身体の部位別!オススメの筋トレ器具まとめ
近年、筋トレ器具の開発は目覚ましいものがあります。特に外国メーカーが新しい筋トレ器具の開発にしのぎを削っています。それだけ大きなビジネスになっているからですが、オススメな筋トレ器具としては過去から現在にかけてもそれほど大きな違いはありません。
筋肉の構造が変わったわけではありませんから、筋トレ器具として必要なものはもうかなり出揃っています。それぞれの筋肉を鍛える上でオススメの筋トレ器具をご紹介します。
脚を鍛えるためにオススメの筋トレ器具
脚は人間の筋肉の中で最大にして最強なだけあって、筋トレ器具として開発されているものの種類も多いです。脚を鍛えるためのオススメの筋トレ器具をご紹介します。
バーベル
脚を鍛えるために最も効果的なのがスクワットです。いくらマシンが発達しても脚を鍛えるための最重要種目がスクワットであり、筋トレ器具がバーベルであることが変わることはありません。
基本種目の中でも最も重要なスクワットのためにオススメなのがバーベルです。
スミスマシン
体型的な理由などでスクワットが効かせにくい人にはスミスマシンがオススメです。
スミスマシンは軌道が固定されているため、足の位置を前にすることができます。バーベルでのスクワットができない人でも深く降ろすことができて効かしやすいです。
しかし、本来のバーベルスクワットができるのであれば、そちらをスクワットを最優先にすべきです。
スミスマシンは脚を鍛える際に、大腿四頭筋だけでなく、フォームを変えることで内転筋も鍛えることができるので便利です。
レッグプレスマシン
レッグプレスマシンは脚の筋トレで外せない筋トレ器具のひとつです。特に45度の角度のものがオススメです。人によってはスクワット以上に効果があります。
レッグプレスマシンはフルスクワットで挙がる重量の2倍ぐらいの高重量が扱えます。
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ハックマシン
ハックマシンはレッグプレスマシンでは可動域が狭くなってしまう人でも比較的に深く降ろせるのが大きなメリットです。
膝頭から大腿四頭筋全体の発達に効果があります。
レッグエクステンションマシン
大腿四頭筋の前面から膝周りに効果的な筋トレ器具です。
脚のトレーニング前にウォームアップとして行なう人もいます。その場合はあまり追い込まずにあくまでもウォームアップのために抑えた方がいいでしょう。
運動の順番としては大腿四頭筋の最後の種目として行なうのがオススメです。
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内転筋マシン
大腿四頭筋の内転筋を鍛えるための専門の筋トレ器具です。
内転筋を直接鍛えるのであれば、1種目行なえば十分です。
レッグカールマシン
大腿部の裏側のハムストリングを鍛えるためのレッグカールマシンは脚の筋トレで不可欠の筋トレ器具です。
脚のトレーニングが大腿部の前面に集中しがちですが、裏面のハムストリングも必ず鍛えるようにしましょう。
カーフマシン
ふくらはぎの筋肉を鍛えるのがカーフマシンです。
脚だけ鍛えるメニューで組むのであれば脚の最後の種目としてオススメです。脚以外の筋肉も鍛えるのであれば、全体のメニューの最後の方で行なうようにしましょう。
大胸筋を鍛えるためにオススメの筋トレ器具
大胸筋は多くのトレーニーが熱心に鍛えるパーツです。次のような筋トレ器具がオススメです。
バーベル
大胸筋を鍛えるのに最も効果的な筋トレ器具もやはりバーベルです。
バーベルでのベンチプレスがよく効く人であればベンチプレスだけで大胸筋のトレーニングの7割から8割ぐらいが終わってしまうぐらいです。
バーベルで行なう大胸筋の主な種目はベンチプレスとインクラインプレスです。この2種目で大胸筋のかなりの範囲をカバーできます。
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ダンベル
ダンベルはフライ系の種目でもプレス系の種目にも効果的です。
バーベル以上に可動範囲が広く、大胸筋をストレッチさせやすいです。ダンベルプルオーバーも大胸筋を鍛えるのに効果的です。
スミスマシン
軌道が決まっているスミスマシンはバーベルの代わりにインクラインプレスに使用するのに適しています。
スミスマシンには垂直にバーが上下するものと、バーがやや斜めに上下するものがありますが、大胸筋などを鍛えるには垂直に動くものを使用しましょう。
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ハンマーストレングスマシン
ベンチプレスが効きにくい人でもハンマーストレングスマシンだと効かしやすい場合があります。
大胸筋の上部、中部、下部のそれぞれに対応した機種があります。
ディッピングスタンド
大胸筋下部に効くのがディッピングスタンドです。
大胸筋の輪郭をはっきりさせる効果があります。体重だけでは負荷が足りなくなったら、ディッピングベルトでバーベルのプレートを装着して加重するといいでしょう。
