筋トレで手首を最大限に強くする方法
手首の強さは多くのスポーツで必要です。「リストが強い」とは手首の強さのことを表しています。
テニスでも、野球でも、格闘技でも、手首の強さが大きなプラスになります。しかし、手首というのは鍛え過ぎてもケガの元になりますから正しく鍛える必要があります。
手首を強くするトレーニング法
手首の強さがまったく必要ないスポーツも稀に存在しますが、稀です。ほとんどのスポーツでは手首の強さが必要です。球技にしても格闘技にしても手首が弱いとパフォーマンス能力が落ちます。
ここでは、まず手首を強くするために効果的な筋トレ種目をご紹介します。手首を強くするための筋トレ種目は前腕を鍛えるための種目と共通するものが多いですから、手首を鍛えると前腕を強化することにもつながります。
リストカール
リストカールは手首を鍛える上で基本種目と呼べる種目です。バーバルでもダンベルでも行なえます。
バーベルの方が高重量を扱えますが、ダンベルだと片手ずつで行なえますので手首に集中しやすいメリットがあります。
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リバース・リストカール
リストカールは手のひらを上に向けて手首を巻き上げる運動ですが、このリバース・リストカールはこの逆で、手のひらを下に向けた状態で手の甲の側に巻き上げます。
リストカールとリバース・リストカールの2種目だけでかなり広い範囲で手首を鍛えられます。
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レバレッジバー
レベレッジバーという特殊な器具を使う方法です。
レベレッジバーは短いバーの片方の側だけに重りがついている器具です。片方にしか重りがついていないので、レバレッジバーと呼ばれています。
このレバレッジバーを持って、手首の親指方向に動かすパターンと、小指方向に動かすパターンの運動ができます。手首の強化に効果的な運動です。
手首を使った重量の巻き上げ
短いバーにロープがついていて、そのロープの先に重りをつけた器具を使います。肩の高さに腕を並行にしてバーを両手で握り、ロープの先につけてある重りを巻き上げる運動です。
リストカールなどと違った細かい手首の鍛え方ですが、これはかなりきつい運動です。
拳立て伏せ
普通の腕立て伏せは両手の手のひらで体を支えますが、拳立て伏せでは両手の拳を立てて体を支えます。
拳を立てることで可動域が広くなって、大胸筋や上腕三頭筋を鍛える効果も高まりますが、それ以上に拳を立てて体を支えることで、手首に大きな負荷がかかり、手首が鍛えられます。空手をやっている人がよく行なっている方法です。
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ジャンピング拳立て伏せ
普通の拳立て伏せのフォームから、体を深く降ろしたポジションから勢いよくジャンプさせて、拳で着地する際に床を打ちつけるように着地することで拳を鍛える拳立て伏せです。空手には巻き藁を叩くという練習方法がありますが、床を叩くわけですから、この巻き藁を叩くのと似た効果があります。
しかし、拳を鍛えるだけでなく、勢いよくジャンプした体を拳で床を打ちつけて着地するこのジャンピング拳立て伏せは、手首にかかる衝撃がかなり大きいです。そのため、リストカールやレバレッジバーなどとはまた違った角度から手首を鍛えることができます。
手首を間接的に強くする
手首を直接鍛えて強くするのも効果的ですが、手首というのは直接的な種目で鍛えなくても間接的にも鍛えられます。
普通にバーベルカールをやったり、ライイング・トライセップス・エクステンションのような手首でバーベルやダンベルを保持する運動をしているだけで自然に手首は鍛えられます。
筋トレをしている上ではわざわざ手首を鍛えなくても、間接的に鍛えられることが多いですから、必ずしも手首を直接鍛える種目が必要だとは限りません。普通に筋トレを行なっているトレーニーであれば、間接的に手首を鍛える方法で十分である場合の方が多いです。
特に、もともと手首が強いタイプの人の場合は特別な手首のトレーニングをする必要はありません。
手首はケガしやすい
手首のトレーニングで注意すべきは、手首というのはケガをしやすい部位であることです。手首は筋トレのほとんどの種目で使われますので、完全に休める時がなかなかありません。
分割法でトレーニングしていて、連続してトレーニングするような場合だと手首が完全に休まる時がありません。
手首を鍛えながら、同時に手首を休ませなくてはならないという矛盾した問題があるのも手首のトレーニングです。完全に休ませるのが難しいために疲労が蓄積しやすいという問題もあります。
