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ダンベルフレンチプレスの適正な重量・回数・持ち方と肘を痛めない正しいやり方

投稿日: 2018年10月11日

ダンベルフレンチプレスを行う女性たち

バーベルやEZカールバーで行なうフレンチプレスは上腕三頭筋の基本種目として不動の地位にあります。このフレンチプレスはダンベルで行なっても効果的です。

ダンベルでのフレンチプレスには、肘を痛めないために注意すべき点、上腕三頭筋に効かせる方法など、効果を上げるために押さえておくべき点が少なくありません。ダンベルフレンチプレスの正しいやり方をご説明しましょう。

ダンベルフレンチプレスで扱える重さ

ダンベルフレンチプレスは両手で1つのダンベルを持って上腕三頭筋を鍛える運動です。本格的に筋トレで鍛えているトレーニーにも人気の種目です。

両手で1つのダンベルを持つため、片手で行なうダンベルエクステンションに比べてかなりの高重量が扱えるのも特徴です。

ここでは、ダンベルフレンチプレスでの適正重量はどれぐらいのものかを考えてみたいと思います。

正確なフォームでできること

正確なフォームでできるのが必要不可欠な条件です。
特にダンベルフレンチプレスはかなりの高重量なだけに正確なフォームでできないと効果がないだけでなく、ダンベルが落下する可能性があって危険です。必ず正確なフォームでできる範囲の重量で行ないましょう。

スタートポジションに自力でセットできること

ダンベルフレンチプレスは高重量で行なうこともあって、スタートポジションにセットするのが簡単ではありません。

ダンベルの形状が片手で扱うことを想定して作られていることもあって、両手で思いダンベルを持つのはなかなか難しいところがあります。
しかも、この重いダンベルを頭上に持ちあげて上腕三頭筋を鍛えるためにセットするので、自力でこのポジションにセットできないようだと危険でもあります。

必要な回数を繰り返せること

適正な重量であるかは1セットあたりの必要な回数を繰り返せることが条件になります。

ダンベルフレンチプレスはベンチプレスのように低回数でも効果がある種目ではありません。中回数をしっかりとこなせることが必要です。

ダンベルフレンチプレスを片手で行なう方法

ダンベルフレンチプレス 動作図解

ダンベルフレンチプレスは両手でダンベルを持って行なうものとして普及していますが、片手でも行なえます。片手で行なうことになると重量も半分以下になりますし、片手でダンベルシャフトを握れますので、コントロールがかなり楽になります。

片手でのダンベルフレンチプレスは可動域が広くなるので上腕三頭筋の長頭をよりストレッチさせることができます。

ダンベルフレンチプレスで肘を痛めないための注意点

ダンベルフレンチプレスは肘を痛める危険が常につきまといます。これを防ぐための注意点を述べてみたいと思います。

ボトムポジションで決して弾ませない

ダンベルフレンチプレスで肘を痛める原因の大半はボトムポジションで弾ませてしまうからです。頭上に持ち上げて、セットするのが大変なほどの重量で、ボトムポジションで弾ませたら非常に危険です。絶対に弾ませないように注意しましょう。

肘を痛める理由がダンベルフレンチプレスのやり方の間違いだと、肘を治しても、また同じケガをする可能性が高いです。

フォームを崩さない

筋トレ種目はフォームを崩さないことが効果を上げるためにも非常に重要ですが、ダンベルフレンチプレスの場合、効果の問題以上に安全性の問題に直結します。

この種目は実際にやってみるとわかりますが、フォームが崩れると他の種目よりもダンベルのコントロールが難しくて、余計に危険です。
必ず正確なフォームで行なうようにしましょう。

重過ぎる重量を持たない

フォームが崩れる最大の原因は実力以上の重量を持とうとするからです。

ダンベルフレンチプレスで使うダンベルは仮に正しく運動できない重量でもセットポジションまで持っていくことは難しいながらも不可能ではありません。
そのため、セットしたものの、実際の運動に使うには重過ぎて、フォームが崩れてケガの原因になります。

必ずウォームアップセットの段階で、どれぐらいまでが安全に使える重量かを確認するようにしましょう。

ダンベルフレンチプレスで効果的な回数

ダンベルフレンチプレスで効果的な回数は10回を基本として考えましょう。5回から6回がやっとの重量では重過ぎます。

重過ぎると、コントロールが利かなくなって、最悪ダンベルを落としてしまいます。10回を基本として最低でも8回はできる重量で行なうようにしましょう。

ダンベルフレンチプレスの効果

ダンベルフレンチプレスが上腕三頭筋の筋肉群でターゲットにしているのが長頭の部分です。長頭をストレッチさせて、発達させる効果が大きいです。上腕三頭筋には長頭だけでなく、短頭と内側頭がありますが、この種目で一番ヒットするのは長頭です。

