ダンベルカールの種類と正しいやり方!効かせる6つのコツを公開
上腕二頭筋を鍛えるための代表的な種目のひとつがダンベルカールです。
ダンベルカールは、基本種目であるバーベルカールやEZバーでのアームカールで追い込んだ上腕二頭筋をさらに追い込むために非常に効果的な種目です。
その意味で上腕二頭筋の筋トレメニューの第1種目で行なうのではなく、第2種目か第3種目で行なうのがより効果的です。今回はダンベルカールの種類、正しいやり方などについてご紹介します。
ダンベルカールの種類
ダンベルカールには数多くの種類があります。代表的なものについてご紹介します。
1.スタンディングダンベルカール
立った状態で行なうのが最も基本的なダンベルカールです。
ダンベルカールの基本形ですから、まずはこのスタンディングダンベルカールから始めてみるといいでしょう。
2.シーテッドダンベルカール
ベンチに座った状態でのダンベルカールです。座ることで、バランスが安定します。背もたれがあるベンチであれば、さらに動作が安定します。
スタンディングダンベルカールでは、床に置いたダンベルをセットごとに体をかがめて持ち上げないとなりませんが、もともと座った状態であれば、手を下に伸ばしただけでダンベルに手が届くので、スタートポジションにセットするのが簡単です。
3.インクラインダンベルカール
ベンチの角度をつけることで、ボトムポジションでのストレッチ感が強くなるのがインクラインダンベルカールです。
角度を浅くするほどストレッチが強くなります。45度ぐらいの角度を好むトレーニーが多いです。
4.ワンハンドダンベルカール
片方の腕だけでダンベルカールを行なう方法です。
片方の腕に意識を集中できるだけでなく、片方の腕の側に重心も集中できるため、効かしやすいです。
バランスが取りにくいならば、空いている方の手でマシンなどにつかまるようにするとやりやすいです。
重心が片方に偏ることもあって、座っているよりも、立った状態の方がバランスが取りやすいです。
ワンハンドダンベルカールで上腕二頭筋を効果的に鍛えるフォームを解説
5.オルタネイトダンベルカール
両手にダンベルを持って、左右交互に巻き上げるダンベルカールです。
片方の腕で挙げて、降ろすという動作が完全に終了してから反対の腕の動作に入るパターンと、片方の腕は降ろしながら、反対の腕は挙げているというパターンです。
前者のパターンだと、片方の腕の動作が終了するまで、反対側の腕が休んでしまいますので、上腕二頭筋の緊張が続かない難点があります。
ダンベルカールを効かせるコツ
上記のように、ダンベルカールにはいろいろな種類がありますが、効かせるコツとしては共通したところが多いです。どのようにすればダンベルカールが効かしやすいかをご紹介しましょう。
1.ボトムポジションでのストレッチ
ダンベルを降ろし切ったボトムポジションで上腕二頭筋をしっかりストレッチさせます。肘を伸ばし切ることよりも上腕二頭筋を伸ばすことを意識するようにします。
ただ、ストレッチさせたポイントでは上腕二頭筋には負荷がかかっていません。ダンベルカールの多くは上体を垂直に立てた状態で行なうため、肩の位置から見て真下にあるボトムポジションでは、上腕二頭筋にかかる負荷がゼロになっているからです。
インクラインダンベルカールの場合は、座っているベンチの角度に傾斜がある分、ボトムポジションでも上腕二頭筋に負荷がかかります。ボトムポジションでは負荷がゼロでも、ダンベルを巻き上げる動作に入った瞬間に負荷がかかります。
2.肘を固定して動かさない
肘を固定して動かさないようにします。肘が前後に動くと効かしにくくなります。
肘が動いてしまう理由としては、重量が重過ぎることが考えられます。肘を固定したまま扱える重量で行ないましょう。
3.トップポジションでの収縮
肘を固定した状態でのトップポジションですから、ダンベルが肩の位置までしか上がりません。収縮したときに肩の高さ以上までダンベルが来るということは、肘の位置が前に動いているからです。
