筋トレと食事の関係を徹底分析!これさえ読めば最適な食事メニューが分かる
筋トレの効果を高めるためには、どのような食事を摂るといいのでしょうか。ここでは、筋肉増強に関係した栄養成分を取り上げ、具体的な食事メニューの例を通して、どれくらい食べれば、どのような効果が期待できるか説明していきます。
また、食事を食べるのに最適な時間を分析する事で、効率的に筋力アップを目指す方法も紹介します。適切な食事メニューを取り入れて、筋トレの効果を高めましょう。
1.筋肉生成と関係のある成分
1-1.タンパク質
筋肉をつけようと思ったら、筋トレをするだけでは十分ではありません。
効率的に筋肉を増やすには、筋トレ後に筋肉の増加を助ける栄養分を身体に取り入れる必要があります。
その中で最も大切な成分がタンパク質です。
人間の身体は、60~70%が水分で出来ており、20%がタンパク質で出来ています。
身体を構成するタンパク質のうち、半分は酵素タンパク質で、半分は筋肉をつくる元となる構造タンパク質です。
筋肉は、タンパク質で構成されているので、筋トレ後の疲れた身体にタンパク質を摂取する事で、筋力増強を行う事ができます。
人の一日あたりのタンパク質必要量は、体重1キログラムあたり0.65グラムと言われています。これは、70キロの人で45.5グラムにあたり、以外に少ないと思うかもしれません。
タンパク質は、たまご一個に6グラム、牛乳一杯に12グラム、牛肉100グラムに16グラム含まれていますから、普通に食事をしていれば必要量のタンパク質を摂る事ができます。
実際に、現代人のタンパク質摂取量の平均は、男性が70~90グラム、女性が55~70グラムとなっており、必要量以上のタンパク質を摂取している事が分かります。
これを見れば、現代人に肥満の人が多いのもうなずける結果となっており、運動をしてエネルギーを消費する必要性がある事が分かります。
特に、筋肉を増加させたい人は、タンパク質を多めに摂る必要があります。
具体的に必要なタンパク質の目安は、必要量の1.5~2倍と言われています。
必要量の2倍のタンパク質というと70キロの人で91グラムとなっており、多くのタンパク質が必要になる事が分かります。
では、普段の食事に含まれているタンパク質量はどのような構成になっているのでしょうか。たとえば、下記のような食事に含まれるタンパク質量を調べると以下のようになります。
朝食
食パン一枚 5.8グラム
たまご一個 6グラム
ソーセージ2本 17.1グラム
昼食
ラーメン 12グラム
夕食
ごはん 3.9グラム
牛肉ステーキ 16グラム
このような食事で一日のタンパク質摂取量は合計60.8グラムとなります。
他にも副菜に含まれるタンパク質量を10グラムとすると、合計で70グラムとなり、現代人の平均タンパク質摂取量と同じくらいになります。
筋トレで筋肉を酷使している人は、90グラムほどのタンパク質が必要になりますので、足りない分はプロテインで補うようにしましょう。
市販のプロテイン一食分には、製品にもよりますが、一般的にタンパク質が約18グラム含まれています。これを上記の食事と合わせる事で、理想的なタンパク質摂取量を実現する事ができます。
その他にも、タンパク質を構成するアミノ酸であるバリン・ロイシン・イソロイシンは、筋肉の増強を行う上で効果的です。
タンパク質と共にビタミンBを摂取すると筋肉増量効果が高まりますので、この点も押さえておきましょう。
最近のプロテインには、ビタミンBに加えてタンパク質の吸収を助けるビタミンCも含まれており、筋肉をつける最適な補助食品となっています。
参考サイト
1-2.筋肉の減少を抑えるコラーゲンペプチド
コラーゲンペプチドは、タンパク質を構成するアミノ酸がつながって出来た分子のことを指します。 骨や血管、筋肉をつくる材料となるので、これを摂取すれば筋トレ時にも効果があります。
通常のタンパク質が筋肉を増加させる働きがあるのに対して、コラーゲンペプチドは筋肉の減少を防ぐという効果があります。
筋肉は、新たにつくられる部分と使われたあと減少していく部分があり、身体の中では両者のバランスがとられて、身体全体を維持しています。
筋肉は、運動や筋トレをする事で増加しますが、動かないままだと低下していきます。
しかし、コラーゲンペプチドを摂取すれば、この減少の幅を少なくする事が出来ます。
コラーゲンペプチドは、牛、魚、豚などに多く含まれており、肌のつやを保つという効果もあり、非常に有益な物質です。
コラーゲンペプチドは、鶏肉やフカヒレに多く含まれており、コストパフォーマンスを考えるなら鶏肉がおすすめです。
鶏肉にはタンパク質も豊富に含まれているため、筋肉増強に理想的な食材です。
魚の場合、身と皮の間に多くのコラーゲンペプチドが含まれているため、皮までしっかりと食べるようにしましょう。
1-3.糖分
糖分は、筋肉が動く元となるエネルギーです。
糖分は炭水化物の構成要素であり、炭水化物が不足すると、変わりのエネルギーを得るために筋肉が分解されて、身体の筋肉量が下がってしまいます。
炭水化物自体は筋肉増強に関係がありませんが、不足すると筋肉が減少する原因となりますので、過不足なく摂取するようにしましょう。
糖分補給に最適な食品としてバナナがあります。バナナには脂質とコレステロールが含まれていないため、糖分を効率よく摂取する事ができます。
よく運動する前にバナナを食べる人がいますが、バナナは糖分補給に最適なため、理想的なエネルギー源です。
