腹筋を鍛える上で知っておきたい基礎知識7選
腹筋を鍛える事にどれくらいのメリットがあるのでしょうか。腹筋を鍛えると、腹筋が割れて身体のラインが美しくなる以外にも、疲れにくい身体になったり、姿勢の改善、頭痛の解消など、たくさんの有益な効果があります。
ここでは、腹筋をする人が知っておきたい腹筋に関する基礎知識をご紹介しますので、腹筋をする際の参考にしてください。
1.腹筋をするメリット
腹筋をする上で最も重要な要素のひとつとして、腹筋をすれば「見た目がかっこよくなる」という効果があります。
ぶよぶよのお腹よりも、引き締まったかっこいいお腹の方がいいですよね。腹筋をする上でのメリットとして、見た目がかっこよくなるという要素は、重要なポイントです。
そして、見た目がかっこよくなると自分に自信が持てます。今まで自分に自身が持てなかった人も、腹筋をすれば自分に対する評価も変えられるかもしれません。
それ以外のメリットとして、腹筋をすると「体幹が鍛えられる」という効果があります。
腹筋運動をする事でお腹の筋肉が鍛えられると、身体の芯(体幹)が安定しやすくなります。すると、普段の生活でも安定した姿勢を保ちやすくなるので、見た目もよくなります。
見た目以外の効果としても、姿勢がよくなった事で肩や背中の凝りを改善する効果もあり、そこから派生して頭痛の解消や疲労回復効果もあります。
腹筋をして体幹を鍛えると、日常の動作が楽になるので疲れにくい身体になるという効果もあります。
お年寄りが前屈みになってしまうのは、腹筋と背筋が衰えてくるからであり、腹筋と背筋が衰えると身体の芯が安定しなくなってしまいます。すると、杖をついたり、車いすでの生活をしなければならなくなってしまうので、若いうちから体幹を鍛えておくのは、とても大切な事だと言えます。
そして、もうひとつ大切なメリットとして、腹筋をすると深い呼吸がしやすくなる、という効果があります。
深い呼吸が出来るようになると、気持ちも落ち着いた気分になりやすく、ゆったりとした気持ちになる事ができます。
普段、落ち込みがちな人や、憂鬱な気持ちになりやすい人、眠気がなかなか抜けない人の中には、浅い呼吸をしている人が多く見受けられます。
腹筋をする事でしっかりとした呼吸をする事が出来るようになり、ネガティブな気持ちを改善する効果も期待できます。
その他にも、いい声を出すために腹筋をすると効果がある、と言われていますがこれはどうなのでしょうか。
一般的には、腹筋を鍛えて筋肉でいい声を出そうとすると、力んで声を出す癖が付いてしまい、発声法としてはあまりよくありません。
大声やいい声を出せるようになりたい場合は、横隔膜を使った発声方法がいいとされています。
しかし、舞台俳優など長時間大きな声を出す必要のある人は、腹筋を鍛えておくと良いという意見もあり、その善し悪しについては一概には言えません。
腹筋と声の相関関係には、肯定的な意見も否定的な意見も、両方あると覚えておきましょう。
2.適切な腹筋回数
一般的には、腹筋は15~20回をワンセットとして2~3セットくらい行うのが理想とされています。
負荷をかけずに素早く動いて50回や100回腹筋を行う事もできますが、この方法だと筋肉の持久力を鍛える効果の方が高く、筋肉量を増やすのには向きません。
見た目を改善し、筋肉量を増やしたい人は、回数よりも適切な負荷をかけて筋肉が緊張している事を意識しながら20回こなす方が、効率よく筋肉を強化する事ができます。
15~20回と書きましたが、目安としてはもうこれ以上腹筋ができない、という所まで腹筋をしたら一休み。そして、次のセットを行うというトレーニングを2~3回繰り返す事がベストです。
腹筋をする時は、インターバルを短く組み、次の腹筋運動までの時間を30秒以内に抑えましょう。長い休憩を取ってしまうと、筋肉が休みきってしまい、筋肉増強の効果が得られにくくなります。
加えて、腹筋をする時は、合わせて呼吸にも気をつけるようにしましょう。
身体を持ち上げる時は、息を吐きながら腹筋を行い、身体を地面に下ろす時は、息を吸うようにしましょう。腹筋を行う時に、合わせて呼吸法にも気をつけるようにすると、効果的に腹筋をする事ができるようになります。
3.筋力増強に有効な超回復
筋肉は、一度筋トレをすると、その負荷に耐えられる身体をつくろうとして筋量を増加させます。その目安となる時間は、24~48時間と言われており、一度筋トレをしたら次の日は休む、というサイクルで筋トレを行っていくと、大変効果的に筋肉の増大を行う事ができます。
