筋トレでお尻を集中的に鍛錬できるメニューを徹底解説
数多くある下半身のトレーニングの中から、集中的にお尻を鍛えるためのメニューを徹底解説します。
また、トレーニングの効果を上げて腰痛予防にもなるストレッチメニューも紹介します。最近、お尻がたるんできたという人や、お尻の筋肉を増やしたい人は必見です。
お尻の筋肉と種類
まずはお尻の筋肉と役割を理解しましょう。トレーニングで高い効果を得るためには、鍛える部分を意識してトレーニングすることがとても重要です。
現在の日本人の生活スタイルは、長時間座り続けることが多く、お尻の筋肉を使う機会が少なくなっています。また、座り続けているとお尻の筋肉が凝り固まって、様々な体の不調につながります。
このように、お尻の筋肉は日常生活で意識することが少ないので、しっかりと効いている部分を確認しながらトレーニングしましょう。
お尻の筋肉は、大殿筋・中殿筋・小殿筋の3つの筋肉でできていて、股関節の伸展動作や外に開く動作で主に使われます。
スポーツにおけるジャンプや、サイドステップなどの動きはお尻の筋肉から生まれます。では、それぞれの筋肉を詳細に見て行きましょう。
大殿筋
大殿筋はお尻で最も大きな筋肉で、単一筋肉としても人体の中では最大の筋肉です。
主に太ももを後ろに振る動きに使われます。筋肉量が多く、お尻を形成している筋肉なので、基本トレーニングで重点的に鍛えるようにしましょう。
中殿筋
中殿筋は大殿筋の上側にあり、ほとんどが大殿筋に覆われている筋肉です。股関節を外に開く動きに使われます。
中殿筋は骨盤を安定させ、姿勢を保つ役割もあります。お尻上部の引き締めと、美しい姿勢のために、しっかりと鍛えておきましょう。
小殿筋
小殿筋はお尻上部の側面、中殿筋の奥にあります。中殿筋と同じく、股関節を外に開く動きに使われます。また、股関節を安定させる役割を持つ重要な筋肉です。
小殿筋が衰えると、お尻が垂れる原因になるので、忘れずに鍛えましょう。
以上のように、お尻は3つの筋肉から成り立っています。バランスよく鍛えて、魅力的なお尻を作りましょう。次に、お尻のトレーニング方法を説明します。
お尻のトレーニング方法
お尻を鍛えるには、スクワットのように両足で行うトレーニングより、片足で行うトレーニングの方が効果的です。
片足で行うトレーニングは、足を外側に開く動作を伴うので、大殿筋に強い負荷を与えることができます。
また、大殿筋の上部は片足のトレーニングでしか鍛えられません。片足のトレーニングでしっかりとお尻全体を鍛えましょう。
片足でのトレーニングは負荷が高く上級者向けですが、軽い負荷で継続しやすい初心者向けのトレーニングもあります。テレビを見ながらでもトレーニングできるので、継続して行いましょう。
ブルガリアンスクワット
お尻を最も効率よく鍛えられるトレーニングが、ブルガリアンスクワットです。椅子に片足を乗せて行うスクワットで、大殿筋と中殿筋を鍛えることができます。
片足で行うので、体幹も同時に鍛えることができる優れたトレーニングです。
ブルガリアンスクワットのやり方
- 片方の足を後ろに曲げて足先を椅子に乗せ、背筋を伸ばして片足立ちになります。
- 伸ばしている足の膝をゆっくりと曲げて、太ももが床と平行になるまで体を下げます。
- ゆっくりと膝を伸ばして体を上げ、1.の姿勢に戻ります。
回数の目安は片方10回を3セットです。負荷が軽い場合は、両手にダンベルを持って行いましょう。
参考動画
ランジ
ランジは大殿筋の上部から中央に効果のあるトレーニングです。
ブルガリアンスクワット同様に、体幹を鍛える効果も得られます。
ランジのやり方
- 背筋を伸ばして立ちます。
- 片足を大きく前に踏み出し、太ももが床と平行になるまで体を下げます。
- 踏み出した足で床を踏み込んで、1.の姿勢に戻ります。
