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【ベンチプレス初心者向け】ケガをしないフォームのコツ・セット数・回数

更新日: 2016年12月24日

ベンチプレスをする男性

ジムでバーベルを使った人気種目の一つにベンチプレスがあります。公式にベンチプレスの記録を競う大会がある程の人気です。

単純動作で胸板をつける運動のみの様に見られがちですが、意外と複雑で危険な種目であり肩を痛める人が非常に多い種目でもあります。今回は、初心者の方がケガをしない為に、ベンチプレスのやり方(フォーム・セット数・回数)を解説します。

1.正しいフォーム

1-1.体にかかる重量をイメージする

まずベンチプレス台に寝るのではなく、一度腕立て伏せをしてみて下さい。1回2回で構いません。背中は少し反っても構いません。

基本的にはこの腕立て伏せをした時に体にかかる負荷を仰向けに寝て受けることを想像して記憶して下さい。

1-2.バーベルを用意する

最初は負荷をかけるのではなく、フォームをしっかり作る為にオモリをつけない棒だけの状態にします。

ちなみに棒だけでも20kgあります。

1-3.ベンチプレス台に寝て体で土台を作る

腕立て伏せを仰向けでやるイメージができたら、ベンチプレス台に寝てブリッジを作ります。

まず寝たままの状態から胸を張ります。どの位胸を張るかと言うと、アゴが胸に当たる位に胸を張ります。そうすると足で踏ん張るあまり、お尻が浮いてしまう人もいるかもしれませんが、お尻は台につけて下さい。

お尻と肩をつけた状態で胸を張る」というのがベンチプレスで言う「ブリッジ」になります。

首が固い人は無理にアゴを胸につけなくても構いません。胸を張る度合いも出来る限りで構いません。体格や柔軟性によって個人差があります。

ちなみに頭の位置は、目の真上にラックに置かれたバーベルが来る様にして下さい。

1-4.バーベル(棒)をつかむ

バーベルの棒には左右均等の位置を掴むことができる様な目印がついてます。真ん中を示す目印が自分にとって真ん中に来る様にバーの位置を調整します。

肩幅よりコブシ一つか2つ分広い位置を両手で掴みます。一度その状態で棒を持ち上げてバーベルラックから外します。

外したらミゾオチの真上に来る様にバーベルの位置を調整して静止します。この時、手首が手前に返っていたら一度ラックに棒を戻して手首が返らない様に掴み直します。

理想は手の平の生命線の一番下の手首側で棒を乗せる様な掴み方です。この状態でもう一度棒を持ち上げてラックから外し、ミゾオチの真上にバーベルの位置を移動します。

1-5.バーベルを胸につける

バーベルをミゾオチの真上に構えたらゆっくり下ろします。下ろす場所はミゾオチのちょっと上にある胸骨の一番下あたりです。この時も手首が返らない様に注意して下さい。

1-6.バーベルを持ち上げる

胸についたバーベルを持ち上げます。左右均等に押してください。この時、肩が台を、手の平がバーベルを押していることを体感できていることが重要です。

ここまでが正しいベンチプレスのフォームになります。

  1. ケガをしない為にはブリッジをしっかり作ること
  2. 手首はなるべく返さないこと
  3. バーベルはミゾオチの辺りで上下させること

この3点がケガをしない為に重要なポイントです。

2.重量とセット数の選択

ベンチプレス初心者

正しいフォームができる様になったら、いよいいよオモリをつけてのベンチプレスです。

初めての人は棒だけから始めて、簡単に持ち上がる様であれば左右に5kgプレート、合計10kgずつ増量して現在の自分に最適な重さを見い出します。

2-1.自分にとって最適な重量

瞬発力を向上させる為には、3回が限界の重さのセットを何度もやるとか、ボディビルダーの様な体を目指すなら、20回限界の重量が良いとか諸説色々あります。ケガをせずに挙げられる重量の向上を目指すならば10回上げ下げできる重量が適切です。