しかし、気をつけておきたい点としては、超回復は筋肉を限界まで追い込んだ後に起こる現象であるという点です。
腹筋運動を適度な負荷をかけるだけで終わらせた場合、超回復は起こらず次の24~48時間に休みをいれても、筋量の増大は望めません。前述の回数を目安にして腹筋を行うのであれば、毎日のトレーニングでも大丈夫です。
4.腹筋のポイント
腹筋をしていると、反動を利用して起き上がると楽な事に気づきます。しかし、これは筋トレに効果的なのでしょうか。
反動を使うと筋肉を使わないで腹筋をする事が出来てしまうため、基本的にはよくありません。反動を使わないと筋肉に負荷がかかりやすいので、少ない回数で効率的に筋肉を鍛える事ができます。
腹筋の持久力を鍛えたいのであれば、素早く腹筋を行う必要があるので、ある程度反動はついてしまいます。しかし、腹筋に負荷をかけて筋肉量を増やしたいのであれば、反動を使わないようにゆっくりと腹筋をすることをおすすめします。
反動をつけない腹筋のポイントとしては、身体を起こしたら2、3秒その状態で停止しましょう。そして、少しずつ身体を下ろしていき、身体を地面につけ、休まないように再び上体を起こします。そして、再び2、3秒停止するという繰り返しで腹筋を行うと、理想的な形で腹筋を行う事ができます。
5.腹筋で鍛えられる筋肉
・腹直筋
腹筋で鍛える事ができる筋肉として腹直筋があります。
腹直筋はいい姿勢を保つために使われる筋肉で、ぽっこりお腹を引き締める効果もあります。よく鍛えられた腹筋が6つに割れていますが、あれが腹直筋です。
・腹斜筋
腹斜筋は、お腹周りを締め上げる働きをする筋肉で、この筋肉を鍛える事で脇腹が引き締まり、お腹にくびれをつくる事ができます。腹直筋と合わせて鍛える事で、きれいに割れた腹筋を実現する事ができ、理想的なボディラインを手に入れる事ができます。
また、内臓の働きを整える効果もあるので、代謝がアップして太りにくい身体をつくる事ができます。
6.腹筋運動の種類
・腹筋(クランチ)
腹筋には、まず大きな違いとして、足を伸ばしたまま腹筋を行うか、曲げて腹筋を行うかの二つがあります。
足を伸ばしたまま腹筋を行う方法は、腰にかかる負担が大きいため、現在は推奨されていません。
腹筋を行う際は、膝を九十度に曲げて腹筋を行うようにしましょう。
・V字腹筋
通常の腹筋で物足りなくなってきたら、V字腹筋がおすすめです。
腹筋(クランチ)では鍛えられる筋肉が腹直筋だけだったのに対し、V字腹筋は太ももを鍛える効果もあります。通常の腹筋より負荷が高いため、効果的に筋肉を鍛えたい方におすすめです。
・ツイストクランチ
腹筋運動をする時に、足を上げ身体をひねるのがツイストクランチです。
ツイストクランチでは、上体を交互にひねる運動をするため、腹直筋の他にも腹斜筋を鍛える事ができます。
腹斜筋は、鍛える事でくびれをつくる事ができ、お腹周りの引き締め効果もあるので、優れたボディラインを手に入れたい女性にもおすすめです。
腹筋以外にも体幹を総合的に鍛える事ができるので、大変効果的な運動です。ゆっくりと行えば、筋力強化になり、素早く行えば有酸素運動にもなります。
7.腹筋についての豆知識
腹筋を行うのに、適した時間帯というのはあるのでしょうか。
食後、食前、朝起きてすぐ、寝る前など、どの時間帯に腹筋をするのが最も効果的なのか、悩みますよね。
運動生理学の博士によると、基本的には、いつ腹筋をおこなってもいいのだそうです。しかし、就寝前の一時間の間に腹筋を行うと、身体が興奮状態になるため、寝付きが悪くなる恐れがあります。
就寝前の腹筋運動は、なるべく避けるようにしましょう。
また、腹筋の効果を高めるためにプロテインを摂取するといいのですが、プロテインは筋トレ後30分以内に服用するようにしましょう。
これは、腹筋をした事で、体内のテストステロンの分泌が活発になり、そこにプロテインを取り込む事で筋肉が付きやすくなるためです。
まとめ
ここでは、腹筋を行う上で知っておくと便利な知識をご紹介しました。お腹周りを痩せたい人、体質改善したい人、きれいに割れた腹筋を手に入れたい人、など腹筋をする目的は様々であると思います。
腹筋に関して知っておくべき基本的な要素は全てそろっていますので、あなたに合った方法を取り入れて、効果的な腹筋に励みましょう。