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トライセプスキックバックの肩を痛めない正しいやり方【重量・フォーム・呼吸法】

投稿日: 2018年10月12日

トライセプスキックバックのフォーム 図解

トライセプスキックバックは上腕部の上腕三頭筋を馬蹄形のくっきりした形にする効果があります。女性にとってはたるみがちな上腕部を引き締めてくれます。

男性でマッチョを目指すのであれば、上腕三頭筋がただ大きいだけでは物足りません。形がくっきりしていて、形良く発達していてこそ、完成度が高い腕になります。

トライセプスキックバックを筋トレメニューに入れることで、完成度が高いインパクトの強い腕にできるでしょう。

トライセプスキックバックの適正重量

トライセプスキックバックで初心者が迷うのが重量の選択です。どのぐらいの重量でやればいいのかわかりにくい種目とも言えます。

そこで、この種目の適正重量をトレーニーのレベルに合わせて検証してみましょう。

重量選択の基準

筋トレ器具 ダンベル

トライセプスキックバックで使用すべき重量の選択の基準は正確なフォームで10回から12回できることです。

腕を伸ばし切った状態でしっかりと上腕三頭筋を収縮させられないなら重過ぎます。高重量を狙う種目ではありませんから、きっちりと収縮できることを重視しましょう。

平均的な筋力の初心者の場合

平均的な筋力の初心者であれば、5キロあたりから始めてみましょう。

トライセプスキックバックは態勢からして高重量を扱える種目ではありません。
5キロでは軽過ぎると思うかもしれませんが、正確なフォームだとこのぐらいから始めるのが適当です。

初心者の女性の場合

同じ初心者だと想定すると、女性は男性よりもかなり筋量が弱いのが普通ですから、5キロでも重いでしょう。
2キロか3キロのダンベルから始めてみましょう。一見、軽過ぎるぐらいの重量で始めるのがフォームの学習にもなって効果的です。

経験者の場合

かなり筋力が強い経験者であってもトライセプスキックバックではそれほどの重量はできません。

経験者であっても正確なフォームであれば10キロから重くても20キロ程度ぐらいのものです。30キロや40キロで行なっているトレーニーもいますが、まずフォームが正確ではありません。

腕を伸ばし切って止めておけるぐらいの余裕が必要ですから、どんなに強い人でも、それほどの重量は使えないと考えた方がいいです。

トライセプスキックバックのやり方

トライセプスキックバックのやり方をご紹介します。

トライセプスキックバックの基本フォーム

フラットベンチに片脚の膝をつき、片手をベンチの先端部分に置いて、バランスを取ります。

上体は床と平行に近い角度で維持して、ダンベルを持った方の腕の脇を締めて固定します。その状態からダンベルを押して肘を伸ばします。

肘を伸ばしながら上腕三頭筋を最大限に収縮させるように意識します。この基本フォームが上腕三頭筋の長頭部分に最も効きます。

トライセプスキックバックで肩を痛める場合

肩を痛めた人

トライセプスキックバックで肩を痛めるトレーニーが少なくありません。原因として考えられるのが、運動中に肩に不自然に力が入っている、フォームが崩れている、重量が重過ぎて肩に負担がかかっている、といったことが考えられます。

トライセプスキックバックは本来ならそれほどケガの危険がある種目ではありません。肩を痛める前にフォームを直しておきましょう。

フラットベンチなしでもトライセプスキックバックができる

フラットベンチがある方が理想ですが、なくてもトライセプスキックバックはできます。肩幅ほどの足幅で、膝を少し曲げて余裕を持たせて立ち、片手にダンベルを持ち、そこから上半身を曲げて床と平行にします。

そこからフラットベンチを使ったのと同じようにダンベルを押して上腕三頭筋の伸展と収縮を繰り返します。

トライセプスキックバックは扱う重量が軽いので、必ずしもベンチに手をついてバランスを取る必要はありません。
それでもバランスが取りにくいなら、ダンベルを持っていない方の手を太ももに置くようにしてバランスを取るようにしましょう。

