付け替えができるように改良したモデルも開発されるようになりました。

45度タイプ

レッグプレスマシンを使う女性

45度の角度がついているレッグプレスマシンです。45度レッグプレスマシンができるまでは、高重量を扱うものでは垂直式が主流でしたが、大腿部の筋肉をつける効果では45度のものが最も効果があります。

垂直式ではスタートポジションが脚を曲げた状態なのに対して、45度のものは脚を伸ばした状態から入れるため、最も自然な態勢から入ることができます。

もともと、45度レッグプレスマシンを開発したのはカリフォルニアでゴールドジムを創業したジョー・ゴールド氏です。初期のゴールドジムでトレーニーが45度のハックマシンを逆方向からレッグプレスとして使用しているのを見たことに着想を得て、45度のレッグプレスマシンを作り上げました。それが現在普及している45度レッグプレスマシンの始まりです。

垂直だったものを45度にするという着想は簡単なようで、実に天才的な発想です。この45度レッグプレスマシンは革命的な効果がありました。人によってはスクワット以上に効果がある場合すらあります。

45度レッグプレスマシンの多くはシートに座った状態でウエイトを足で押し上げるタイプのものが一般的ですが、これが逆の態勢になって、腰でウエイトを押し上げるタイプのものもあります。このタイプはレッグプレスマシンとハックマシンの中間のようなマシンになっています。

レッグプレスマシンを使うべき順番

脚が非常に太くなった人の中にはスクワット以上にレッグプレスマシンで効果があったと語ることがあるほどですから、レッグプレスマシンは非常に効果的な筋トレ器具です。

しかし、一般論としては大多数のトレーニーにとって、やはりスクワットの方が大腿部を大きくする効果があると言えます。そこで、脚の筋トレの際にレッグプレスマシンをどの順番で行なうのがベストなのかが問題になります。結論から言えば、スクワットをしっかりやり込んだ後の第2種目か第3種目で行なうのがおすすめです。

高重量のバーベルスクワット

本格的に筋トレをしている人であればレッグプレスマシンもハックマシンも使うことが多いですが、これらの種目の順番が入れ替わったとしてもさほど問題ではありませんが、スクワットの前にレッグプレスマシンというのはおすすめしません。

ボディビルの日本選手権に出るようなハイレベルなボディビルダーの中にはあえてレッグプレスマシンやハックマシンの後にスクワットを入れる選手もいますが、体が出来上がっていて、大腿部の太さやパワーを追求するだけではなく、形を追求するような段階になっているからこその話です。一般的なトレーニーであれば、やはりスクワットの後にレッグプレスマシンを使うのが正解です。

45度レッグプレスマシンを使用する際の注意点

45度のレッグプレスマシンを使う女性

レッグプレスマシンはかなりの高重量を扱える筋トレ器具です。45度タイプであればスクワットで扱える重量の2倍ほどになりますから、かなりの重量であることがわかるでしょう。水平式のものは差しピン式であるため、重量の上限が低いですが、レッグプレスマシンの中で最も筋肥大効果ある45度のものは特に高重量を扱えるだけにケガの危険もつきまといます。

垂直式も高重量が扱えるとはいえ、垂直に負荷がかかるため、スクワットの2倍というわけにはいきません。また、垂直式にしても、水平式にしても、脚を曲げた状態がスタートポジションになるため、挙がらない重量は物理的に扱えないことがある意味、セーフティーネットになっています。

それに対して45度のものは脚を伸ばした状態がスタートポジションになるため、使い方によっては水平式や垂直式よりもケガの危険性が高くなります。ここでは45度レッグプレスマシンを使用する際の注意点を述べてみたいと思います。

どこまで降ろして大丈夫かを確認する

どこまで降ろして大丈夫かをよく確認しないと腰を痛める危険度が他のタイプよりも高いのが45度タイプです。これは上記のように脚を伸ばした状態からスタートできることと関係しています。垂直型であれば最も深い状態からスタートするため、45度のような問題が起きにくいところが違っています。水平式にしても、脚を伸ばした状態からスタートするマシンもあるとはいえ、差しピン式ゆえに極端に重い重量にならないことがセーフティーネットになっています。

ケガを防止するには、いきなり高重量で行なうのではなく、軽い重量でどこまで降ろしても大丈夫かをよく確認する必要があります。

目安としては腰が浮かない範囲までしか降ろさないことです。

腰が浮くということは、腰の柔軟性の限界を超えていますから、その状態で高重量を扱うと腰を痛める可能性が高くなります。

45度レッグプレスで怖いのは、本来深くまで降ろせない人が、運動途中で力尽きて潰れてしまったときです。このパターンで腰を痛める人が多いですから、潰れる手前でやめるか、補助についてもらう必要があります。しかし、いつでも補助を頼めるわけでもないでしょうから、潰れる手前でやめるようにするのが安全です。

腰や足首の柔軟度が高い人であれば、マシンの構造的な可動範囲いっぱいまで降ろしても大丈夫ですが、そういう人は少数派ですので、一般的には注意が必要です。

参考動画:レッグプレスを下ろす深さは?のご質問について解説

可動域が狭過ぎると効果がない

45度レッグプレスマシンはかなりの高重量が扱えることもあって、過大な重量で行なっている人が少なくありません。

可動域を非常に狭くすれば、フルスクワットで挙がる重量の2倍どころか3倍以上でも扱えるでしょう。しかし、それではただ重いものを扱っただけで、実質的には何の効果もありません。

腰や足首の柔軟性の限界を超えて深く降ろし過ぎるのはNGですが、可動域が狭過ぎるのもNGです。

まとめ

かつて、ボディビルの世界では日本人の脚の発達が世界のトップクラスだった時代がありました。日本人は粘り強くスクワットに励むことができたので、素質に勝る欧米人選手たちに脚の発達で勝つことができたわけです。1970年代頃までの話です。しかし、1970年代後半から1980年代に、45度のレッグプレスマシンが普及したことで、欧米人たちの脚が目覚ましく発達するようになり、それまで脚で勝っていた日本人選手が歯が立たなくなってしまいました。

初心者に使いやすいという点では差しピン式の水平式レッグプレスマシンが優秀ですが、ボディビルダーのように、大腿部の筋肉を極限まで大きくしたいのであれば45度のものが圧倒的に効果があります。これまでの実績がそれを証明しています。

しかし、スポーツクラブにおける45度レッグプレスマシンの普及率で言えば、水平式には負けています。女性のシェイプアップや健康管理を目指す会員をメインターゲットにしているところでは、大量のウエイトが必要になる45度タイプは敬遠される傾向があります。45度のものはバーベルのプレートを大量に使うため、初心者向きではないことも理由かもしれません。

45度レッグプレスマシンを使って本格的に脚を鍛えたいのであれば、スポーツクラブに入会する前にどのような設備になっているかを確認するのをおすすめします。仮に45度のものがなく、水平式や垂直式のものしかなくても、スクワットと組み合わせることでかなりの効果が期待できるでしょう。