ダンベルで厚い胸板を目指せ!胸を鍛えるなら絶対にやりたい種目5選
筋トレを始められる方には様々な目的があるかと思いますが、例えば「割れた腹筋を目指そう!」ですとか、「太くてたくましい腕がほしい」といったように、特定の部位の筋トレが成功したイメージをキッカケに筋トレを始められた方は多いかと思います。
そんな中、もう一つ「モコッと盛り上がった厚い胸板」というイメージもキッカケになったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ただ、筋トレ初心者の方などは「よし、厚い胸板目指して筋トレしよう!」と思っても何をしたらいいのかピンとこないかもしれません。
そこで今回は、胸の筋肉を大きくするためにおすすめの筋トレ5つと、そのやり方やポイントなどをご紹介させていただきます。
ダンベルベンチプレス
ダンベルを使った種目の中でも代表格の種目です。
主に大胸筋(全体)、上腕三頭筋、三角筋を鍛えるのに効果がある種目です。
実はこのダンベルベンチプレスですが、この後にご紹介させていただく他の種目の土台にもなる重要なものですので、ここでは少々詳しいご説明をさせていただきたいと思います。
ダンベルベンチプレスが腕に効かないやり方!大胸筋に効果的なフォームを解説【動画】
ダンベルベンチプレスのやり方
- 両手にダンベルを持って、ベンチに仰向けに寝ます。
- 胸を張ったまま、ダンベルを天井に向けて真っすぐ持ち上げておきます。
- そのまま肘を曲げてダンベルをゆっくり下ろします。
- ダンベルの高さが胸あたりまできたら、またゆっくり上げていきます。
上記を、10回前後繰り返せる重量で行います。
ポイントと注意点
まず、やり方の2.で「胸を張ったまま」とありますが、コツとしては、ベンチに寝た状態のときに肩甲骨をグッと寄せるようにします。その体勢を崩さずにダンベルの上げ下げを行うことで、通常よりも胸の筋肉に負荷をかけることができるのです。
また、呼吸も大事なポイントになります。
筋トレと言うと、どうしても息を止めて踏ん張っているイメージが強いかと思いますが、確かに息を止めると力を入れやすいですし間違ったやり方という事でもありません。
ただ、ダンベルベンチプレスの自然な呼吸としては、ダンベルを下げながら少しずつ息を吸い、下げきったところで肺をいっぱいにし、上げるときに少しずつ息を吐くようにするといいでしょう。
このように筋トレの際は、その呼吸にも意識を向けるとスムーズなトレーニングができます。これは、ダンベルベンチプレスに限らず、他の種目にも共通ですので覚えておきましょう。
更に、上げ下げにもポイントがあります。
初心者の方が陥りがちなのが、「とにかくダンベルを持ち上げる」という事に意識が行き過ぎていて、胸ではなく、腕の力で持ち上げてしまっているという事です。
上記の、肩甲骨を寄せて胸を張っておくというのは基本ですが、持ち上げる時にも胸を意識しておく必要があります。
尚、ダンベルの上げ下げの際は胸を張るのはもちろん、腕の力で上げるのではなく、肘から肩の稼働に意識を向けると胸に力を入れやすくなりますので是非試してみてください。
ダンベルフライ
ダンベルベンチプレスは肘を曲げてダンベル下ろしたのに対し、ダンベルフライは両腕を広げるようにダンベルを下ろします。その動きが、鳥が羽ばたいているように見えるため「フライ」と名の付いている理由です。
ダンベルベンチプレスはご説明させていただいたとおり3つの筋肉に大きな負荷がかかるのに対して、ダンベルフライは大胸筋に大きな負荷がかかりますので、ダンベルベンチプレスと比較すると「大胸筋をピンポイントに鍛えられる」という特徴があります。
また実は、ダンベルベンチプレスの解説の後にダンベルフライを持ってきたのには理由があります。
筋トレはコンパウンド種目(複数の筋肉を使う筋トレ)とアイソレート種目(特定の筋肉を使う筋トレ)と言う風に分けられるのですが、コンパウンドの後にアイソレートを持ってきた方がバランスよく筋肉が鍛えられるという筋トレの基本があり、筋トレを行うにあたっては大事なことなので覚えておきましょう。
コンパウンドという土台をしっかりさせてから、上物のアイソレートを鍛えるという風にイメージすると分かりやすいかと思います。
