デッドリフトの正しいフォームとは?【効果が薄れる3つの間違い】
デッドリフトという筋トレ種目を取り上げます。この筋トレ種目はBIG3と呼ばれる種目の一つで、ベンチプレス、スクワットと並んで取り上げられるくらい有名なものです。
筋トレをやっている人は重要視すべき種目でもあり、デッドリフトは、他の筋トレ種目をさぼったとしても、これだけは絶対やっておくべきと言っても過言ではありません。
また、直訳すると「死の挙上」という感じになりますが、その名の通りかなりキツい筋トレでもあります。しかし、キツい分様々な筋肉を使うのでやった分だけ見返りがあります。
デッドリフトのやり方
まず、バーベルを足下においてそのまま持ち上げると脛ギリギリの所を通過するような感じで立ちます。脚幅は、肩幅より少し広いぐらいにしつま先は真っすぐにします。
次に、膝をちょっと曲げて両手がバーベルを掴める位置まで腰を下ろします。
この時に、腰が曲がらないように、むしろ背中が若干反るくらいの姿勢を作ってバーベルを握ります。両手の幅は、脚幅と同じく肩幅より少し広いくらいにします。
そして、目線は真っすぐ自分の正面に向けます。もし、鏡があるなら自分の体全体を把握できるような視線にしておけば、背中も若干反るくらいになり正しい姿勢が作れます。これでスタンバイOKです。
いよいよ挙上動作に入りますが、ここで注意しなければならないのが手だけで引っ張って持ち上げようとしないことです。
膝のラインを通過するまでは、むしろ両足で地面を押すようにして持ち上げて行きます。膝のラインまであがったら、今度は背中を使って腰のラインまで引っぱりあげます。
降ろすときは、その逆の動作を行いゆっくりと地面にバーベルを置きます。
なぜ、デッドリフトが重要なのか?
冒頭でも述べた通り、デッドリフトは最重要種目と言っても過言ではありません。なぜかというと、色々ある筋トレ種目の中で、動かす筋肉がトップクラスで多いとされているからです。
オリンピックでよくみるウエイトリフティングの動きはもっと多くの筋肉を使いますが、スポーツジムなどで行える一般的な動作の中ではダントツです。
「デッドリフトのやり方」の動きと連動させて見て欲しいのですが、まずバーベルを膝まで持ち上げるときは「脚の筋肉」を使っています。主に、ハムストリングスと大臀筋に効いているのですが、大腿四頭筋やカーフ(ふくらはぎの筋肉群)も使います。
そして、膝から腰ラインに挙げるまでは広背筋などの背中の筋肉群を使います。そして、前腕筋群、腹直筋、腹斜筋は始終使っており、とにかく全身を鍛えることができる筋トレなのです。
やってみると分かりますが、自分の体重と同じぐらいの重量を10回、3セットもやれば汗だくになり、筋トレに慣れていない人がやった場合、翌日はベッドから起き上がるのも一苦労するくらいの筋肉痛に見舞われます。そのくらい、エネルギーも消耗し、筋肉もフル活用できる種目なのです。
デッドリフトで注意すること
デッドリフトは重要な種目である一方で、少し気を抜くとやり方を間違えやすい種目でもあります。ここでは、良くある間違いを3つあげたいと思います。
1.背中を丸めてしまう
一つ目は「背中を丸めてしまう」ということです。
バーベルが足下にあるので、無意識にそれを掴もうとすると自然と背中が丸まった体勢になります。
日常生活では、基本そういった体勢をとっているから仕方がないのですが、デッドリフトは日常生活では持ち上げないような重量を扱うため、この背中が丸まった状態で持ち上げようとすると、一発で腰がアウトになります。
しっかり目線を正面に向けて、絶対に背中を丸めないようにしましょう。
2.腰まで持ち上げたときに大きくのけぞってしまう
二つ目は「腰まで持ち上げたときに大きくのけぞってしまう」これは、筋トレを長年やっている人でもよくやってしまう間違いです。
腰までバーベルを持ち上げた際に、のけぞるようにした方が、確かに広背筋が収縮して「やってる感」がでるのですが、実はこのとき物凄く腰に負担がかかっています。これを繰り返していると、椎間板ヘルニアを引きおこし兼ねないので、バーベルを持ち上げたときは「背中がちょうど真っすぐになっている」もしくは「若干そっているぐらい」を目安に姿勢を作るといいです。
3.降ろすときに地面に完全に降ろさないで2回目に突入すること
三つ目は、「降ろすときに地面に完全に降ろさないで2回目に突入すること」です。
地面ギリギリまで降ろして、そのまま持ち上げる人がたまにいるのですが、これは「ルーマニアンスタイル」といって、ズルと言う訳ではないですが勿体ないやり方です。
実際に一番エネルギーを使うのは、地面にあるバーベルを持ち上げる時で、その一番エネルギーを消費する所をとばしているので、正しいフォームでやった人と比べると同じ10回でも成果は大きく異なってきます。なので、疲れますが必ず地面においてから次の回へ入るように丁寧にやってください。
このように、デッドリフトは意識しなければならない点が多く、エネルギーも消費する筋トレですが、これをしっかりやれば体つきがみるみる変わってきます。
また、時間がないときは、このデッドリフトさえやっておけば、とりあえずは全身を使って筋トレしたことにもなり、時間が無い人にこそおススメしたい筋トレです。
さらに、直ぐに汗だくになるぐらい体力を消耗するので、ダイエットをしている人もやるべきではないでしょうか?
とにかく、筋トレをやっている人は「確実にやった方がいい筋トレ種目」であることには間違いありません。