筋トレで筋肉をつけたいなら、筋肉と糖分の関係も押さえておきましょう。
2.食事の理想的な時間帯
2-1.食事の時間
筋肉の増強という視点から食事をとる時間を考えると、筋トレ後30分以内に食事をする事がおすすめです。
筋トレをすると、酷使した筋肉が分解され、その後、回復、増強と筋肉の生成過程が変化していきます。いわゆる超回復もこれにあたります。
この回復期にタンパク質を摂取すれば、筋肉の増強する元となるタンパク質が多く存在するので、筋肉の合成される割合が高まります。
筋肉増強効果を高めたければ、タンパク質と一緒に少量の炭水化物、脂質を摂るとベストです。
2-2.食事は1日6回に分ける
基本的に普通の人は、食事を朝、昼、晩、と三回に分けて摂取すると思います。しかし、効果的に筋肉をつけたいのであれば、間に軽い軽食を3回行うようにしましょう。
軽食では、プロテインやバナナでタンパク質、糖分を補給すると効果的です。普通の3回の食事では、筋肉強化に必要なタンパク質を全て摂る事ができません。これは、身体にタンパク質を吸収する上限があるためで、6回に分けてタンパク質を吸収する事で、効率的に筋力強化をする事ができるようになります。
一回の食事では、摂取するタンパク質の上限は30グラムと言われています。
朝昼晩の三食でタンパク質を全て摂取しようとした場合、この上限量を摂らなければなりません。
上限量まで消化器官を働かせるのは身体によくありませんので、普通の食事に軽食を挟むと、効率よく栄養分の摂取をする事ができます。
間食の時間は、10時頃、15時頃、寝る前の三回が理想です。
寝る前に間食をする理由として、寝てから2~3時間の間は、成長ホルモンが多く分泌される状態になるため、筋力強化に適しているというわけがあります。
筋トレをした後30分以内に食事をする事がベストですが、その間に食事が出来なければ、タンパク質を中心にした間食で補っても大丈夫です。
具体的な食事例を挙げると、朝昼晩の三食の量を減らし、それを間食で補うようにするとバランスがよく、次のような割合でタンパク質を摂取すると効果的です。
朝食
ごはん(少なめ) 1.9グラム
みそ汁 1.8グラム
卵焼き 6.1グラム
間食(10時頃)
バナナ一本 1グラム(糖分22.5グラム)
昼食
そば 4.8グラム
間食(15時頃)
プロテイン 18グラム
夕食
ごはん(少なめ) 1.9グラム
まぐろの刺身 21.6グラム
豆腐 7.3グラム
間食(寝る前)
プロテイン 18グラム
このように、基本的な三食の量を減らして、間食で補い栄養を補給する事が大切です。このようなメニューだと合計で82グラムのタンパク質を摂取する事ができ、一日の摂取量としては理想的なバランスとなっています。
自分なりにメニューを考えて、効率的にタンパク質を摂るようにしましょう。
3.その他に押さえておきたい基礎知識
3-1.筋肉増強に効果的な食品例
具体的に、タンパク質を摂取する上で優れた効果を示す食品としては、ハンバーグ(一人前でタンパク質20グラム)、とんかつ(一人前でタンパク質35グラム)、ほうれん草(2.6グラム)などがあります。
ほうれん草は、タンパク質含有量こそ少ないのですが、ほうれん草に含まれている硝酸塩が筋肉の増強に効果がある事が分かっています。
その他にも、卵白は低脂肪高タンパク質で、たまご一個にタンパク質6.3グラムが含まれており、筋肉増強に効果的です。
そして、鶏肉は、食べやすさの面でもおいしさの面でも、大変優れた食品で、一食分の中に17~22グラムほどのタンパク質を含んでいます。
気をつけておきたい点としては、鶏肉の場合、皮付きと皮なしで含まれる脂肪量に大きな違いがあるという事です。
皮付きの鶏肉は18グラムほどの脂質を含んでおり、それに対して皮なしの鶏肉は2~5グラムほどの脂質しか含まれていません。脂質は、筋力増強に大切な成分ですので適切な分量の脂肪を摂取するようにしましょう。
3-2.筋トレで消費するカロリー
水泳が一時間で約1000カロリーを消費するのに対して、筋トレでは、一回の運動量で10~30カロリーしか消費されません。つまり、筋トレは、筋肉をつけるには効果的ですが、ダイエットには向いていない事になります。
しかし、身体に筋肉がついてくると、基礎代謝量が上がるので、身体に脂肪がつきにくくなります。
つまり、筋トレには、余計な脂肪を落とす効果はありませんが、余計な脂肪をつきにくくする効果があるということになります。
年をとると身体の基礎代謝量が減少していき、太りやすい身体になりますので、筋トレをして基礎代謝量を増やし、太りにくい身体を目指しましょう。
筋トレをしたからといって、カロリーの多い食事をとると、カロリーを摂りすぎた状態になってしまいます。
筋肉を効率的に増加させたいのなら、食品に含まれるカロリー量も大事ですがタンパク質量も考えるようにしましょう。
また、一日の消費カロリーよりも摂取カロリーを多くした状態を維持する事も大切です。消費カロリーの方が多いと身体の脂肪だけでなく、筋肉まで落ちていってしまいますので、両者のバランスも考えるようにしましょう。
参考サイト
まとめ
筋トレをして筋肉をつけたい場合は、タンパク質量に注意してメニューを考えると効果的です。
また、食事を6回にわけて栄養を摂る事で、消化器官に負担をかけずに効率よく養分を吸収する事ができます。
筋力アップには、筋トレも大切ですが食事のメニューも大切です。自分に合った食事メニューを考えて、筋力アップを目指しましょう。