自重トレーニングを効果的に行う秘訣と女性でもできるメニュー
自重トレーニングとは、自分の体重で負荷をかけて、筋トレをするトレーニングです。ジムで行うトレーニングのように大きなマシンを使う必要もなく、自宅でも手軽に行うことができます。
ジムに行く時間がない…、筋トレを始めてみたいけれど、どんなものから手をつけたらいいかわからない…、そんな人には、自重トレーニングはとてもおすすめです。方法によっては、とても効果的に筋肉を鍛えることができます。
そんな効果的な自重トレーニングには、どんなものがあるのか、メニュー等について、色々紹介します。
自重トレーニングについて
自重トレーニングとは、自分の体重を負荷にして行うトレーニングのことで、特別な器具を使う必要もなく、手軽に自宅でも行うことのできる便利なトレーニングです。
筋トレをしたくても、重いバーベルまでは持ち上げられないという女性や、トレーニングによる怪我防止、忙しくてジムに通う時間がない人などに、自重トレーニングはおすすめです。
しかし、肉体への負荷がすべて均等になってしまうと、鍛えたい部位には効かせられないという欠点もあります。これから、自重トレーニングを行う際に気をつけておきたい点についていくつか紹介します。
自重トレーニングを効果的に行う為の注意点
トレーニングの回数は多くする
ウエイトトレーニングの場合、しっかり鍛えたい部位に大きな刺激を与えるので、2,3日程度はその部位は休ませなければなりませんが、自重トレーニングにはそういった心配はありません。
自重トレーニングは負荷が一定なので、負荷が少なくなりがちです。その分、回数は多めに行いましょう。
腕立て伏せなどは、限界まで追い込むと効果的ですが、筋肉痛が出てきたらきちんと休ませて、痛みが引いたら再開して下さい。
だんだん続けているうちに、しっかりトレーニングしても筋肉痛にならなくなったら、トレーニングによる刺激の回復力が強くなっている状態なので、目的の部位をできれば毎日しっかりトレーニングを続けて下さい。そうなれば、回数をこなす程筋肉が鍛えられていくのがはっきりとわかるようになります。
インターバル(休憩)は短めに
インターバルを長くとると、刺激していた筋肉が休みきって、効果が薄れてしまいます。30秒以内で済ませるようにしましょう。
ゆっくりとした動作で行う
ある程度慣れて、毎回同じリズムと早さ、同じ回数で行っていると、次の目標に進まずに止まってしまう時が来ます。
そうなったら、もっと動作をゆっくり行うようにしてみて下さい。
ゆっくりと行うことにより、長い間筋肉に刺激を与えることができます。長時間の刺激に耐えられるように筋肉も徐々に変化していくはずです。
じっくりと筋肉の収縮、緊張を意識しながら行うと、効果が上がります。
呼吸を忘れない
ウエイトトレーニングの場合も、呼吸をしながら行うことは大切ですが、自重トレーニングにおいても、呼吸は忘れずに行いましょう。
鍛える部位や、トレーニングの方法によって多少は異なりますが、「曲げる時に吸って、伸ばす時に吐き出す」、これを守っていればたいていは大丈夫です。
慣れないうちは、トレーニングのイメージをしながら呼吸をしてみて下さい。だいぶ慣れてくれば、意識しなくても自然に呼吸ができるようになっています。
定期的に行う
回数を多めにするところで書きましたように、できたら毎日続けるのがおすすめです。
最低で週に3回でいいと思います。負荷があまりかからないので、回復も早く、筋肉が休みすぎないように定期的に行うように心がけてみて下さい。
トレーニングに変化をつけてみる
先程も書きましたように、ある程度慣れてくると、効果が上がらずマンネリ状態になってしまう時があります。そんな時、変化のあるトレーニングをしてみて下さい。
極端に回数を増やす、やり方を変えてみる、等、いつも通りのトレーニングから少し変化してみることで、筋肉がいつもと違った刺激を受け、再び活動するようになることがあります。ただ、かえって違った筋肉を使って痛めてしまうようなことは避けましょう。
ざっと効果的に行うポイントについてまとめてみました。
自重トレーニングのメニューについて
次に、自重トレーニングのメニューについて色々と紹介していきます。
胸、背中の自重トレーニング
腕立て伏せ
誰もご存じの、経験のあるおなじみのトレーニングです。
大胸筋、上腕三頭筋、三角筋前部等が鍛えられます。
まず、通常の腕立て伏せを説明します。
- 肩幅程に両手を開いて床につき、脚はまっすぐ伸びた状態で、つま先を床につけて身体を支えます。
- 意識してかかとから頭までまっすぐの状態にします。
- 肘を曲げて、胸を床につきそうなくらいまで下ろし、元に戻していきます。
ゆっくりと、筋肉の刺激を意識した方が効果的です。
次に、大胸筋に効かせる方法と、三頭筋(腕の裏)に効かせる方法を紹介します。
大胸筋に効かせる場合
両手の幅を肩幅より広くとり、ゆっくりと下まで胸を下ろします。スピードを速く下げる幅を狭くして回数ばかり繰り返しても効果は出ません。手の幅を広くとって、下までゆっくりと下ろしましょう。これをゆっくりと30回×2セット行って下さい。
