筋トレを継続する中での食事がきついと感じる理由と対処法
筋トレで効果を上げるには食事が重要なのは間違いありません。筋トレだけいくら頑張っても、食事がいい加減だと効果半減です。それは多くのトレーニーが理解しているところですが、筋トレのための食事がきついと感じてしまうことが少なくありません。
筋トレで効果を上げるためにはどうしても食事で節制したり、たくさん食べる必要があったりと、筋トレをしていない人からしたら、かなりきつい内容になることも少なくありません。
筋トレの食事がきつくなる理由とその対処法について検証してみましょう。
減量するときの食事制限がきつい
筋トレを始める人はかなりの比率で減量を目的としています。筋トレは減量効果が大きいのはいいですが、そのために少なからず食事制限を伴います。
それまで運動していなかった人であれば、筋トレでカロリー消費が増えるので、食事がそのままでもある程度の減量効果がありますが、やはり効果を最大化するには、食事制限するのが効果的です。
しかし、理屈ではそうであっても、それがきついと感じる人が少なくありません。
少ない食事量を維持するのがきつい
減量するためには食事量も減らす必要がありますが、運動量が増えていて、食事量を減らすというのは、二重の意味できついかもしれません。もともとの食事量のままだとしても、筋トレという運動をすることで、本人としてはもっと食べたいところを、さらに食事を減らすことになります。これは食べるのが好きな人にはきついでしょう。
しかも、減量するときだけでなく、減らした体重を維持するためには少ない食事量を維持しないといけません。
せっかく減量に成功しても、好きなだけ食べてしまったのでは、リバウンドしてかえって元の体重よりも重くなってしまう可能性があります。減量中だけでなく、減量後の食事制限がきつくて、耐えられないトレーニーが少なくありません。
食事を減らし続けるのがきつい
減量のための食事というのはいきなり大幅にカロリーをカットするのではなく、体の適応と負担を考えて徐々に減らしていきます。
しかし、体に対する負担以上に、精神的にきつくなる場合があります。
体重が重くなる人はもともと食べるのが好きである傾向が強いですから、食べる量を減らし続けるのがきつく感じる人が少なくありません。
試合を目指すための食事がきつい
筋トレをしている人であればボディビルやフィジークの試合を目指す場合があります。コンテスト当日に最高の仕上がりにするためには、トレーニング法をコンテストに向けたものにする一方で、食事もそれに合わせて調整する必要があります。一般的にはコンテスト当日に向けて食事量を減らすことになります。これがきついということで、コンテストを目指さないとか、途中で断念してしまう人もいます。
特にボディビルのコンテストの場合、筋肉の究極のキレを見せる必要がありますから、かなりの食事制限が必要になります。減量幅が大きい人ほど、きつい減量になります。
日頃から節制していて、減量幅が少ない人であれば、それほど減量ための食事がきついということにはなりませんが、これが実際にやるとなるとなかなか難しいです。やはり多くの選手は減量幅がかなりのものになります。
体重を増やすための食事がきつい
減量するための食事がきついのは、食べたいものが食べられないので比較的わかりやすいですが、体重を増やすための筋トレの食事にしてもきついことがあります。
むしろ見方によっては、増量のための食事の方がきつい面もあります。
たくさん食べるのがきつい
体重を増やしたり、筋肉を大きくするためには必要十分な食事の摂取が必要ですが、たくさん食べるのがきついと感じる人も少なくありません。もともと食が細い人にとってはたくさん食べるということ自体がきついです。筋トレの効果を上げるには食事法が8割とか9割などとも言われます。
実際には筋トレという刺激なしでは筋肉の発達がないわけですから、筋トレと食事のどちらが重要かという議論は、人間が生きていく上で、水と空気のどちらが重要かという議論みたいなもので、実質的には意味がありません。筋トレで筋肉をつけるには、トレーニングも食事も不可欠だからです。
たくさん食べるのがきついのは、体重が増えにくい人ほど相対的により多く食べる必要があるからです。
食べられる量というのは個人差があります。同じ身長と体重だとしても、食べられる量が同じなわけではありません。食べるのがきつくなって精神的なストレスになることもあります。
食事のための食費がきつい
たくさん食べるということは、食費が余計にかかるということも意味しています。
収入が多ければ少々食費が増えても何も問題ないとしても、筋トレのためには食費だけでなく、サプリメントの費用、ジムの会費などもかかりますから、全体として見れば、決して小さな金額ではありません。
家族と違うメニューにしなくてはならないのがきつい
一人暮らしであれば、筋トレに合わせて自由に食事をコントロールできますが、家族がいるとなると自分だけ家族と違う食事メニューにする必要があり、これがきつくなる原因になることがあります。
家族の理解があればいいですが、必ずしも理解してくれるとは限りません。現在でこそ筋トレというのは社会での認知度が高くなってきましたが、もともと日本人は食事がスポーツと関係しているのがわからない傾向が強いです。
精神論が好きな国民性とも関係しているでしょう。何の競技であれ、練習を一生懸命すればいいと思いがちです。筋トレは他のスポーツに比べても、食事との関係性が強いですから、家族と違うメニューにすることのハードルが案外高いです。