手首を鍛えない解決策
手首にまつわる問題は手首を鍛えて強くするだけが解決策ではありません。次のように、鍛えない解決策もあります。
手首を鍛える必要があるとする理由にトレーニングをしている時に手首が痛くなるからというのがあります。例えば、ベンチプレスをやっていて手首が痛くなるとか、スクワットをやっていて手首が痛くなるので手首を鍛えて解決しようといった場合です。
こういったトラブルの場合、手首を鍛えて強くする以前にそれらの種目を行なっている時の手首の使い方を見直すだけで問題が改善することがあります。
ベンチプレスをやっていて手首が痛くなるのは、バーを保持する時に手首が反っているからである場合があります。ベンチプレスをやっていて手首が痛くなるのであれば、まずはバーベルのバーを握っている手首の形をチェックしましょう。自分でよくわからないのであれば、ジムのコーチに握り方がおかしくないかをチェックしてもらいましょう。
スクワットでも同じことが言えます。スクワットをやる時は肩にバーベルを担ぎます。その担ぎ方には僧帽筋の上の方で担ぐ「ハイバー」と呼ばれる担ぎ方と僧帽筋の下の方で担ぐ「ローバー」という担ぎ方があります。
ハイバーで担げるのであれば手首にほとんど負担がありませんが、問題はローバーでバーベルを担ぐ場合です。ローバーで担ぐ時のやり方が間違っていると手首に負担が大きく手首を痛める危険があります。
ベンチプレスでもスクワットでも、バーを保持する時に手首が反っていると手首を痛めやすいです。手首が反らないようにして、前腕骨に直接バーが乗るように保持すると痛めにくくなります。
仮に手首を強くしたとしても、バーの保持のやり方が間違っていると、手首を痛めやすい状況は変わりませんから、まずは正しいバーの保持の仕方になっているかをチェックしましょう。
手首のトレーニングの注意点
ここから、手首を鍛える上での注意点を書きます。
手首のトレーニングの頻度
手首を鍛えることは前腕を鍛えることとかなりのところで共通します。手首を鍛えるための種目は前腕を鍛える種目であることが多いからです。そのため、手首を鍛えるべき頻度は前腕に準じて考えることができます。
前腕の筋肉は回復が早いとは言われていますが、やはりトレーニングの間隔を48時間は開けた方がいいです。回復が早いとはいっても、手首はほとんどの種目で使われていますし、日常生活でも使われていますから、トレーニングでオーバーワークになるのを避ける必要があります。
手首を鍛えるのは多くても週に3回程度が限界だと考えた方がいいでしょう。前腕は回復が早いからと毎日のように手首や前腕のトレーニングをするのはやり過ぎです。
セットあたりの繰り返し回数
リストカールやレバレッジバーなどの手首を鍛える種目では、大きな筋肉を鍛えるような低回数から中回数ではなく、もっと高回数でやる方が効果的です。15回から20回ぐらいがおすすめです。
動作はどの運動もストリクトなフォームで、丁寧に行ないましょう。反動をつけたり、重過ぎる重量だとケガをしやすいですから注意しましょう。
やり過ぎないようにする
他の筋肉でもやり過ぎは逆効果ですが、手首のトレーニングの場合はケガの危険性が他の筋肉よりも高いですから、やり過ぎには細心の注意が必要です。
手首を鍛えるための多数の種目をご紹介しましたが、全部を一度にやるのでは多過ぎますから、いくつかに絞って行なうことをおすすめします。
トレーニングの最後に行なう
手首のトレーニングは全体のトレーニングの最後に行なうようにしてください。例えば、大胸筋と肩、上腕三頭筋を鍛えるメニューの日だとしたら、前腕は上腕三頭筋の後に行なうようにしてください。
手首は大胸筋、肩、上腕三頭筋のいずれの筋肉を鍛える時にもかなり酷使されますので、最初に手首を鍛えて疲労させてしまったら全体のトレーニングに支障が出ます。カーフや腹筋のように、手首のトレーニングは前提のメニューの最後の方に持ってくるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。本文中でも申し上げましたが手首はほとんどの種目で使われることもあって、ケガしやすい部位です。関節の中で一番ケガをしやすいと言えます。
そのため、手首を鍛えるための動機が筋トレの種目をやっていて手首が痛くなるから、といった理由であるなら、手首が痛くなる種目で手首の使い方が間違っていないかをまずはチェックしましょう。
その上で、手首を鍛える必要があるならば、やり過ぎないようにすることと、メニューの組み合わせをよく考えてできるだけ手首が休めるように工夫することをおすすめします。