ダンベルエクステンションを攻略【種類・効果的なやり方・重量・怪我・他種目との関係】
トライセプスエクステンションはバーベルやEZカールバーで行なうものの他にダンベルで行なう方法も効果的です。
ダンベルは片手づつでも行なえますし、自由度が高いのが特徴です。
ダンベルエクステンションの使い方をマスターすると上腕三頭筋の鍛え方のバリエーションが格段に増えて筋トレメニューを展開させやすくなります。
ダンベルエクステンションには立って行なうもの、寝て行なうものなどいろいろはバリエーションがあります。
ダンベルエクステンションの種類
ダンベルエクステンションの代表的な種目をご紹介します。
ワンアームダンベルエクステンション
片手にダンベルを持ち、頭上に持ち上げて行なうダンベルエクステンションです。ダンベルエクステンションの中で最もポピュラーなものです。
両腕で行なうバーベルやEZカールバーでのトライセプスエクステンションでは、肩関節が硬いとやりにくいですが、ワンアームダンベルエクステンションは少々肩関節が硬くても、肩の方向で調節できるので、やりやすいメリットがあります。
この種目は立っても、座っても行なえます。座った状態がバランスが取りやすいですが、立っていても、空いている方の手で何かにつかまればバランスが取れるので問題ありません。
立った状態、座った状態の他、フラットベンチの上に横向きに寝て行なう方法もあります。工夫次第でバリエーションを展開しやすいです。
ダンベルでのライイングエクステンション
このやり方はダンベルでのエクステンション系の中で最も高重量が扱えます。
バーベルやEZカールバーがトライセプスエクステンションの中で最も高重量が扱えるのと同じ理屈です。
フラットベンチに仰向けになって行なうのが基本ですが、ベンチがなくてもできます。床に寝た状態でもできるので、自宅でもやりやすいです。
ダンベルフレンチプレス
ダンベルエクステンションは片腕づつで行なうのが基本ですが、ダンベルフレンチプレスでは、両手でダンベルを持って行なうダンベルエクステンションです。
片手でダンベルを持つエクステンションよりもはるかに重い重量が扱えます。
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ダンベルエクステンションで扱える重量
ダンベルエクステンションで扱える適正重量についてご紹介します。
ここでは、ワンアームダンベルエクステンションとライイングダンベルエクステンションの場合で考えてみましょう。
適正重量の基準
ダンベルエクステンションでありがちな間違いが下で弾ませてしまうことです。そのような反動を一切使わずに、正確なフォームで10回できる重量という基準で自分の適正重量を決めるべきです。
この基準を厳格に適用すると、かなり筋力が強くてもそれほどの重量は扱えないことがわかると思います。
初心者の場合
平均的な初心者男性であれば、ワンアームダンベルエクステンションなら3キロ、ライイングダンベルエクステンションならそれよりも少し重い5キロか6キロ程度から始めてみましょう。
もっと重い重量を使いたくなりそうですが、初心者の場合、重過ぎると筋肉の収縮を意識しづらくなります。
女性の場合
女性の初心者であれば、さらに軽い重量から始めた方がいいでしょう。
ワンアームダンベルエクステンションで1キロか2キロ、ライイングダンベルエクステンションで3キロといったところです。軽過ぎるぐらいの重量から始めて、筋力が伸びたら少しずつ増やしていきましょう。
経験者の場合
ダンベルエクステンションは経験者であってもそれほどの重量は扱えません。
ワンアームダンベルエクステンションなら10キロから15キロぐらいです。そんなに軽いのかと思うかもしれませんが、上記の適正重量の基準通りに重量を決めれば、このぐらいになります。ライイングダンベルエクステンションであっても、15キロから20キロぐらいです。
どんなに強い人でもバーベルやEZカールバーでライイングエクステンションで100キロが扱える人は滅多にいません。仮にその重量で10回できるとしたら、ダンベルで同じ動きが30キロから35キロあたりになるでしょう。
最強クラスでこの数字ですから、一般的な経験者であればやはり15キロから20キロに収まるでしょう。
ダンベルトライセプスキックバックとの違い
ダンベルでのエクステンション系の人気種目としてダンベルトライセプスキックバックがありますが、ダンベルエクステンションとどのように違うのかを考えてみましょう。
最大収縮点の違い
