自重トレーニングで効果的に筋肥大する筋トレメニューまとめ
自分の体重だけを利用した筋トレである、自重トレーニングが注目されています。自分の体重だけを利用して、狭い場所でもトレーニングでき、必要な器具も最小限ででき、費用があまりかからないことが魅力なのでしょう。
今回は自重トレーニングを効果的に行なう方法、メニューについてご紹介します。
自重でできる筋トレの長所
自重でできる筋トレ、自重トレーニングには次のような長所があります。
場所を取らない
自重トレーニングは自分の体重を利用しますから、器具は最小限しか使用しません。そのため、場所をあまり取りません。
器具にしても、広い場所が必要なものはありませんから、最小限の広さがあれば十分です。
費用が安い
器具を最小限しか使わないので費用が安いです。器具にしても一度購入してしまえば、半永久的に使えますから、継続するための費用がほとんどゼロで済みます。
自重トレーニングを効率的に行なうためには最小限の器具があった方がいいですが、それらも無理に購入しなくても公園の鉄棒などでも代用できますので、自宅では何も器具を使わないとなれば、費用がゼロで済みます。
器具が最小限でできる
自分の体重を利用するため、器具が最小限で済むのも自重トレーニングの長所です。
器具をまったく使わず、自分の体重だけで行なう方法もありますが、それだと背中などの種目がほとんどできませんので、物足りないです。
最小限必要な器具は揃えるようにしましょう。
安全である
自重だけであるため、筋トレとしては比較的安全です。
器具を使った筋トレが危険なわけではありませんが、バーベルやダンベルを使う本格的なトレーニングだと、かなりの高重量を扱うため、注意しないとケガの原因になります。
本格的な筋トレの準備になる
自重トレーニングのままずっと続けるのでもいいですが、バーベルやダンベルを使った本格的な筋トレを始める準備段階としても自重トレーニングは役に立ちます。
筋肉の動きや、どう動かせば効くのかといった感覚をつかむ上でも自重トレーニングは役に立ちます。
自重トレーニングで揃えたい装備
自重トレーニングは自分の体重だけを利用するトレーニング法ですから、器具は最小限にしか使用しません。
しかし、最小限とはいえ、あった方が効果的に自重トレーニングができます。おすすめの器具をご紹介します。
プッシュアップバー
腕立て伏せは普通、手のひらを床について体を支えますが、そのやり方だと大胸筋を鍛えるためには必ずしも効率的ではありません。
まず、可動域が狭いのと、手のひらで体を支えるため、手首の角度がやや不自然になり、大胸筋を鍛えるためには最適の態勢ではありません。
そこで、開発されたのがプッシュアップバーです。
この器具を使えば、手のひらで支える通常の腕立て伏せの欠点が解消されます。
可動域も広くなり、ストレッチ効果で大胸筋をより発達させやすくなります。値段も1000円ほどで安いのも魅力です。
出典:Amazon
自重トレーニングには不可欠のアイテムと言えます。
チンニングスタンド
器具なしの自重トレーニングで鍛えにくいのが背中です。そこでチンニングスタンドがおすすめです。
チンニングスタンドはチンニングだけでなく、ディップスやレッグレイズも行なえるものを選びましょう。チンニングスタンドがひとつあるだけで種目のバリエーションが格段に増えて便利です。
値段は安いもので1万円以下、高いものだと10万円を超えるものあり、幅が広いです。
出典:Amazon
購入する時は耐荷重量をよく調べましょう。耐荷重量が最低でも100キロはほしいところです。耐荷重量150キロぐらいのものまでは市販されています。
耐荷重量が軽くて耐久性が弱いものだと体重が重い人が使っている途中で変形してしまう危険がありますので、できるだけ丈夫なものを選びましょう。
チンニングスタンドを購入しなくても自作する方法もありますが、よほど制作に自信があるのでなければ、市販の製品を購入した方が安全で確実です。
腹筋ローラー
自重トレーニングでこれもあった方が便利なのが腹筋ローラーです。
出典:Amazon
腹筋ローラーでのトレーニングはかなりきつい運動ですので、慣れないうちは膝を立てた状態から始めましょう。
自重トレーニングの筋トレメニュー
それでは自重トレーニングのメニューに使える種目をご紹介します。以下にご紹介する種目を必要に応じてメニューに組み込みましょう。
脚のトレーニング
脚のトレーニングを自重だけでやるとなると、種目がどうしても限定されてしまいます。
また、自重だけでは大きな負荷がかけられないため、効果の点では頭打ちになりやすいです。
脚は人間の体の中で最も大きな筋力を発揮できる筋肉群ですから、それが逆に災いして自重トレーニングでは十分な強度で鍛えにくいのが難点です。
ヒンズースクワット
自重トレーニングでできる最も基本的な脚のトレーニング種目がヒンズースクワットです。
安定感があるのはいいのですが、繰り返し回数がすぐに伸びてしまいますので、筋トレとしての効果としては強度が足りなくなってしまいます。
踏み台昇降
椅子などを利用して踏み台昇降の要領で行なうと、自重トレーニングとしては強度の高い運動になります。
ジャンピングスクワット
ヒンズースクワットとスタートのフォームが同じですが、立ち上がる時にジャンプするところが違います。
普通のヒンズースクワットよりも強度が高いことと、瞬発力を高める効果があります。着地する時にケガをしないように注意しましょう。
大胸筋のトレーニング
自重トレーニングで比較的に鍛えやすいのが大胸筋です。腕立て伏せとディップスでかなり広範囲に鍛えることができます。
腕立て伏せ
