ケーブルカールで究極の上腕二頭筋を作る筋トレ方法【重量より効かせるかに集中しよう!】
上腕二頭筋を鍛える筋トレ種目として、ケーブルカールが多くのトレーニーに人気です。
ケーブルカールはいろいろなアタッチメントが使えて、バリエーションが豊富なのも人気の理由でしょう。
ロープを使うことで上腕二頭筋だけでなく、上腕筋も鍛えられます。
バーベルやダンベルなどと同様に、ケーブルカールも工夫次第でより多くの効果を引き出せます。ケーブルカールをより効果的にするためのテクニックについて解説します。
ケーブルカールでロープを使って上腕二頭筋に効かせる方法
ケーブルカールはいろいろなアタッチメントが使えますが、ロープを使うのも効果的です。ロープは鉄のバーのように形が決まっていません。そのため、自分で自在に形を変えることでカール運動でも効かせ方をコントロールできます。
ケーブルカールでロープを使って効果を上げる方法について見てみましょう。
手幅
上腕二頭筋に効かせるには手幅を肩幅ぐらいにするのが基本なのはケーブルカールでも同じです。ロープの場合、鉄のバーのように形が決まっていないので、肩幅に合わせた手幅を自分で意識して維持する必要があります。
形が決まっているストレートバーやEZバーなどのアタッチメントでは形が固定されているので運動中に手幅を変えるのが難しいですが、ロープの場合はこれが簡単にできるメリットがあります。しかし、これはメリットである反面、運動中に手幅が変わりやすいので、自分でしっかりコントロールしなければならない難しさもあります。
手首の角度
上腕二頭筋に効かせるためには手首を外旋させた状態で固定してカール運動をする必要があります。親指を上に向けて手首が垂直になるほど、上腕二頭筋よりも腕橈骨筋や上腕筋の関与が強くなります。
ストレートバーやEZバーであれば上腕二頭筋に効く角度に手首を固定してくれますが、ロープの場合は自分で手首の角度を調節して上腕二頭筋に効かせるようにコントロールする必要があります。
ロープを自然に持てば、親指が上に向いた状態になりますので、手幅を肩幅ぐらいにすれば自然と手首の角度が45度ぐらいになるでしょう。それでも上腕二頭筋への効き方が弱いと感じたら、さらに手首を外側にするようにします。
ロープの持ち方
ロープを持つときは必要以上に手に力を入れないようにします。
ロープを握る力が強過ぎると、上腕二頭筋に伝達すべき負荷が減ってしまいます。
ロープの両端にはグリップエンドがついていますから、無駄に力を入れなくてもロープが手から外れることがないので安心です。
可動域を最大限に広くする
ケーブルカールはバーベルやダンベルなどのフリーウエイトと違って、カール運動のスタートポジションからフィニッシュポジションまで均等に負荷がかかります。
そのため、肘の角度が90度を超えても負荷が逃げませんから、上腕二頭筋を最大限に収縮するようにしましょう。
ケーブルカールと重量
筋トレでは扱う重量が重要ですが、ケーブルカールと重量の関係性について解説します。
ケーブルカールの種類によって扱える重量が違う
ケーブルカールはその種類によって扱える重量が変わります。両手でのケーブルカール、片手でのケーブルカール、ロープでのケーブルカールといったように、ケーブルカールとひと口で言ってもいろいろな種類があります。
そして、行なうケーブルカールの種類によっても扱える重量が変わります。
特に顕著に重量に差が出るのが、両手で行なう場合と片手で行なう場合です。同じ種目でも片手であれば両手で扱える重量の半分以下になります。両手であれば100ポンドができても片手であればその半分以下の40ポンドあたりになるでしょう。
使うマシンによっても扱える重量が変わる
ケーブルカールでは使うマシンによっても扱える重量が少なからず変わります。
