筋トレを寝る前に行なって最大限に効果を上げる方法
筋トレをするのに決まった時間というのは基本的にはありません。朝でも昼でも夜でも、自分の都合が良い時間に行なうことができます。
ジムでも自宅でも自分のスケジュールに合わせればよいわけですから、寝る前に筋トレをすることもできます。しかし、寝る前に筋トレを行なうのは朝や昼間、仕事帰りの夜に筋トレをするのとはやや事情が違います。
寝る前に筋トレをすると神経が高ぶって眠れなくなることもあります。寝る前の筋トレでは食事でも気をつけるべき点が少なくありません。筋トレを寝る前に行なう際のポイントについて解説します。
寝る前の筋トレを効果的にする食事法
寝る前の筋トレを効果的に行なうための食事についてご紹介します。
筋トレ前に食事をする
寝る前に筋トレを行なうのであれば、その前に食事をしておく必要があります。筋トレ前に食事をすることでエネルギーが出るようにしておくためです。
空腹状態で筋トレをしてもトレーニング中に使われるエネルギーが不足して本来の力を発揮できません。
筋トレ前の食事の内容
食事の内容としてはできるだけ消化が良いものを中心にしておくのがおすすめです。赤身の肉などを大量に食べると胃に負担がかかり、消化に時間がかかるので、脂身のない鶏肉などがいいでしょう。
糖質もしっかりと摂っておく必要があります。筋トレ中のエネルギー源は主にグリコーゲンですから、糖質が足りないとせっかく筋トレをしても思ったように力が出ませんし、筋肉を十分に追い込むのが難しくなります。
糖質としてはバナナ、パン、パスタ、ご飯などがありますが、消化吸収のスピードではバナナが早いですが、ある程度腹持ちしてエネルギー源として優秀なのがやはりお米であるご飯です。
筋トレの2時間前までに食事をしておく
食事は筋トレの2時間までには済ませておくようにしましょう。食事が十分に消化させるには2時間ほどかかるからです。
食後には血液が消化のために胃に集まりますから、食べた食事の消化が不十分なうちに筋トレを行なうと、筋肉に回る血液が不足します。
満腹になるまで食べない
筋トレ前の食事は満腹にならないように注意しましょう。腹八分目ぐらいに抑えるようにします。満腹になると消化するまでに時間がかかりますし、2時間あっても足りなくなる可能性があります。
寝る前に筋トレをするということは時間的にあまり余裕がないことが多くなります。
筋トレの後にすぐに寝るわけですから、筋トレと食事に必要な時間を逆算すると、消化に余計な時間がかかると筋トレ効率が悪くなり、睡眠時間も減らす結果になりますから注意しましょう。
筋トレ後に寝る前にプロテインを摂取する
寝る前に筋トレを行なって、その直後にプロテインを摂取するようにします。筋トレ直後で、寝る前にプロテインを摂取すべき理由について考えてみましょう。
破壊された筋繊維を修復する
ハードに筋トレを行なうと筋肉繊維が破壊されるので、筋トレ直後にプロテインを摂取するのが筋トレ効果を最大化するのに効果的です。
ジムで筋トレをしていると、ロッカールームでプロテインを飲んでいるトレーニーを多く見かけるのは、筋トレで破壊された筋肉繊維の修復に最も効果的なタイミングでプロテインを摂取するためです。
寝ている間に筋肉を発達させる
寝る前にプロテインを摂取するのは寝ている間に筋肉を発達させるためです。寝ている状態というのは体が最もリラックスした状態ですから、筋肉の発達を促進する効果絶大です。
しかし、寝る前にプロテインを飲んでいないとすれば、筋肉になる材料がないことになりますから、せっかく寝ていても、筋肉の発達がそれほど期待できません。
疲労回復を促進する
寝る前にプロテインを摂取することで、筋肉を発達させると共に疲労回復を促進する効果があります。
就寝中に筋肉を修復することで筋肉や神経の回復が早くなります。これが逆に、筋トレの後にプロテインを補給せずに寝てしまうとせっかくの筋トレ効果が半減してしまいます。
摂取すべきプロテインの種類
プロテインには大別してホエイプロテイン、ガゼインプロテイン、ソイプロテインがあります。