トライセプスキックバックを両手で行なう方法

トライセプスキックバックは片手づつで行なうのが基本ですが、両手でもできます。

やり方は上記のフラットベンチなしのやり方で両方の手にダンベルを持って動作します。

上半身を床に平行にして、ダンベルを両手に持っても、無理なくできるはずです。

片手づつで行なう方が上腕三頭筋の収縮に集中しやすい面もありますが、両手にダンベルを持って両腕を同時に運動させることで時間の節約にもなります。

トライセプスキックバックの呼吸方法

トライセプスキックバックの呼吸方法をご紹介します。

ダンベルを押しながら息を吐く

スタートポジションではダンベルを片手に持って肘を曲げた状態です。そこで大きく息を吸います。

そして、ダンベルを押しながら息を吐き始め、肘を伸ばし切った上腕三頭筋が最大収縮したポジションで息を吐き切るようにします。

ダンベルを下げながら息を吸う

肘を伸ばし切ったポイントからダンベルを下げ始めると同時に息を大きく吸い始め、ダンベルを降ろし切ったポイントで息を吸い切るようにします。

ダンベルを降ろし切るまでの時間と息を吸い切るまでの時間のタイミングが合うように呼吸を調整します。

最初はやりにくいかもしれませんが、何度かやってみればすぐに慣れます。

経験者の場合の呼吸方法

上記がトライセプスキックバックの基本的な呼吸方法ですが、経験者の場合はダンベルを押して、上腕三頭筋を収縮する動作中の呼吸を止める方法もあります。押す場面で呼吸を止めることで、より筋力を発揮しやすくなります。

ベンチプレスやインクラインプレスのようなプレス系の種目では押すときに息を止めると、より高重量が扱えます。

トライセプスキックバックでもダンベルを押すときに息を止めるとより高重量が扱えるメリットがあります。しかし、この方法は経験者向きです。

運動途中で息を止めるのは努責作用が起きるので、やり過ぎると危険です。

トライセプスキックバックは扱う重量も軽いですし、運動強度としても高くないので、この呼吸法は限定的に使用すれば良いでしょう。

トライセプスエクステンションとトライセプスキックバックの優先順位

トライセプスエクステンションとトライセプスキックバックは共に上腕三頭筋を鍛える種目ですが、この2種目を筋トレメニューに入れる場合、どちらを優先的に行なうべきかを解説します。

必ずトライセプスエクステンションを優先する

ライイング・トライセプスエクステンションの動作

トライセプスエクステンションにはバーベルやEZカールバーで行なうもの、ダンベルで行なうものなどがありますが、高重量で行なうものほど優先すべきです。

具体的にはトライセプスエクステンションのうちで、上腕三頭筋の基本種目であるフラットベンチに寝て行なうライイングトライセプスエクステンションを最優先で行なうのがおすすめです。

それに次いで、立った状態か座った状態でのバーベルやEZカールバーでのトライセプスエクステンション、ダンベルでのトライセプスエクステンションといった具合に、高重量が扱える種目ほど早い順番で行ないましょう。

これらを一度に行なうのではなく、上腕三頭筋を鍛えるためのメニューに数種目入れた場合の優先順位です。

トライセプスキックバックは最後の方に入れる

トライセプスキックバックは上腕三頭筋の最後の方に行なうのがおすすめです。

トライセプスエクステンションを優先するのはもちろんのこと、その他にトライセップスプレスダウンなどを行なうのであれば、トライセプスキックバックはさらにその後に行なうようにしましょう。

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まとめ

トライセプスキックバックは上腕三頭筋を鍛える種目として、初心者にも人気があります。しかし、実はこの種目は必ずしも初心者向きではありません。なぜかと言えば、筋肉を大きくするための種目ではないからです。

トライセプスキックバックを上腕三頭筋を発達させるための種目であるかのように紹介されていることがありますが、大きく発達させる効果で言えばあまり期待できません。

トライセプスキックバックは上腕三頭筋の形を良くするための種目です。上腕三頭筋を馬蹄形のくっきりした形にするために行なわれています。
形を良くして馬蹄形にするには基本的な筋量がないと形を良くするも何もありません。ある程度上腕部が発達して上腕三頭筋が大きくなってからメニューに入れるようにしましょう。

この種目の特徴のひとつが肘を伸ばし切ったポイントで上腕三頭筋に最大負荷がかかるピークコントラクション系であることです。ダンベルのようなフリーウエイトではフィニッシュポジションでは負荷が下がることが多いものですが、トライセプスキックバックは筋肉の最大収縮時点で最大負荷がかかる数少ない種目です。

この種目をメニューに入れるのであれば、軽過ぎるぐらいの重量から始めるようにしましょう。そして、必ずフィニッシュポジションで上腕三頭筋を最大限に収縮させるようにして、ピークコントラクション効果を最大限に活用しましょう。