上腕二頭筋を完全に収縮させるには、肘を前に出して腕をさらに上げる必要がありますが、ダンベルのようなフリーウエイトは肘の角度が90度を超えると負荷が軽くなります。
そのため、肘を動かしてまで肩の位置より上にダンベルを上げるよりも、肘を固定した範囲で最大限に収縮させたら、すぐに伸展動作に入った方が上腕二頭筋の緊張が維持できて、よく効きます。
4.強く握らない
ダンベルカールで効かせるコツが、決して強く握らないことです。
必要以上に強く握ると、上腕二頭筋に負荷を乗せにくくなります。ダンベルが手から外れないように引っ掛けておくぐらいの感じで握るようにします。
5.回数は中程度
ダンベルカールは全般的に低回数で行なう種目ではありません。できるだけ高重量を扱うべきですが、フォームが崩れたり、低回数になるほどの重量では重過ぎます。
最低でも6回は正確なフォームでできるぐらいの重量がおすすめです。
6.手首を外側に回転させるテクニック
上腕二頭筋の機能は肘を曲げるだけでなく手首を回転させる機能もあります。
手首を回転させると上腕二頭筋も動くのがわかるでしょう。この機能を応用してダンベルカールの際に、手首を外側に回転させることで上腕二頭筋をより広く刺激することができます。バーベルやEZカールバーではできないことです。ダンベルは片手づつ独立して持つので、バーベルなどよりも小回りが利くのが大きなメリットです。
このテクニックはいずれのダンベルカールにも使えますが、手首を回転させない通常の方法よりもかならずしも効きが強くなるかは個人差もあります。
理屈ではたしかに通常のダンベルカールよりも広範囲な収縮になりますが、ダンベルを外側に回転させるときの負荷が邪魔になって、上腕二頭筋の効きがかえって悪くなる人もいます。自分に合うかどうか実際に試してみましょう。
ダンベルカールの注意点
ダンベルカールを筋トレメニューに組み込む際の注意点についてご紹介します。
ダンベルカールをいくつやるべきか
上記でご紹介したダンベルカールの種類だけでもかなりの数になります。それらをすべてやるのでは当然ながら多過ぎます。上腕二頭筋の筋トレメニューに組み込める種目数には限りがあります。
バーベルやマシンやケーブルも入れることを考えるとダンベルカールは1種目か多くても2種目で十分です。
刺激のタイプが似たものにならないように、できるだけバリエーションをつけるようにしましょう。
ダンベルカールの順番
ダンベルカールは上腕二頭筋の第1種目としてやるよりも、第2種目か第3種目として行なうのが効果的です。
上腕二頭筋を鍛える際には、1番目の種目としては基本種目であるバーベルカールかEZカールバーでのアームカールを行ない、2番目か3番目でダンベルカールを入れると全体的にバランスが良い筋トレメニューになります。
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まとめ
上腕二頭筋を大きくする効果が最も高いのがバーベルカールやEZカールバーでのアームカールだとしたら、2番目に効果があるのがダンベルカールだと言えるでしょう。ダンベルカールは必ず1種目は上腕二頭筋のメニューに入れましょう。
自宅で筋トレしている人にとってもダンベルカールは非常に効果的です。自宅での筋トレはどうしても器具の点でスポーツジムのようにはいきません。ジムであればバーベルやダンベルはもちろんのこと、ケーブルもマシンも充実しています。マシンやケーブル系の筋トレ器具を自宅でも使えれば理想的ですが、場所や経済的なことを考えればとても現実的ではありません。
しかし、ダンベルがあればかなりのタイプのダンベルカールに対応できます。小回りが利くという点ではバーベル以上に便利です。
ジムでのトレーニングであれば、ダンベルカールは1種目で十分だとしても、自宅筋トレであれば、2種目以上を入れると効果的です。
ダンベルカールはそれほど重いものは使えません。左右両方のダンベルの重量を足してもバーベルカールで使える重量の3分の2程度です。それで考えれば、まったく振り回さずに肘を固定した状態でのダンベルカールを30キロでできるトレーニーは非常に稀であることがわかります。