筋肉を発達させる上で、最も効果的とされていて人気があるのがホエイプロテインで、現在の主流ですが、寝る前に飲むものとしては消化吸収がゆっくりとしているガゼインプロテインやソイプロテインの方がおすすめです。
飲むべきプロテインの量
寝る前に飲むべきプロテインの量としては20グラムから30グラムが適量です。
タンパク質の必要量は体重によって違います。重い人ほど必要量が増えますから、寝る前に飲むべき量にしても、量が多くてかまいませんが、それでも過剰すぎれば寝ている間に内臓の負担にもなり、逆効果になります。
寝る前にできる筋トレメニュー
次に、寝る前に効果的な筋トレメニューについてご説明しましょう。
寝る前の筋トレを行なう場所
寝る前の筋トレを行なう場所というのは事実上、自宅になるでしょう。ジムで夜遅くまでトレーニングしたとしても、シャワーを浴びて、自宅に戻り、それから食事をするなどのプロセスがありますから、寝る前の筋トレということにはなりません。
寝る前の筋トレの強度
寝る前の筋トレとしてはそれほど強度が高くない方が上手くいくパターンが多いです。筋トレを行なうと神経が興奮状態になりますが、強度が強いほど興奮状態も強くなります。そのため、寝る前にあまりにも強度の高いトレーニングをしてしまうと神経が高ぶってしまって眠れなくなることがあります。
寝る前の筋トレはその意味で適度な疲労感と共に熟睡しやすいぐらいの方が上手くいくことが多いです。
しかし、これは一般論であって、強度が高いトレーニングをしても何でもなくすぐに寝つけてしまうタイプの人もいますから、かなり個人差があります。自分で試してみながら判断することも必要です。
寝る前の筋トレの時間
上記の寝る前の筋トレの強度とも関係しますが、筋トレをどのぐらいの時間かけるかも重要です。長いトレーニングはそれだけ疲労度も高くなります。やはり長過ぎるトレーニングは安眠の妨げになり、翌日に過度の疲労を残す可能性があります。
寝る前にちょっと腕立て伏せをするぐらいなら疲労らしい疲労も残りませんが、バーベルなどの重りを使うある程度本格的なトレーニングになると、どうしても疲労が残ります。
20分から30分程度のトレーニングから試してみて、どのぐらいの疲労が残るかを試してみましょう。30分と言っても、集中すればけっこうな運動量をこなせます。
寝る前のトレーニングにしても、これもかなり個人差がありますから、実際に経験してみることで自分にとっての最適な長さがわかってきます。
寝る前の筋トレで汗をかいた場合
寝る前に少しだけ筋トレするぐらいであればほとんど汗をかかないとしても、ある程度まとまったトレーニングをするのであれば汗をかくでしょう。
汗をかきやすい人や夏であればなおさらです。そのような場合、トレーニングが終わってからプロテインなどを飲んですぐに寝るというわけにはいきません。
寒い季節であれば汗をかいてそのまま寝てしまうと風邪をひきやすくもなります。汗をかいたなら、軽くシャワーを浴びるようにするといいでしょう。
まとめ
筋トレを寝る前に行なうことの効果を検証すると、目的によってかなり違うことがわかります。
寝る前に筋トレすることで最も効果があるのが体を引き締めたり、痩せることを目的とした場合です。
トレーニングをすれば代謝があがりますから、その状態でプロテインなどのサプリメントを摂取しただけで、すぐに寝てしまうわけですから、痩せる効果はかなり期待できます。
その一方で、筋肉を大きくすることが目的であるなら、劇的に効果があるとは言い難いものがあります。
筋トレ後にプロテインなどを補給するにしても、やはり筋肉を大きくするためには、トレーニング後に本格的な食事でタンパク質や糖質をしっかり補給した方が格段に効果があります。
しかし、寝る前にたくさん食べる胃がもたれて寝られない人も少なくありません。寝つきが悪ければ朝まで熟睡できずに仕事を含めた、筋トレ以外の疲労も蓄積してしまいます。
そこで、寝る前の筋トレでもある程度筋肉を大きするために、寝る前にタンパク質以外にも糖質を少し摂るようにしましょう。