回数の目安は片方10回を3セットです。負荷が軽い場合は、両手にダンベルを持って行いましょう。
参考動画
プローンシングルレッグレイズ
足を付け根から後方に引く動きで大殿筋を刺激するトレーニングが、プローンシングルレッグレイズです。
負荷も軽く道具も使わないので、初心者にもおすすめです。
プローンシングルレッグレイズのやり方
- 床に四つん這いになり、片方の足を浮かせます。
- 浮かせた足を付け根から後方に高く伸ばします。
- 足を曲げて1.の姿勢に戻ります。床に足がつかないように注意しましょう。
回数の目安は片方10回を3セットです。大殿筋に負荷がかかっていることを意識してトレーニングしましょう。
参考動画
ヒップリフト
体全体を重りにしてお尻を鍛えるトレーニングが、ヒップリフトです。
負荷が軽く、初心者にも取り組みやすいトレーニングです。
ヒップリフトのやり方
- 仰向けに寝て、両腕は手のひらを下にして、体の横に添えます。両膝を45度程度に曲げます。
- 体が真っすぐになるまで腰を持ち上げ、1秒キープします。
- ゆっくりと腰を下げて、お尻が床につく手前で再び腰を持ち上げます。
回数の目安は10回を3セットです。腰を下ろしたときにお尻が床につかないように注意しましょう。また、負荷が軽い場合は片足を浮かせて行いましょう。
参考動画
ヒップアブダクション
中殿筋と小殿筋を鍛えるのに最適なメニューが、ヒップアブダクションです。
足を重りにして、外へ振り出す動きでトレーニングします。
ヒップアブダクションのやり方
- 床に横向きに寝ます。
- 下側の足を少し曲げて、体を安定させます。上側の足は真っすぐ伸ばしておきます。
- 上側の足を伸ばしたまま、できるだけ高く上げます。
- 上げた足をゆっくりと下げて、床につく手前で再び高く上げます。
回数の目安は片方10回を3セットです。足を下げたときに床につかないように注意しましょう。ヒップアブダクションはテレビを見ながらでもできるトレーニングです。隙間時間を見つけて、トレーニングを継続しましょう。
参考動画
お尻のストレッチ
トレーニング後は必ずストレッチを行いましょう。ストレッチをすることで、筋肉に酸素が供給されて、疲労回復につながります。また、凝り固まったお尻の筋肉をほぐすことで、骨盤が正常な位置に戻され、腰痛の予防や改善につながります。
長い時間座りっぱなしになっている人は、骨盤の動きが悪くお尻の血行も良くないので、積極的にストレッチを行いましょう。
大殿筋のストレッチ
- 座った状態で片膝を立て、もう片方の足の脛を立てた足の太ももに乗せます。
- 背筋を伸ばして、上体を前に倒します。股関節から上を倒すイメージです。この状態で30秒キープします。
背筋が曲がらないように注意しましょう。
中殿筋のストレッチ
1.足を肩幅に開き、背筋を伸ばして立ちます。
2.骨盤を傾けるイメージでお尻を横に突き出します。この状態で30秒キープします。背筋が曲がらないように注意しましょう。
お尻の外側に手を当てて行うと、伸びる部分を意識しやすくなり、ストレッチの効果が高くなります。
小殿筋のストレッチ
- 足を伸ばして座ります。
- 片方の足を曲げて、伸ばした足の膝の上に足首を乗せます。
- 膝の上に乗せた足のくるぶしを、反対の手で下から持って固定します。
- 曲げた足と同じ側の手で、膝を上から押します。この状態で30秒キープします。
膝関節はケガをしやすいので、無理をせず、痛気持ちいい所で止めましょう。
まとめ
鍛えられて引き締まったお尻はとても魅力的です。しかし、気が付かないうちに筋力が低下して、垂れてしまう部分でもあります。
お尻は鍛えれば鍛えるほど形が整い、骨盤の位置も矯正されて姿勢も良くなります。今回紹介したトレーニングでお尻を鍛えて、理想のヒップと健康を手に入れて下さい!