ダンベルトライセプスキックバックは腕を伸ばし切ったポイントで上腕三頭筋に最大負荷がかかるピークコントラクション系の種目です。最高収縮点で最大負荷がかかるために上腕三頭筋の形を良くする効果があるとも言えます。
これに対して、ダンベルエクステンションはワンアームダンベルエクステンションでもライイングダンベルエクステンションでも、最大負荷がかかるスティキングポイントを超えれば負荷が軽くなっていきます。
効果の違い
効果の違いを比較すれば、ダンベルトライセプスキックバックもダンベルエクステンションも主に上腕三頭筋の長頭を刺激する点では共通していますが、サイズを大きくする効果では両者はかなり違います。
ダンベルトライセプスキックバックは主に上腕三頭筋の形を良くする効果があるのに対して、ダンベルエクステンションは形だけでなく、サイズを大きくする効果があります。
特にサイズアップに効果があるのがライイングダンベルエクステンションです。サイズアップを狙うなら、バーベルやEZカールバーでのトライセプスエクステンションとライイングダンベルエクステンションを組み合わせるとさらに効果的です。
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ダンベルエクステンションと肘の関係
ダンベルエクステンションは肘を痛めやすい種目として知られています。なぜ肘を痛めるかの理由は次の2点に集約されています。
フォームが崩れている
ダンベルエクステンションの適正重量のところでも書きましたが、ダンベルエクステンションは正確なフォームで行なえばそれほどの重量は扱えません。
しかし、筋トレ愛好者の宿命とでも言うべきか、できるだけ重い重量を挙げようとして、フォームが崩れやすいです。それが原因で肘に負担がかかって、ケガの原因になります。
ボトムポジションで弾ませている
ダンベルエクステンションの中でも特にワンアームダンベルエクステンションはボトムポジションで弾ませやすく、それがダンベルエクステンションで肘を痛める一番大きな理由です。
これを避けるためには、正確なフォームでできないような重量ではやらないことが一番の対策です。
ボトムポジションで弾ませてしまう一番の理由が重量が重過ぎることですが、それ以外にも、動作が雑なために弾ませてしまうことが少なくありません。
これも正確なフォームを心掛ければ防ぐことができます。筋トレは何の種目でも自力でコントロールできればケガの危険性はかなり少ないです。
トライセプスプレスダウンとの優先順位
トライセプスプレスダウン(プッシュダウン)とダンベルエクステンションの優先順位について考えてみたいと思います。
ライイングダンベルエクステンションの場合
ライイングダンベルエクステンションとトライセプスプレスダウンの優先順位であれば、どちらを先に行なってもかまいません。
ライイングエクステンションがバーベルやEZカールバーで行なうのであれば、基本種目ですからライイングエクステンションを最優先すべきですが、ダンベルでのライイングエクステンションであれば、そこまでの優先順位が高くありません。
トライセプスプレスダウンとの順番を毎回入れ替えるなどしてバリエーション展開してもいいでしょう。
ワンアームダンベルエクステンションの場合
ワンアームダンベルエクステンションとの比較で言えば、トライセップスプレスダウンの方を先に行なう方がおすすめです。ワンアームダンベルエクステンションは上腕三頭筋の最後の方に行なうのが効果的だからです。
まとめ
ダンベルエクステンションは上腕三頭筋を鍛える定番の人気種目ですが、フォームが崩れてしまっていて、せっかくの運動が効果半減になっていることが少なくありません。フォームを直せばかなり効果が上がるところですが、自分でフォームを直すというのはなかなか簡単ではありません。自分でフォームが崩れていることに気づかないことも多いです。
しかし、正確なフォームでできるなら、上腕三頭筋の発達にかなりの効果があります。ダンベルエクステンションは両手でも片手でもできますから、自宅筋トレでダンベルが片方しかなくてもできるメリットもあります。
同じダンベルエクステンションでも、寝た状態と立った状態や座った状態では刺激が違います。工夫次第でかなりの種目展開が可能です。立った状態でのワンアームダンベルエクステンションを片手ではなく両手で行なうこともできます。その場合、肩の角度の関係で肩関節の柔軟性が必要になります。両手で行なう場合に肩関節が硬くて肘が前に出てしまうのであれば、インクラインベンチに座ることでやりやすくなります。