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ペックフライマシンの特徴とやり方!効果を最大化する9つのコツ

投稿日: 2018年07月19日

ハンドル式のペックフライマシンを使う男性

ペックフライマシンは負荷が均等にかかり、大胸筋を集中的に鍛えて形を良くするだけでなく、最後まで負荷が抜けないので、フリーウエイトでは鍛えにくい大胸筋の中央部を発達させる効果もあります。

実に多くのメーカーがこぞって発売していることからしても、人気の高さが窺えます。しかし、人気があるマシンである一方で正しく使用できていないトレーニーが少なくありません。ペックフライマシンの特徴と効果を最大化する方法について解説します。

ペックフライマシンの3タイプ

ペックフライマシンには大別して3タイプあります。もともとは1タイプしかありませんでしたが、筋トレマシンの発達に伴い、現在では3タイプまで増えました。

1.肘でパッドを押して大胸筋を閉じるタイプ

ペックフライマシンとして最初に開発されたのがこのタイプです。

肘を90度に曲げた状態で肩の高さまで上げて、パッドを肘で押して大胸筋を閉じる動作を繰り返します。

大胸筋以外の筋肉の関与する比率が少ないので、かなり大胸筋をアイソレートさせて状態で鍛えられます。

ペックデッキフライの基本的な使い方 

2.手でハンドルを握るタイプ

手でハンドルを握って、大胸筋のフライ運動をするタイプです。ハンドルが開く角度を調節できますので、大胸筋や肩関節の柔軟性に合わせることができます。動きとしてはダンベルフライを垂直に座った状態で行なう感じです。

ウエイトスタックに背を向ければ大胸筋を鍛えるペックフライマシンですが、体の向きを逆にして、背もたれシートに向き合うようにして座れば、三角筋の後部を鍛えられます。

手でハンドルを握るペックフライマシン動画

3.腕全体でローラーを抱え込むタイプ

新しいタイプとして登場したのが、腕全体でローラー型の回転パッドを腕全体で巻き込むようにして使うタイプです。このタイプも体の向きを逆にすれば三角筋の後部を鍛えられます。

ペックフライマシンの特徴

ペックフライマシンの特徴を見ておきましょう。

大胸筋を集中的に鍛えられる

マシンに体が固定されて、大胸筋だけを動かせば効かせられる構造になっていますから、大胸筋を集中的に鍛えられます。

始点から終点まで均等に負荷がかかるのがフリーウエイトと大きく違います。

バーベルやダンベルは筋肉を大きくする効果が大きいですが、負荷が均等にかかるわけではありません。スティッキングポイントを過ぎると負荷が抜けてしまう欠点があります。

大胸筋の内側も鍛えられる

大胸筋を鍛える上で難しいのが内側に効かせることです。ベンチプレスやダンベルプレスで外側の輪郭部分は鍛えやすいですが、内側までは効かしにくいです。ダンベルフライにしても、大胸筋を閉じ切るポイントでは、腕が床に対して垂直になるため、大胸筋から負荷が抜けてしまい、中央部を刺激するには至りません。

これに対して、ペックフライマシンは最初から最後まで均等に負荷がかかります。最後まで負荷が抜けないため、ダンベルでは鍛えにくい大胸筋の内側までしっかり鍛えられ、大胸筋の中心の縦の溝を刻む効果があります。

単関節種目

大胸筋を鍛える種目でも、ベンチプレスを始めとする多関節種目であれば、効かせるのと同様に高重量に挑戦するのも重要になりますが、ペックフライマシンは複数の関節が関与しない単関節種目です。

単関節種目では大きな重量を扱うのではなく、いかに正確に効かせるかがポイントです。

ペックフライマシンで鍛えられる範囲

ペックフライマシンはほとんどが背もたれシートが垂直式です。そのため、フラットベンチでダンベルフライを行なっているのと似た動きになります。強くヒットする範囲もダンベルフライと同様、大胸筋の中部が中心になります。

軌道が固定されていて初心者でも使いやすい

軌道が固定されているので、初心者でも使いやすいです。

ダンベルフライでは軌道を自分で調節する必要がありますが、ペックフライマシンでは決められて軌道に合わせて運動するので初心者にも使いやすいですし、安全性も高いです。

筋力はさほど伸びない

ペックフライマシンでは筋力はさほど伸びません。

初心者であれば、弱い負荷に対しても反応しますから多少筋力が伸びるとしても、ある程度筋力が強くなっている経験者の場合、ペックフライマシンでそれ以上の筋力にするのは難しいです。

筋力や筋量はプレス系の種目でつけるようにして、ペックフライマシンは仕上げ的に使うのが効果的です。

ペックフライマシンで効果的に大胸筋に効かせる方法

ペックフライマシンの使用方法を表したイラスト

大胸筋に効かせるためのコツについて解説します。

動く軌道が決まっているので、初心者でも使いやすいですが、大胸筋に効かせるポイントを押さえておくと、より効かせやすくなります。

1.胸を張る

シートに座った状態で胸を張ります。胸を張れば自然と肩甲骨が寄ります。無理に肩甲骨を寄せるよりも、胸を張ったことに合わせて自然と寄る程度で十分です。

胸を張った状態で動作することで、大胸筋の収縮とストレッチがしやすくなります。

2.肩の位置を下げる

ペックフライマシンは垂直に座った状態での運動なこともあって、肩が上りやすくなる傾向があります。肩が上がってしまうと、大胸筋に十分な負荷がかからず、動きも不自然になってしまいます。