バーベルなら100キロのバーベルはメーカーが違っても100キロですが、ケーブルカールの場合、同じ100ポンドと表示されていても、マシンの使いやすさや構造によって微妙に重さが違って感じます。
ケーブルカールに使えるマシンがジムにいくつかあるとしたら、それぞれのマシンで同じケーブルカールを行なっても、扱える重量が違うこともあります。
重量よりも効かせることに集中する
ケーブルカールという種目は重量にあまりこだわる必要はありません。
それよりも効かせることに集中した方がいいです。重量にこだわるにしても、効かせることを優先した中での話です。
種目の順番が扱える重量に影響する
ケーブルカールは上腕二頭筋のメニューの中で最後の方で行なうことが多いです。最初の種目としてケーブルカールを行なうパターンはあまり考えられません。この順番がケーブルカールで扱える重量に影響しています。
バーベルやEZカールバーでのアームカールやダンベルカールで追い込んだ後にケーブルカールというパターンが多いですから、上腕二頭筋がすでにかなり疲労した状態でケーブルカールを行なうことになります。そのため、扱える重量としてはどうしても軽くなってしまいます。
マシンの重量はポンド表記
ケーブルカールで使うマシンの多くはポンド表記になっています。「20」と表記されていれば20ポンド、約9キロに該当します。
ジムにあるマシンはほとんど外国製ですので、ポンド表記であることがほとんどです。1ポンドは454グラムです。キロで言えば0.454キロになります。
100ポンドであれば45.4キロだと換算しやすいですが、90ポンドみたいな中途半端な数字だとキロ換算がなかなかわかりにくいでしょう。
適正な重量とフォーム
バーベルカールなどであればチーティング法で高重量を扱うのも効果的である場合がありますが、ケーブルカールはフォームを崩してはいけません。
重量よりも効かせることが優先ですから正確なフォームで行ないます。フォームが正確な分、重量は下がります。
重量とインターバル
効かせることを優先することと関連するのがインターバルです。
バーベルカールなどの基本種目であれば高重量を扱うために十分にインターバルを取るべきですが、ケーブルカールの場合は重量のためにインターバルを確保する必要はありません。最小限のインターバルで十分です。
ハイケーブルカール
ケーブルカールのバリエーションとしてハイケーブルカールがあります。フリーウエイトではできないタイプのカール運動です。
ハイケーブルカールを行なうための筋トレ器具
ハイケーブルカールはケーブルクロスオーバーマシンで行ないます。ケーブルクロスオーバーマシンにもいろいろなモデルがありますが、左右の幅が広いタイプがハイケーブルカール用としては使いやすいです。
具体的には、マシンの真ん中に立ち、両手を広げた状態で左右のケーブルのハンドルに手が届かないぐらいが望ましいです。
大抵のケーブルクロスオーバーマシンはこの条件を満たしていますが、中には幅が狭いマシンもあります。その場合は両手でのハイケーブルカールは無理ですので、片手で行なうことになります。
スタートポジションと動作
スタートポジションは腕を伸ばし切った状態で手のひらを上に向けて、手のひらが肩よりもやや斜め上の位置になるようにします。この態勢でハンドルが握れるように、まずはケーブルラックの高さを調節します。
次に、片方の手でハンドルを握ってからもう片方の手でハンドルを握ります。腕を伸ばし切った状態で手のひらが上に向いています。これがハイケーブルカールのスタートポジションです。ここから、上腕二頭筋の力で腕を曲げます。
フィニッシュポジション
ハイケーブルカールのフィニッシュポジションはボディビルのコンテストで言うところのダブルバイセップスポーズによく似た形になります。
細かいところで言えば、手首の角度が違いがあるぐらいです。
ハイケーブルカールでは手首は真っすぐに保つのに対して、ダブルバイセップスポーズでは手首を曲げて上腕部から前腕にかけて、腕全体の形を強調します。