棒だけから初めて徐々に重さを上げて10回が限界の重さを探しましょう。

2-2.セット数と回数

10回が限界の重さを見い出したら、その日はそれで終了して下さい。物足りなさを感じるかもしれませんが、ケガをしない為には無理をしないことが重要です。

セットの考え方は、「ウォーミングアップセット」「メインセット」「ダウンセット」の3種類で考えます。

「ウォーミングアップセット」

「ウォーミングアップセット」の目的は、「体を徐々にメインセットの重さに慣らす」「その日の調子を図る」「体を温めてほぐす」の3点にあります。

最初はまず棒だけの状態で焦らずゆっくりと10回ベンチプレスして、フォームをしっかり体と頭に記憶させます。

次にメインセットの重量の30%の重さのオモリをつけて8回ベンチプレスします。この時もフォームに気をつけます。

次にメインセットの重量の50%で5回ベンチプレスします。

更にメインセットの70%の重量で3回、80%の重量で1回、ここまで達したらメインセットの重量にバーベルをセットして3-5分休んだら、「メインセット」を行います。

「メインセット」

「メインセット」は3セットと一般的には言われてますが、逆に3セット以上やっても最高のパフォーマンスが出ないからこの様に言われていると筆者は理解しています。

メインセットは、セット間のインターバルを最低5分取って下さい。これ以上短い場合、前のセットの疲労度合いが高いレベルで残った状態で継続することになり、無理をしてケガをするということにつながります。

「メインセット」ではセット間インターバルはしっかり取って下さい。ちなみに私の場合は7分取る様にしています。

また、2セット目で10回に達しなかった場合は、左右合計5kg程重量を下げて3セット目に挑んで下さい。ここで頑張りたい気持ちは分かりますが、無理はせずトレーニングはあくまでも「体を作る」為の行為であり、ケガのリスクを背負って挑戦するものでは無いと心がけましょう。

「ダウンセット」

「メインセット」が終わったら「ダウンセット」です。

まず最初、オモリを左右合計10kg外して限界の回数までベンチプレスして下さい。

限界の回数に達したら、インターバル無しでオモリをまた左右合計10kgずつ外して限界の回数までベンチプレスして下さい。これを棒だけになるまで繰り返します。

棒だけの状態で「あと1回が挙がらない」という状態になったらベンチプレス終了です。

「ダウンセット」では回数はあまり意識せず、ひたすら「あと1回が挙がらない」という回数まで重量を下げながら追い込むことにより、大胸筋や上腕三頭筋と異なる小さい補助的筋肉も鍛えることができます。

この補助的筋肉が鍛えられると靭帯への負担がかかる確率が減る為、ケガの予防に繋がります。

2-3.それでももしどこかを痛めてしまったら

すぐに中止して帰宅しましょう。

都合が合えばその足でスポーツ障害に対応できる外科に行きましょう。痛み止め注射等で苦痛を緩和してもらうのも良いでしょう。

トレーニングの再開は痛みが消えるまで我慢して下さい。ただ、痛めた箇所に負荷をかけない動作、痛みが走らない動作、という条件を満たすトレーニングがあればそれは継続しましょう。

3.トレーニング後のケア

ストレッチをする人

ベンチプレス以外の筋トレを行っても行わなくても最後は有酸素運動を10分以上行って全身の筋肉の緊張をほぐします。

有酸素運動の後でストレッチを軽めに行って下さい。「気持ちいい」程度の伸ばし方が最適です。

ベンチプレスが好きな人はストイックな人が多い為、「痛い痛い痛い」のレベルのストレッチをする人もたくさんいるのですが、肉離れや最悪筋断裂のや靭帯損傷になりますのであくまでもストレッチは「気持ちいい」レベルに伸ばす様にして下さい。

まとめ

ケガをしない為には「アップはしっかりやる」「無理な重量を扱わない」「正しいフォームを意識する」「最後に軽い重量でのトレーニングをする」というベンチプレスに限らずこれらのことを守るのが大切です。

最後に、私がお世話になったメガロス本八幡のトレーナーさん達から教わったお話をここを読まれたトレーニーの方々へ贈ります。「トレーニングとは体を作ることです。作る作業で無理をして故障しない様に気をつけて下さい。」