ペックフライマシン
ペックフライマシンは大胸筋を鍛える筋トレ器具として歴史がかなり古いです。もともとはプレス系の種目以上に大胸筋を発達させる目的で開発されましたが、現実には筋量の増加にはあまり効果がありません。
バーベルやダンベルでのプレス系の種目を行なった後に大胸筋の形を整えるぐらいの気持ちでやるようにしましょう。
ケーブルクロスオーバーマシン
ケーブルクロスオーバーマシンは初心者にも大変人気がありますが、ほとんどのトレーニーが重過ぎる重量で間違ったフォームで行なっています。
大胸筋の表面に浮きだすストリクションを出すための種目ですから、筋量がある程度以上にならないとあまり意味がありません。
ボディビルのコンテストに出るような場合には大胸筋のキレを強調させるのにオススメです。
肩を鍛えるためにオススメの筋トレ器具
肩の筋肉は体の正面からも背面からも、側面からも必ず見えるのが特徴です。それだけに多角的に鍛えないとバランスが悪くなってしまいます。
バーベル
肩においても基本種目のプレス系種目を行なうのに、効果的なのがバーベルです。
肩のプレス系種目として頭の後ろに降ろすバックプレスが人気ですが、柔軟性に欠けると肩を痛めやすい傾向があります。その意味では、肩関節が硬い人にはフロントプレスの方が安全です。いずれにしても、バーベルを使う種目です。
スミスマシン
垂直に上下するスミスマシンが肩のプレス運動をするのに効果的です。
動く軌道としてはバーベルとほぼ同じですが、機械的に軌道が固定されているため、効かしやすいです。
ダンベル
バーベルでもスミスマシンでも、頭が邪魔するのでバーを頭の前か後ろに降ろすことになりますが、どちらも肩を鍛えるには理想的なポジションではありません。
フロントプレスとバックプレスの中間ぐらいの位置が最も肩に効かしやすいですが、バーが邪魔して、これができません。その点、ダンベルであれば、理想のポジションで肩を鍛えることができます。
ハンマーストレングスマシン
ハンマーストレングスマシンにはいろいろなタイプがあり、肩を鍛えるためのモデルもあります。
バーベルやダンベルに比べて、トップポジションで負荷の最大値があるのが特徴です。
ノーチラスマシン
ノーチラスマシンには肩を鍛えるためのプレス系マシンの他にサイドレイズマシンやリアレイズマシンがあります。
レイズ系のマシンは必ずプレス系の運動の後に行なうようにしましょう。
ケーブルクロスオーバーマシン
ケーブルクロスオーバーマシンで肩の側面や後部を鍛えることができます。
ケーブル系のマシンはダンベルよりも負荷が最初から最後まで持続するので、肩の形を整えたり、キレやセパレーションを出すのにオススメです。
背中を鍛えるためにオススメの筋トレ器具
逆三角形の背中はマッチョの象徴です。背中は脚に次いで大きな筋肉です。多角的に鍛えるためには以下のような筋トレ器具がオススメです。
バーベル
背中を鍛える種目として、バーベルで行なえる主な種目がデットリフト、ベントオーバーローイング、バーベルシュラッグです。
いずれもかなりの高重量が扱える種目です。デットリフトは下背部から脊柱起立筋にかけて強くします。
ダンベル
広背筋を鍛える際にはストレッチが非常に重要ですが、ダンベルはバーベル以上に広背筋をストレッチさせやすいのでオススメです。
ダンベルは使える種目が非常に多いですから、工夫次第で広範囲の種目をカバーできます。
ラットマシン
ラットマシンは背中を鍛える筋トレ器具の中で最もポピュラーなものです。ハンドルを変えることで多角的に広背筋を鍛えることができます。
フロープーリーローイングマシン
フロアープーリーローイングマシンもラットマシンと並んで背中を鍛えるための非常に人気があります。
広背筋の下部から中部にかけて鍛えやすいです。
ハンマーストレングスマシン
ハンマーストレングスマシンは個々の筋肉を鍛えるモデルが開発されていますが、背中にしても上部、下部から中部にかけてを効果的に鍛えられるモデルがあります。
ストレッチさせたときではなく収縮させたときに最大負荷がかかるのがハンマーストレングスマシンの特徴です。
Tバー
ハンドルとバーの組み合わせでT字型になっていることからTバーと呼ばれる筋トレ器具です。広背筋の下部から中部にかけてと、脊柱起立筋を鍛えるために開発された筋トレ器具です。
もともとはアメリカで初期の時代のゴールドジムで作られたものでした。いろいろなメーカーから手を変え品を変え、いろいろなタイプが出ていますが、初期のモデルが一番効かせやすいです。
シュラッグマシン
バーベルやダンベルで行なうシュラッグよりも僧帽筋に効かしやすいのがシュラッグマシンです。
ハンドルの位置や向きがバーベルよりも僧帽筋を鍛えるのに適しています。ジムに設置されているならぜひ使ってみるのをオススメします。
上腕部を鍛えるためにオススメの筋トレ器具
上腕部だけを熱心に鍛えても効果という点では限定的です。
上腕部を大きくするためには、上腕部を熱心に鍛えるのは当然として、脚や背中、大胸筋などの大きな筋肉もしっかりと鍛えるようにしましょう。