ダブルバイセップスポーズというのはまさに上腕二頭筋を完全に収縮した状態です。このポジションで最大負荷がかかるので上腕二頭筋の発達にかなり効果的です。
フォームを崩さないように
動作中に肘が動いたり、上体のバランスを取りにくいようなら重量が重過ぎます。
また、上腕二頭筋を完全に収縮できない場合も重量が重過ぎるでしょう。完全に腕を曲げ切るところまで上腕二頭筋を収縮させます。
片腕で行なうハイケーブルカール
ハイケーブルカールは両腕で行なうやり方が基本ですが、片腕で行なうこともできます。両腕で行なう場合は、左右からケーブルで引っ張られるため、腕が必ず上体と水平になりますが、片腕の場合は上体をケーブルに対して正面に向かせることが可能です。
上体の向きは両腕の場合と同様に水平にしてもいいですし、上体を正面にしたり斜め方向にしてもかまいません。片腕で行なうことで、上体の向きを好きなように調節できる点で柔軟性があります。
片腕で行なうことのメリットのひとつがケーブルクロスオーバーマシンの両方を占領しなくて済むことです。ジムが混んでいる時間帯などでは、マシンの片側だけでできるメリットは大きいです。
上腕二頭筋のストレッチが重要
ハイケーブルカールで上腕二頭筋に強く効かせるコツとしては、フィニッシュポジションでの収縮が重要です。
それと共にスタートポジションでのストレッチもそれに負けないぐらいにポイントになります。上腕二頭筋を伸ばし切ってストレッチさせることで神経系が刺激されて余計に上腕二頭筋に効きます。
ケーブルハンマーカールで上腕筋と前腕橈骨筋を鍛える方法
ハンマーカールは上腕筋などを鍛える効果的な筋トレ方法ですが、これをケーブルで行なうのがケーブルハンマーカールです。
上腕二頭筋を鍛える場合と同様に始点から終点まで緊張を持続させることができるので、筋肉の発達に効果的です。
ケーブルハンマーカールで鍛えられる筋肉
ケーブルハンマーカールで鍛えられるのが上腕筋と前腕橈骨筋です。
上腕筋は上腕二頭筋の深部にある筋肉なので外側からはあまり目立ちませんが、発達させることで上腕部の厚みが増します。
前腕橈骨筋は親指を上に向けた状態で腕を曲げるときに機能する筋肉です。
どちらも筋トレ種目の中ではレアな部類に属するため、しっかり鍛えていないトレーニーが多いです。
両腕で行なう方法と片腕で行なう方法
ケーブルハンマーカールは両腕で行なう方法と片手で行なう方法があります。
どちらがより効果的かは一概に言えませんが、動作の自由度で言えば片腕で行なう方が融通が利きます。
ケーブルハンマーカールで使うアタッチメント
ケーブルハンマーカールで使うアタッチメントは両腕で行なう場合と片腕で行なう場合とで違います。
両腕で行なう場合に使いやすいのがロープです。ロープは片腕で行なう場合にも使えますが、ロープ2本分を片手で握ることになるので、動きとしてはやや不自然になります。
そこで、トライパワーハンドルを使うと効かしやすいです。このトライパワーハンドルというのはかなり特殊な筋トレ器具ですので、どこのジムにも設置してあるものではありませんが、片手でのトライセップスエクステンションなどにも使える効果的な筋トレ器具です。
両腕で使えるケーブルハンマーカール用の鉄製のアタッチメントは残念ながらありません。手幅で言えば、フロアープーリーマシンで使う広めのハンドルが丁度いいですが、このハンドルはフロアープーリーマシンやラットマシンで使うことを想定して作られているため、ケーブルハンマーカールで使おうとすると、どうしても無理な態勢になってしまいます。
ケーブルハンマーカールの動作