トライセプスプレスダウンであれば、肘の開き方などを調節することで、長頭、短頭、内側頭のそれぞれを鍛え分けすることができますが、ダンベルフレンチプレスでは、頭の後ろに高重量のダンベルを持ち、態勢的に肘の開きなどをコントロールしにくいので、短頭に特化した効かし方は難しいです。

もちろん、長頭を最も刺激するとはいえ、短頭もある程度は刺激します。しかし、長頭ほどに強く刺激することはできません。ダンベルフレンチプレスは上腕三頭筋の長頭部分を主に鍛えるために活用しましょう。

トライセプスプレスダウン(プッシュダウン)動画

ダンベルフレンチプレスでダンベルの持ち方

ダンベルフレンチプレスでのダンベルの持ち方についてご説明します。

スタートポジションへの持っていく方法

まずはスタートポジションに持っていくわけですが、ここがひとつの難関です。軽いダンベルであれば簡単にスタートポジションまで一気に持っていけますが、かなりの高重量なだけにこのポジションまで持ち上げるのがなかなかに大変です。

ダンベルフレンチプレスはベンチに座った状態で行ないますから、ベンチに座って、まずは肩の位置までダンベルを持ちあげます。肩には左右両肩がありますので、そのどちらかの肩にダンベルを乗せます。
そして、肩に乗せている間に手の持ち方を変えて、頭の後ろにセットします。ここまでの動きは軽いダンベルなら何でもありませんが、高重量だと簡単ではありません。

スタートポジションにセットするだけでなく、セットが終わった後にはダンベルを元の位置に戻さなくてはなりません。これらの一連のプロセスを全体でダンベルフレンチプレスですから、これらの動きの訓練も必要です。

運動中のダンベルの持ち方

運動中のダンベルの持ち方は、両手の親指と人差し指で輪を作ってダンベルを持ちます。最初から、この形でダンベルを持てればいいですが、高重量のダンベルでそれは無理ですから、一度肩まで持ち上げてから、その肩の上で両手の人差し指と親指で輪を作って、また持ち上げて、頭の後ろにダンベルをセットすることになります。

人差し指と親指で輪を作って持つという方法はダンベルの持ち方としてはそれ以上の方法はありません。
しかし、バーベルやEZカールバーを握ることやダンベルのシャフト部分を握って持つことに比べるとどうしても安定感に欠けます。常に安全に注意しながら運動するようにしましょう。

バーベルフレンチプレスとの違い

ダンベルフレンチプレスとバーベルフレンチプレスの違いについて解説します。

同じフレンチプレスという種目名であっても、比べてみるとかなり違う点があることがわかります。

フォームの違い

バーベルフレンチプレスはストレートバーを持つため、手首が外旋した状態で固定されます。このフォームは手首が硬い人にとってはきつい場合があります。これに対して、ダンベルフレンチプレスでは親指と人差し指で輪を作ってダンベルを持ちますので、手首の角度に無理がありません。

肘の開き方にも両者はかなり違います。バーベルフレンチプレスではできるだけ肘を開かないようにして運動しますが、ダンベルフレンチプレスではダンベルの持ち方の影響もあって、肘が開き気味になります。ダンベルフレンチプレスでは肘を閉じて運動するのは事実上無理ですし、肘が開いた状態だからこそ自然な形で動作することができます。

効果の共通点

効果で比較すると両者は非常に近いです。どちらも上腕三頭筋の長頭を強く刺激しますし、上腕三頭筋を強くストレッチさせる点でもよく似ています。

ポジションにセットする手間の違い

スタートポジションにセットすることの難易度を比較すれば圧倒的にバーベルフレンチプレスの方が簡単です。

ダンベルフレンチプレスではかなり無理な態勢で肩までダンベルを持ちあげてから、肩の上で持ち方を変えてセットポジションまで改めて持っていくという面倒がありますが、バーベルフレンチプレスではバーを握って、一気にスタートポジションまで持っていけます。

バーベルフレンチプレスの方が多くの態勢に対応できる

バーベルフレンチプレス 座った状態での動作図解

両手でダンベルを持つダンベルフレンチプレスは事実上ベンチに座った状態でしかできないのに対して、バーベルフレンチプレスはいろいろな態勢で行なうことができます。

立った状態でも、座った状態、あるいはベンチに寝た状態でもできる点で、かなり範囲が広いです。

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まとめ

ダンベルフレンチプレスは運動自体は上腕三頭筋の長頭を強く刺激して効果的ですが、スタートポジションに持っていったり、セットが終わった後に元の位置まで戻すのが大変であるというデメリットがあります。しかし、そのような手間があるとはいえ、上腕三頭筋を発達させる効果の点では優れています。

普通のフラットベンチでもできますが、後ろに背もたれがあると、上体が安定して動作しやすいです。ダンベルだけでかなりの負荷をかけられるので、自宅筋トレであまり装備がない場合でも、効果的に上腕三頭筋を鍛えられます。

自宅で行なう場合でも、いきなり重いダンベルを使うのではなく、数セットは軽いダンベルでウォームアップセットをこなしてから重いダンベルを持つようにすると、ケガの防止になります。