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ウェイトリフティングにおけるデッドリフト7つのこと

更新日: 2016年12月24日 ,

ウェイトリフティングを行う男性

BIG3の1つに数えられるデッドリフト。シンプルな動きゆえに何も考えなくてもできてしまいます。

そんなデッドリフトにも様々なバリエーションがあり、取り入れる目的は十人十色です。
今回は、その中でもバーベルを頭上まで持ち上げる「ウェイトリフティング」にスポットライトを当て、デッドリフトとの関連性をご紹介いたします。

1.リフティングとは

リフティングとは重量を挙げる動作を指し、拳上重量を競う競技として確立しています。
リフティング競技は、パワーリフティング、そしてウェイトリフティングの2つに大別されます。

パワーリフティングとは、BIG3であるベンチプレス、スクワット、デッドリフトの3種目の合計重量を競う競技です。

ウェイトリフティングとは、床下に置いてあるバーベルを頭上まで持ち上げられる重量を競う競技です。

ウェイトリフティングは、多くのスポーツ競技の中で取り入れられています。

人間は直立歩行をします。日常の生活からスポーツ競技まで多くの動作は立って行うことが基本になります。多くの動作は、足腰で押し出し体がぶれないように体幹部で支えてます。そのため、実用性の高いトレーニングとして、陸上や格闘技などの補強として使われています。

スポーツではベースとなる筋力にスピードを乗せ、パワーを出力するスキルが必要になります。例えば、アメフトや陸上、格闘技などです。

そのパワーを培うためには、ハイクリーンやスナッチなどのリフティング種目をトレーニングメニューに組むことが一般的です。

男子100m走の金メダリスト、ウサインボルト選手がバーべルでハイプルをやっているシーンがあるように爆破的なパワーを出すような競技では非常に実用性の高い種目となります。

2.リフティングにおけるデッドリフトの相違点

パワーリフティングでは、重量を稼ぐために自分の得意なスタイルで挑めます。大きく分けて、コンベンショナルスタイルとスモウスタイルがあります。

一方、ウェイトリフティングでは、頭上まで拳上する動線の都合上、コンベンショナルスタイルでやらざる得ません。したがって、コンベンショナルスタイルでいかに次への動作へ繋げるのか、ということが重要になります。

3.ウェイトリフティングにおけるデッドリフト

デッドリフトは床から静止している重量を引き上げる動作です。数あるトレーニング種目の中でも、初動から反動を使った動作をできない唯一のゼロスタートの種目なのです。

そして、数ある動作の中でもゼロの状態から拳上する動作がウェイトリフティングです。床から重量を爆発的に拳上をする動作の前半部分で、デッドリフトだけがこの動作と同じになる種目です。

デッドリフトの動作の後には、重量を頭上まで押し上げる立つ動作が控えています。通常のデッドリフトとの相違点は、重量を引き上げた後に次の動作へ連続的につなげていく姿勢が入るという点です。

したがって、単に少しでも重いものを引ければ、頭上まで重量を拳上できるというわけではありません。デッドリフトを軸とした連続動作が大事なのです。

3.フォームが大事

足幅は狭めにとります。目安とし自分が自然にジャンプをする時の足幅がいいでしょう。なぜならば、一番瞬発力を発揮できる自然な足幅がウェイトリフティグにでも共通しているからです。

足幅を広くとると、デッドリフトとしての単体種目ならより重い重量が拳上できるでしょう。しかし、頭上まで重量を挙げる行為は全身のパワーを総動員しなければなりません。その足幅が一番自分が瞬発力を発揮できる脚幅なのです。

呼吸を意識して腹圧を高めるには、肩甲骨を寄せ、肩の位置を後ろに引くと同時に息を吸い込み、胸を膨らませそこからお腹に空気を落とし込んでいくイメージでやるといいです。腹圧が安定したらバーベルを引き上げます。

次に蹴り上げる動作が控えています。バーベルを持ち上げる瞬間、その反動で上体が前にもっていかれます。
最初にフォームで固めたように後ろに引いた肩が前に出ないようにフォームをキープする意識は大事です。
膝の高さまでは、バーベルの真上に肩がくる意識でやりましょう。