三頭筋に効かせる場合
両手の幅は、重ねてしまってもokなくらい狭くして、ゆっくりと下まで下ろします。これをゆっくりと20回×2セット行います。
ヒンズープッシュアップ
腕立て伏せを少し変形したトレーニングです。
大胸筋、上腕三頭筋に加えて腹筋、背筋など総合的に鍛えられる、腕立て伏せです。
- 両手を床に置き、腰を上げ、お尻をつきだすようなポーズをとります。脚は開いてまっすぐ床につきます。
- 腕立て伏せのように、肘を曲げながら顔を床の近くまで下ろしていきます。
- 今度は、そのまま顔を上にあげて上体を反らしていきます。
- 上体が上に伸びきったら、肘を曲げて顔を下に近づけていき、元の腰が上がっている姿勢に戻ります。
身体が波打つような、うねっているようなイメージです。この説明だけではわかりづらいので、動画等を参考にしてみて下さい。
これを、10回×3セットを目安にして行って下さい。
身体の筋肉を総合的に鍛えるには、肘の曲げ伸ばしだけでなく、身体全体を大胆に動かすのが効果的です。最初の姿勢をなるべくお尻は高く、腕を曲げていく時には、顔が床につきそうなくらいの大きな軌道で、うねるように動いてみてください。
両手の幅は、あまり広くとらない方が効果があります。動作の軌道を大きくすれば負荷も大きくなるので、回数を少なめにしたい時は、大きくゆっくりと動かしてみてください。
このトレーニングは、腰を大きく反らすので、腰を痛めている時はやめるようにしましょう。手首にもかなり負荷がかかるので、いきなり始めるのは避けて、きちんとウォーミングアップしてから行うのをおすすめします。まだ慣れていない人は、身体を下ろしていく時に顔から床に突っ込んでしまう可能性もありますので、十分注意して行いましょう。
ディップス
- 後ろにある椅子や、ベンチ等に両手を置いて身体を支え、脚は伸ばしてかかとを床につきます。
- 腕を直角になる程度曲げて、元に戻ります。
目安を20回×3セットで行います。両手の幅を広くすると大胸筋に狭くすると三頭筋に効かせられます。
背筋の自重トレーニング
懸垂(チンニング)
身体の色々な部位が強化できる、自重トレーニングでも代表的な懸垂。
主に広背筋(背中の広さを作る部位)、上腕二頭筋(力こぶ)、前腕、三角筋が鍛えられます。
つかまる為のバーが必要で、自宅で行うには懸垂用の器具を購入する必要があるので、その分は少し手間がかかってしまうかもしれません。
近くの公園等に鉄棒等があれば、それを変わりにしてもokです。
- 順手でバーをしっかりと握り、両手の間は肩幅より広くしてつかまります。
足は、前に出すよりも後ろに出す方がやりやすいと思います。 - 身体を持ち上げます。胸を開いて、背中の肩甲骨を動かし、胸をバーに近づけるようにします。
- 自分の顎がバーを越えるくらいまでいったら、ゆっくりと下ろしていって元の位置に戻ります。
苦しいと思いますが、いきなりガクンと身体を落としてしまうと、筋肉に負荷がかからないので、ゆっくりと筋肉を意識しながら降ろしていきましょう。
また、バーから落ちて怪我をしてしまう危険もありますので、怪我防止の為にも、トレーニングの前に床にマットをひいて、安全に懸垂ができるように準備しておくことも大切です。正しいフォームがわからない場合は、動画等を見て確認してみて下さい。
斜め懸垂
始めから懸垂がきつい、という人はまず斜め懸垂から挑戦してみて下さい。
- 自分よりも低いバーを使い、肩幅より広く順手で握り、手はまっすぐ伸ばし、身体と90度になるように、脚から肩まで一直線になるように綺麗なフォームを作ります。
- 背筋を使うことを意識しながら、普通の懸垂と同じように胸をバーに近づけて、ゆっくりと元に戻ります。
目安は8~12回で1セットで行います。肩甲骨を引き寄せるように、背中の筋肉を使っていることを意識して行うと効果的です。
腹筋の自重トレーニング
プランク
インナーマッスルを鍛えると言われています。
腹筋はもちろん、背中の多裂筋や多くの筋肉に効果的です。
うつ伏せになって、手から肘までを床につけて肩幅をキープし、脚はまっすぐ伸ばしてつま先立ちで、全身を浮かせた状態を保ちます。
初めは30秒ほどを目安にして、慣れてきたらだんだん時間を伸ばしていって下さい。
脚の自重トレーニング
スクワット
これも、みなさんご存じだと思います。脚の自重トレーニングはスクワットさえやっておけば大丈夫、といわれているほど効果があります。
背筋を伸ばして、肩幅くらいに足を開いて立ち、背筋を伸ばしたまま、太ももが床と平行になるくらいまで腰を落として、元に戻っていきます。
目安は50回×3セットで、行いましょう。
前にも書きましたように、トレーニングはできたら毎日続けるのが効果的ですが、筋肉の回復の為に同じ部位のトレーニングは2~3日あけた方が良いともいわれています。
腹筋は毎日行っても問題ありません。今日は懸垂、明日は脚を鍛えるなど、毎日違った部位をトレーニングするメニューもおすすめです。
ここまで、自重トレーニングについて紹介させていただきました。よろしければ、参考にしてみて下さい。理想の筋肉を手に入れる為に、頑張って下さい。