腕立て伏せは手のひらで支えるのが基本ですが、プッシュアップバーを使うことで可動域を広くできます。また、プッシュアップバーを使うことで、手首の角度が自然な形に保てるので、効率よく大胸筋を鍛えられます。
ディップス
チンニングスタンドについているディッピングバーを使いましょう。ディップスで大胸筋に効かせるには、胸を張って、大胸筋の稼働率を高くする反面、上腕三頭筋の稼働率を低くすることです。
肩のトレーニング
自重トレーニングで肩に効かせるには少々テクニックが必要です。
普通の腕立て伏せでは肩に強く効かせるのが難しいですから、次のように肩で床を押すようにして肩に効かせます。
腕立てでの肩プレス
腕立て伏せは普通のフォームで行なえば、肩にはあまり効きませんが、床に対して上半身をできるだけ立てる態勢にすることで、大胸筋にかかる負荷がなくなり、肩に効かせることができます。
横から見ると、肩で床を押している態勢になります。
逆立ちでの肩プッシュアップ
逆立ちした状態で足を壁にもたれかけさせた状態で、肩でプッシュアップさせる方法です。手のひらで支えるのでなく、プッシュアップバーを使いましょう。
この方法はかなり強度が強いです。かなり筋力が強くないとできませんので、初心者向きではありませんが、筋力がかなり強くなっても効果的です。
背中のトレーニング
自重トレーニングで背中を鍛えるためにはチンニングスタンドが必要です。家の中にチンニングができるような場所があればいいですが、普通の家やマンションやアパートではほとんどないでしょう。自重トレーニングで必要な数少ない器具として、チンニングスタンドを購入するのをおすすめします。
普通の懸垂を行なうフォームでのチンニングが背中には一番効きます。これがまずオーバーグリップでのチンニングです。
バリエーションとしてリバースグリップで行なう方法もあります。リバースグリップでのチンニングの場合は手幅を狭くして行ないます。
上腕三頭筋のトレーニング
上腕三頭筋を自重で鍛えるには手幅を狭くした状態でのプッシュアップとディップスが効果的です。プッシュアップはプッシュアップバーを使用するようにしましょう。
ディップスはチンニングスタンドがあれば、ディップスのためのバーがついていますから非常に便利です。
ディップスで上腕三頭筋に効かせるには、大胸筋に効かせるのとは反対に、胸をすぼめるようにして、大胸筋を使わないようにします。そうすることで上腕三頭筋の稼働率が高くなります。
上腕二頭筋のトレーニング
上腕二頭筋は自重トレーニングでは鍛えにくい筋肉ですが、背中を鍛えるためのチンニングで間接的にかなり鍛えられます。
ナロウグリップでのチンニングをリバースグリップで行なえば、もっと直接的に上腕二頭筋を鍛えられますが、筋力が弱い人だと難しい種目ですから、筋力が足りない場合は普通のチンニングで間接的に鍛えて、上腕二頭筋がある程度強くなってから挑戦してみましょう。
腹筋のトレーニング
腹筋は自重トレーニングで鍛えるための種目が比較的多いです。シットアップ、レッグレイズ、Vシットアップなどがおすすめです。
この中で、レッグレイズはチンニングスタンドにぶら下がったままでも行なえますし、チンニングスタンドに付属しているレッグレイズ用の装備を使えばもっと楽に行なえます。
自重トレーニングの強度を高める方法
自重トレーニングは自分の体重だけを利用するため、かかる負荷に限界があります。
そのため、強度を高めるための工夫が必要になります。自重トレーニングの強度を高める方法をいくつかご紹介しましょう。
腕立て伏せで足の位置を高くする
腕立て伏せを行なう際に、足の位置を高くすることで、強度を高めることができます。
床についていた足を椅子に乗せるなどすればかなり強度が高くなります。しかし、どこまでも足の位置を高くすると大胸筋から負荷が逃げてしまいますから、足の位置での対応では足りなくなったら、背中に重りを乗せるか、人に乗ってもらって負荷を高める方法もあります。
インターバルを短くする
インターバルを短くするのも強度を高める効果的な方法です。
1分間のインターバルを30秒にしただけで、かなり強度が強くなります。
自重トレの限界
自重トレーニングは効果的ではありますが、どうしても自分の体重が主な負荷ですから、効果の点で限界があります。
筋肉を限界まで大きくはできない
筋肉を限界まで大きくしてスーパーマッチョな体を目指すのであれば、自重トレーニングでは無理だと言わざるをえません。
限界まで筋肉を大きくするにはバーベルやダンベル、マシンを使って限界まで追い込む必要があります。これらの器具を使ったトレーニングに比べれば自重トレーニングでは負荷が明らかに足りません。
初心者レベルの筋力のうちはまだしも、筋力というのは誰でもそれなりに伸びますから、どうしても自重だけでは足りなくなります。
自重トレーニングでできる範囲内の効果で満足できるなら問題ないですが、体重を大幅に増やしたいとか、筋肉のサイズを素質の限界まで大きくしたいのであれば、バーベルやマシンを使った本格的な筋トレが必要になります。
筋肉を多角的に鍛えることが難しい
自重トレーニングではどうしても鍛えにくい筋肉が出てきます。筋トレ設備が整ったジムでトレーニングするのとはここが大きく違います。
ジムであればバーベルやダンベル、マシンが豊富に揃っていますから、どの筋肉も多角的に鍛えることができますが、自分の体重がメインの自重トレーニングでは、トレーニング種目に制限があるため、多角的に筋肉を鍛えるのが難しいです。
まとめ
以上、自重トレーニングと筋トレメニューについてご説明いたしました。
自重だけでもかなりのトレーニングができることがおわかりいただけたのではないでしょうか。
自宅で手軽に行なえて、チンニングスタンドやプッシュアップバーなどの最小限の器具でも効果を上げられるのが自重筋トレの魅力です。