ダンベルフライのやり方 解説と実演 胸(大胸筋)のトレーニング動画
ダンベルフライのやり方
- ベンチに仰向けになり、手のひら同士が向かい合う方向でダンベルを持ち、天井に向けて真っすぐ持ち上げます。
- そのまま腕をゆっくり広げてダンベルを下ろします。
- 胸と同じ高さあたりまで下ろしたら、ゆっくり両腕を閉じるようにダンベルを持ち上げていきます。
ポイントと注意点
ダンベルを下げる際に、肘は少し曲げておいた方がいいでしょう。理由として、肘を真っすぐにしたままですと、関節に負担がかかりすぎてしまうという事です。
また、肘を適度に曲げて上げ下げする事によって、大胸筋への負荷も大きくなりますので効率が上がるのです。
ここまで、ダンベルベンチプレスとダンベルフライについてご説明させていただきましたが、両者には明確に違いがあるのをご理解いただけましたでしょうか。
ダンベルベンチプレスは主に筋肥大、つまり土台作りとしての目的があり、更にその形を良くするためにダンベルフライがあるという風にご理解いただくと良いかと思います。
では次に、更に大胸筋を鍛えるための別種目をご紹介させていただきます。
インクラインダンベルベンチプレスとインクラインダンベルフライ
何故、表題が2つまとまっているかというと、やり方もポイントも上記の説明とほぼ同じだからです。
ただ、明らかに違うのは「ベンチの背もたれに角度を持たせる」という事です。
通常のベンチプレス等に対して、インクラインと名の付くものは背もたれを30~45度ほど起こします。何故背もたれを起こすのかというと、大胸筋の上部を鍛えられるというのが主な目的だからです。
ベンチをフラットしたトレーニングでも全体的に大胸筋を鍛えられますが、インクラインを行う事で更に胸の形がハッキリしてきます。この「角度をつけることで鍛えられる場所に違いが出る」という事も筋トレの基本ですので、覚えておきたいところです。
インクラインダンベルベンチプレスのフォーム 重量40kg 胸のトレーニング【動画】
ここで一つの疑問が生まれます。
「大胸筋の下部に効かせる筋トレはないの?」という事です。
上記までの説明でお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、インクラインとは逆方向に角度をつければ大胸筋の下部に効果があります。
主な種目として「デクラインベンチプレス」というものがあるのですが、頭が下になりますので、背もたれの角度は45度だときつすぎます。よって、角度は30度くらいまでにしておくと良いでしょう。
スミスマシン・デクラインベンチプレス【動画】
では最後に、女性には嬉しいバストアップに関係する小胸筋のトレーニングをご紹介させていただきます。
ダンベルプルオーバー
ダンベルプルオーバーは、ダンベルを一つしか使いません。
「プルオーバー」とは「被る」という意味があり、その動きが上着をガバッと被る姿に似ていることが名前の由来です。
このダンベルプルオーバーは、小胸筋といって、肩から鎖骨の下あたりに伸びる大胸筋の下に隠れた筋肉なのですが、例えば胸を張る時に肩を動かすと思いますが、この時に小胸筋が動いています。
また、肋骨を引き上げておく役割もあり、「垂れた胸」にさせない効果にも期待できますので小胸筋のトレーニングは女性にもおすすめのトレーニングです。
男性に関しては、小胸筋を鍛えることで大胸筋の裏にあるクッションが膨らんだようになるため、より厚い胸板を目指すことができます。
ダンベルプルオーバーの解説動画 【胸と背中】それぞれの効かせ方の違いについて
ダンベルプルオーバーのやり方
- 仰向けにベンチに寝転んだら、ダンベルを一つ、床に対して垂直に両手で持ちます。
- そのまま、両腕を頭の後ろに持っていくイメージで、ダンベルを下げます。
- 頭よりダンベルが下がったら、ゆっくり元に戻します。
ポイントと注意点
ダンベルを持ち上げている時は、顔の真上にダンベルがある状態が望ましいです。
また、持ち方ですが、両手の人差し指と親指同士を付けると三角形ができると思いますが、その三角形の中にダンベルのグリップがくるイメージで持つのが一般的です。
また、ダンベルを上げ下げするときは、インクラインダンベルフライ同様に肘から肩の稼働に意識を持っていくことで胸に効きやすくなります。