食べたいものを食べられないのがきつい
筋トレのための食事は減量用であれ、増量用であれ、内容が伴っていないといけませんから、何でも好きなものを食べていればいいというものではありません。それがきついと感じる人もいます。
食べたいものを自由に食べられないのがきつい
食べるのが好きな人が世の中には非常に多いです。
日本は世界でも類を見ないほどに食事が美味しい国です。まさにグルメ大国です。本屋に行けばグルメ本がたくさん出ているのがわかるでしょう。
グルメな人にとっては筋トレのために食事制限するというのはかなりきついでしょう。筋トレ用の食事に慣れてしまって平気になる人もいますが、我慢ばかりして、それがストレスになることもあります。
食材の制限がきつい
筋トレのために食事は量だけでなく食材も制限されることが少なくありません。
肉を食べるにしても、脂肪が少ない肉を選んで食べているトレーニーはかなり多いです。特にコンテストに出ているようなボディビルダーが肉は鳥のササミしか食べないというパターンがよくあります。脂肪分が少ないからです。
筋トレ専用の食事としては正解だとしても、おいしいかどうかで考えれば、それがきついと感じることもあるでしょう。
濃い味が好きな人には筋トレの食事がきつい
筋トレ用の食事として推奨されるのは基本的にかなり薄味です。調味料をできるだけ使いません。
ボディビルのコンテストに出ているような本格的なボディビルダーともなれば、調理する際にほとんど調味料を使わないぐらいです。油も塩も醤油もまったく使わない人もいます。これはかなり極端な例ですが、本格的に筋トレをしている人はかなりストイックですから、そういう制限された食事でも平気だったりします。
しかし、筋トレのためにそこまで徹底できない人や濃い味付けが好きな人にはかなりきついでしょう。
誘惑と戦うのがきつい
街に出ても、ネットで見ても、美味しそうなものがいくらでも出ています。
筋トレのために食事制限していると、美味しいものを食べたいという誘惑と戦うのがなかなかに大変です。筋トレをしていなければこんな我慢しなくていいのに、と思うことが余計にきついでしょう。
計画的に食事するのがきつい
筋トレのための食事は内容もさることながら、計画的であることも求められます。これがきついと感じているトレーニーが少なくありません。
時間を決めて食事するのがきつい
筋トレ効果を考えれば時間を決めて食事するのが効率的です。
タンパク質の吸収や筋肉の回復や成長のためには血液のタンパク合成レベルを高く維持する必要があるからです。
理屈ではそうですが、実際に時間を決めておいて必ず食事するというのはなかなか難しい面があります。
仕事をしながら1日の食事の計画を守るのがきつい
筋トレに励んでいる人の多くはサラリーマンですから、1日の大半は会社で過ごします。その中で計画通りにきっちり食事方法を守るのは決して簡単ではありません。
会社で働いていれば、臨機応変に対応しなくてはならないことが多いものです。サラリーマンに限らず、1日の食事計画を守るのはなかなかにきついものがあります。
1日に食べる量を決めておくのがきつい
筋トレのためには1日に食べる量をある程度は決めておく必要があります。タンパク質の量を特に確保しないといけません。
タンパク質の必要量がわかればそれに合わせた総カロリーが大まかに出ます。それが1日の必要食事量ということになりますが、これを必ず守るとなるとなかなかにきついです。
外食できないのがきつい
筋トレで制約された食事にしていると、外食があまりできないのもきついところです。
友人知人と外食するにも困ることになる場面が増えます。
減量しているのであれば、なおさら外食がしにくいです。家族と外食ができないことなどが新たなストレスになったりもします。
まとめ
筋トレのためにどれだけ食事で我慢しなくてはならないかはかなり個人差があります。減量目的で筋トレをしていて、なかなか体脂肪が減らない人であれば、食事制限も相対的にきついものになります。同じ減量でも、筋トレでカロリーを消費しただけで、どんどん体重が減るような人であればそれほど食事制限がきつくはなりません。
上記のように、筋トレのための食事がきついと感じるのは減量が目的なときだけではありません。体重を増やすための食事がきついと感じる場合もあります。筋肉を大きく発達させるためには、ハードな筋トレと共に、たくさん食べるのが早道ですから、食事の重要性では減量以上とも言えます。
筋トレで筋肉をつけるにはタンパク質だけで見ても、何も運動をしない場合と比べて1キロあたりのタンパク質の必要量が2倍以上になります。総カロリーにしても、かなり増えます。もともと食が細い人だとこれがきついと感じることがあります。
減量するにしても、体重を増やすにしても、筋トレのための食事がきついのであれば、できるだけきつくならないようにする工夫するようにしましょう。減量のためであれば、体を筋肉質にすることで基礎代謝を上げることで、きつい食事制限がそれほど必要なくなります。
食が細くてたくさん食べるのがきついのであれば、タンパク質などの必要な栄養素をサプリメントで補いましょう。総カロリーを増やすにしても、調理するときに油を使うことで食事の量が同じでもカロリーを増やすことができます。
1度の食事でたくさん食べるのがきついのであれば、1回あたりの食事量を減らす一方で回数を増やして、総カロリーを増やすように工夫してみましょう。