肩の位置を下げるには、一度力を抜いてみることです。肩の力を抜いた状態が本来の肩の高さです。その位置で肩を固定して運動します。

3.動作スピード

降ろす動作で4秒、大胸筋を閉じる動作で4秒にすべきなどと解説されることがありますが、そんなに時間をかける必要はありません。時間を測りながらやってみるとわかりますが、降ろして閉じるのに合計で8秒もかけるとしたら、かなり不自然な動作になります。

息を大きく吸いながら降ろして、反動を使わずに自然なスピードで閉じるようにすればいいです。

時間にすれば降ろす動作で2秒、閉じる動作で1秒ぐらいのものです。ゆっくり動かした方が効くと考えがちですが、必要以上に動作が遅いとかえって効かなくなります。

4.大きく弧を描くようにして動作する

大きく弧を描くようにして運動します。

マシンとしての軌道は決まっていますが、ただ、動かすだけでは足りません。マシンの動きに合わせつつ、大胸筋を最大限に刺激するには、いかに伸展と収縮を効果的に行なえるかが重要です。

大きく弧を描くように動かすには、重量が重過ぎるとできません。確実な動作ができる重量に抑えるようにしましょう。

5.しっかりストレッチさせる

降ろし切った時に大胸筋をしっかりとストレッチさせます。ストレッチが足りないと、収縮させても効きが足りなくなります。

ストレッチさせるコツは大胸筋を伸ばし切ったポイントで一旦、止めるのが効果的です。

6.必要以上に腕に力を入れない

ハンドルを握るタイプにしても、回転ローラーパットを抱き込むタイプにしても、腕の関与をゼロにはできませんが、必要以上に力が入っていると、腕の方に負荷がかかって、大胸筋への刺激が弱くなります。腕に必要以上の力が入らないようにしましょう。

7.肘の使い方

前述のようにペックフライマシンには3つのタイプがあります。それぞれのタイプに合わせて肘の使い方が変わります。

パットを肘で押して大胸筋を閉じるタイプの場合、肘を肩の高さまで上げて、そこから肘を90度に曲げます。その状態でパットに肘を当てて、完全に閉じるようにします。肘でパットを押すという動作は慣れないと力が入りにくい傾向があります。パットとパットが当たるまで大胸筋を完全に閉じられないのであれば、重量を減らして、大胸筋が完全に収縮させるようにしましょう。

手でハンドルに握るタイプの場合は肘を少し曲げて、肩の位置に高さを合わせます。その状態で、大きく弧を描くようにして動作します。肘を真っすぐに伸ばした状態だと力が入りにくいですし、肘の位置が肩の位置より下だと、大胸筋のストレッチも収縮も不十分になります。

回転式ローラーパットを抱え込むタイプの場合はスタートポジションで自然と肘が曲がった状態になりますから、肘の高さを肩に合わせて、そのまま動作します。力が最も入りやすいのがこのタイプです。

肘でパットを押すタイプと手でハンドルを握るタイプのペックフライマシンは肘の高さを肩の高さに合うように座るシートの高さを調節します。回転ローラー型パットを抱き込むタイプは回転ローラー型のパットの長さが縦に長いので、シートの高さは調節しなくても大丈夫です。このタイプはシートの高さ自体を調節できないモデルもあります。

8.呼吸法

呼吸法としては、降ろす時に大きく吸い、大胸筋を閉じながら吐きます。筋力が強くなっている経験者であれば閉じる時には息を止めてもいいでしょう。

ペックフライマシンはプレス系の種目に比べて大きな筋力を発揮するわけではないですから、呼吸法はそれほど影響しません。

9.扱う重量

ペックフライマシンは高重量で行なうものではありません。10回を基準にしてフォームが崩れない重量で行なうようにしましょう。

重量にこだわって、形だけ動かしても大胸筋にはさほど効きません。

大胸筋に必ず効くフォームを作る2つのコツを解説&実演

まとめ

ペックフライマシンは大胸筋を鍛えるための優秀な筋トレ器具ですが、単独で使用しただけでは期待したほどの効果はありません。

ペックフライマシンは主に形を良くするために使う筋トレ器具ですから、基本的にはプレス系の種目の後に行なうのがおすすめです。
ベンチプレスやインクラインプレスなどの、高重量を扱いやすい種目で鍛えた後に、最後の仕上げとして使うのが一般的な使い方です。

負荷が最後まで抜けないので、大胸筋の内側も鍛えやすいメリットがありますが、内側だけが単独で発達するわけではありません。内側を発達させるにはその前提として外側から発達させる必要があります。外側が発達していて輪郭がはっきりしている大胸筋であれば、内側が発達することでさらに迫力が増します。

ペックフライマシンはプレス系の種目の後に行なうのが基本ですが、あえてプレス系の前に行なう方法もあります。プレス系の種目では大胸筋よりも先に周辺の小さな筋肉の方が先に疲労してしまって、大胸筋を限界まで追い込めない人がいます。

上腕三頭筋や肩が先に疲労してしまう結果、大胸筋を最後まで追い込めないのであれば、ペックフライマシンで先に大胸筋を疲労させてからプレス系で追い込むことで、大胸筋をオールアウトになるまで鍛えることが可能です。

この方法で鍛える際の注意点は、ペックフライマシンで追い込んだ後にすぐにプレス系の種目を行なうことです。インターバルはできるだけゼロにしたいところです。インターバルで大胸筋が回復しまうと、せっかく追い込んだ意味がなくなってしまいます。