ロープの持ち方は親指を上に向けて手首を垂直にして、上腕筋と前腕橈骨筋の力で腕を曲げます。ロープの握り方は力を必要以上に入れないことです。ロープの両端にはグリップエンドがついていますから、力が入っていなくてもロープから手が外れることはありません。無駄に力が入っていると、上記の上腕二頭筋の場合と同様にターゲットにしている筋肉に負荷がかかりにくくなります。
ロープを持った手幅はかなり狭くなります。上腕筋や前腕橈骨筋を動かすには親指を真上を向けておく必要があるので、手首を垂直にするには両手の幅を狭くせざるを得ないからです。片腕で行なうのであれば、親指の向きを手幅に関係なく上にできるので、動作としては自然になります。
ただし、ロープを使って片腕で行なう場合、2本分のロープを片手で掴むことになりますから、手が小さい人や女性にはやりにくいかもしれません。片手でケーブルハンマーカールを行なうにはやはりトライパワーハンドルが便利です。
肘の位置
両手でロープを持った場合、肘の位置を肩から下の垂直の位置にしたのでは上腕筋と前腕橈骨筋をストレッチさせにくいので、肘を少し前に出すようにします。そうすることで、動作が自然になります。片腕で行なう場合は肘が肩から真下の位置で問題ありません。
両腕で行なう場合はマシンのウエイトスタックと向き合うことになりますが、片腕の場合はウエイトスタックに背を向けてもできます。ウエイトスタックに背を向けた態勢の方が上腕筋と前腕橈骨筋をスタートポジションでよりストレッチさせることができます。
ケーブルカールはアタッチメントの使い方でバリエーションが増える
ケーブルカールはアタッチメントの使い方次第でかなり多角的な鍛え方ができます。どのようなアタッチメントがあるかを見てみましょう。
ストレートバー
最もオーソドックスなのが短いストレートバーです。上腕二頭筋用のケーブルカールにしても、前腕橈骨筋を鍛えるリバースケーブルカールにしても、この短いストレートバーが使いやすいです。
EZバー
EZバーは手で握る部分がハの字になっているので、フリーウエイトでのアームカールでEZカールバーが使いやすい人はケーブルカールでもEZバーが使いやすいでしょう。
片手用のハンドル
ケーブルカールは両腕で行なう場合だけでなく、片腕で行なう方法も効果的です。このときに活躍するのが片手用のハンドルです。
ケーブルクロスオーバーで使うアタッチメントですから、ケーブルクロスオーバーマシンがあれば必ず設置されています。
ロープ
ロープもケーブルカールに使える効果的なアタッチメントです。ストレートバーなどの鉄製のものよりも使いながら自在に形や幅をコントロールできるメリットがあります。
トライパワーハンドル
片腕で行なうケーブルカールであれば片手用のハンドルを使えますが、片腕で行なうケーブルハンマーカールについては、トライパワーハンドルが使いやすいです。
上腕三頭筋を鍛える際にも効果的で非常に便利な筋トレ器具ですが、かなり本格的なジムにしか設置されていないレアな器具なのが難点です。
まとめ
ケーブルカールについてご紹介しました。ケーブルカールはアタッチメントの使い方も含めて、工夫次第でかなり広範囲に上腕二頭筋などの筋肉を鍛えることができます。しかし、ケーブルカールは基本種目にはなりません。上腕二頭筋のメニューの最後に行なうことで最も効果的になる種目です。
ケーブルカールは重量にこだわるよりもいかに効かせるかに集中すべき種目です。そのため、インターバルも必要最小限で十分です。同じ上腕二頭筋や上腕筋、腕橈骨筋を鍛える種目がフリーウエイトの種目とケーブルでのカールが重複した場合には必ず先にフリーウエイトで鍛えた後でケーブルでのカールを行なうようにしましょう。
上腕二頭筋であれば、バーベルやEZカールバーを使って基本種目で鍛えて、さらにダンベルカールなどで鍛えた後にケーブルカールという順番になります。
上腕筋や腕橈骨筋をを鍛えるハンマーカールにしても、ダンベルで行なうのであれば、まずはダンベルでできるだけ高重量で行なった後に、ケーブルハンマーカールで鍛えるようにしましょう。