バックスクワットで肩に置いてあるバーベルが膝の高さに変わったと思えばイメージしやすいです。

筋力も拳上重量を伸ばしていく要素の1つですが、全体の動きは神経伝達能力を伸ばさないと向上しません。そのためには意識するこが大事なのです。つまり、がむしゃらに重いものを挙げるだけでは、全体の動きにおいては高いパフォーマンスを発揮できません。思考能力も使っていくことが必要です。

4.フォーム力の補助に肩甲骨を寄せる動作を取り入れる

肩甲骨を寄せる筋力は、広背筋を強化するエクササイズで高めることができます。ここでの目的は、広背筋を大きくすることではなく、肩甲骨を寄せる筋力を強くし、ウェイトリフティングの動作の安定性を図ることです。

肩を後ろへ引くには肩甲骨を寄せる力を使います。この力を強化するのに適した種目は肘を引く動作です。ラットプルダウン、懸垂、ロウイングを取り入れるといいでしょう。

肩甲骨を大きく寄せるためには、ワイドグリップが適しています。
この最大筋力強化には、体をしっかりと固定できるラットプルダウンがオススメです。肩甲骨の動作を意識するなら、ワイドグリップで自体重の懸垂をゆっくりとした動作でやりましょう。

最後の締めに、軽めの重量でロウイングです。ベントオーバロウだと脊柱起立筋で体を支えることに意識が入ってしまうので、ベンチ台を高くしてうつ伏せになってバーベルを引く動作がオススメです。

5.ウェイトリフターにとってのデッドリフトとは

デッドリフトをする男性

ウェイトリフティングには前段階となる動作があります。それはハイクリーンを行うまでのファーストプルです。つまり、デッドリフトの動作です。

デッドリフトの役目は、背筋を真っすぐにキープしたまま、膝上まで引き上げ、セカンドプルで全身の力を一気に爆発させる動作に引き継ぐことです。

ここでポイントがあります。それは背中がしっかりと伸びているフォームでやるということです。背中が曲がっていると、セカンドプルで爆発的な力を出し切れずに重量の拳上へつなげることが困難になります。

ウェイトリフターにとってのデッドリフトとは、背筋を真っすぐに保ったままのフォームで前段階となるファーストプルをしかっりとやるということです。

デッドリフトの強化をするということは、競技動作の中のファーストプルという部分を
強化するエクササイズということになります。

6.コンベンショナルスタイル

ウェイトリフターのデッドリフトがパワーリフターと異なる点は、コンベンショナルスタイルのデッドリフトだということです。

ウェイトリフティングでは足首から膝、股関節を爆発的に伸展させ、上半身へそのパワーを垂直方向へ伝えます。この一連の動作を行うための足幅がコンベンショナルスタイルのデッドリフトとマッチするのです。

一方、パワーリフター型のワイドスタンスのデッドリフトは、体型や脚力、背筋力は同じであれば、一般的に拳上重量が高くなります。

7.グリップについて

オーバハンドグリップ

前腕を強化するのにダブルオーバーハンドグリップに匹敵する種目はないと言っても過言ではありません。

ウェイトリフターは重量を上に上げる動作の特質上、オーバハンドグリップでの動作に慣れる必要があります。

オルタネイトグリップ

握力が尽きてくると、バーベルは手の平の方に転がります。左右それぞれの手で順手、逆手で握ると、バーベルはそれぞれの方向に転がろうとする力が作用するため、一方向へ転がることを防止できます。

例えば握力が50kg程度しかなくても、オルタイネトグリップを併用すると、200kgの重量を保持することが可能です。

デメリットとして、肩へかかる荷重がアンバランスであること、逆手で握っている側の上腕二頭筋、そして手首の腱に負担がかかることです。

ウェイトリフティングにおけるデッドリフトの強化では、基本はオーバーハンドグリップで行い、握力が低下してきたら、ストラップを併用し、オーバーハンドグリップのスタイルを維持するのが望ましいです。

まとめ

重量だけを追い求めるのではなく、動作の連動性という観点でデッドリフトをやってみるとスポーツ競技にも活かせる場面が出てくると思います。是非、そのような観点でデッドリフトに取り組んでみてください。