EZカールバー
EZカールバーというのは、アームカールやトライセップスエクステンションを行なう際に手首に負担がかからないように手の握り部分に角度がついているバーです。
アームカールやトライセップスエクステンションなどの種目ではこのバーの方が使いやすい人が多いです。
しかし、これはかなり個人差がありますし、EZカールバーと言っても、いろいろなタイプがありますので、自分に合った角度のものを使いましょう。
上腕部を鍛えるのにEZカールバーを使う人が多い反面、ストレートバーの方が効きやすい人もいますので、自分で試してみる必要があります。
ダンベル
上腕部を鍛えるにもダンベルがかなり有効です。
バーベルと違って片腕ずつで運動したり、左右交互に動かすこともできます。バーベルよりも小回りが利く筋トレ器具です。
ケーブル系マシン
ラットマシンプレスダウンやケーブルカールなどでは、ケーブル系のマシンが効果的です。ラットマシンプレスダウンであれば、ラットマシンそのものでも行なえます。
ケーブルクロスオーバーマシンであれば、ラットマシンプレスダウンにもケーブルアームカールにも使えます。これらの種目はバーを使って両手でもできますし、ハンドルに付け替えて片腕ずつでもできます。
ディッピングマシン
ディッピングマシンは大胸筋の下部を鍛えるためにも使えますが、フォームを変えて上腕三頭筋を鍛えるのにも効果的です。ディッピングスタンドを使っても同様な効果があります。
ノーチラスマシン
上腕部を鍛えるためのノーチラスマシンにはカールマシンとトライセップスエクステンションマシンがあります。
どちらのタイプも、両手でも片手でも行なえるようになっています。
前腕を鍛えるためにオススメの筋トレ器具
半袖になれば必ず前腕が人目に触れます。そういう意味では前腕こそ、最も目立つ筋肉とも言えます。
上腕部がよく発達していても、前腕が貧弱だと力強さに欠けます。
フリーウエイト
前腕を鍛えるにもバーベルやダンベルのフリーウエイトが活躍します。
バーベルやダンベルでできる効果的な前腕の種目がリストカールです。両手を使ってバーベルで行なう場合と、ダンベルで片手で行なうパターンがあります。
レバレッジバー
バーの先に重りをつけて前腕を鍛えるための筋トレ器具です。
手首の親指側に動かすことで前腕の前面を鍛え、小指側に動かすことで前腕の裏面を鍛えます。リストカールと組み合わせることでかなり多角的に前腕を鍛えられます。
リストカールマシン
前腕を鍛えることに特化しているのがリストカールマシンです。
バーベルやダンベルのように重量を自力で支える必要がないのでケガの危険が少ないです。
リストローラー
前腕と手のひらを鍛えるのにオススメなのがリストローラーです。地味な運動ながらかなり根気が必要です。
腹筋を鍛えるためにオススメの筋トレ器具
近年、充実しているのが腹筋を鍛えるための筋トレ器具です。
直腹筋はもちろんのこと、腹斜筋などを鍛えるための筋トレ器具もかなり開発されています。
シットアップベンチ
腹筋を鍛える定番の筋トレ器具がシットアップベンチです。膝を曲げて使えるタイプのものが腰を痛めずに腹筋を鍛えやすいです。
シットアップベンチは安価なものがありますから、自宅で筋トレする場合でも購入しやすいでしょう。
アブドミナル・クランチマシン
直腹筋を効果的に鍛える筋トレ器具がアブドミナル・クランチマシンです。
シットアップベンチでは直腹筋の上部がやや鍛えにくい傾向がありますが、アブドミナル・クランチマシンであれば、直腹筋の上部から下部にかけて収縮させやすいです。
レッグレイズマシン
下腹部を効果的に鍛えられる筋トレ器具がレッグレイズマシンです。
下腹部から腸腰筋まで鍛えられます。特に腸腰筋は筋トレに熱心な人でもノーマークになりやすい筋肉ですから、積極的にやってみるのをオススメします。
まとめ
近年の筋トレ器具の開発は目覚ましいものがありますが、個々の筋肉を鍛えるためのオススメの筋トレ器具となると過去も現在も大きくは変わってはいません。
現在、筋トレ器具として主流になっているものの多くは1980年代には出揃っています。それでも、近年の筋トレブームもあって、かつてはなかったようなタイプの筋トレ器具も見られるようになっています。
新しいところではハンマーストレングスマシンなどがありますが、1980年代に活躍したボディビルダーと現在の選手は筋トレ器具だけで比較すれば環境的にはさほど変わりません。むしろ、大きく変化したのは筋トレ器具を使える環境です。
日本が特にそうですが、近年の環境の変化は1980年代にあっては一部のジムにしかなかった筋トレ器具を多くの場所で使えるようになったことが大きいです。そういう意味では筋トレに関わる設備環境は非常に良くなっています。民間のスポーツクラブ、公共の体育館、大学の筋トレ設備などがかなり良くなっています。
しかし、いくら設備が良くなったとしても、使う側が正しくトレーニングするだけの技術や知識がなければせっかくの筋トレ器具も活かすことができません。今回ご紹介したオススメの筋トレ器具を正しく使用すれば筋トレ効果がかなり上がるでしょう。