ダンベルで筋トレ効果を最大化するおすすめの種目まとめ
ダンベルはバーベルと並んでフリーウエイトと呼ばれる筋トレ器具ですが、工夫次第で非常に多くの使い方があります。小回りが利く分、できる種目はバーベル以上だと言えます。
ジムで筋トレをする場合はもちろん、自宅で筋トレをする場合であってもダンベルがあると筋トレメニューのバリエーションや効果が格段に違います。
自宅で筋トレをする場合、細かく重量ごとにダンベルを揃えるとなると置き場所の点でも、経済的な面でも大変ですから、どのようなダンベルを購入するかも重要になります。
おすすめのダンベルのタイプとダンベルでできるおすすめの筋トレ種目をご紹介しましょう。
ダンベルの種類
ダンベルには大きく分けて固定式のものと組み立て式のものがあります。それぞれの特徴を見ておきましょう。
固定式ダンベル
重量が固定されているタイプのダンベルです。ジムに置いてあるダンベルはほとんどが固定式です。固定式と言っても、六角穴付きボルトなどで部品を組み合わせており、完全な塊というわけではありません。
完全な鉄の塊タイプのダンベルもありますが、部品を組み合わせたダンベルの方が不思議なことに高重量が扱えますし、筋肉にも効かせやすいです。
バーベルにしても、シャフトにプレートを装着するのではなく、同じ形の鉄の塊だったとしたら、扱える重量がかなり違ってくるでしょう。
本格的な筋トレジムであれば、固定式のダンベルが1キロからかなり高重量まで揃っています。90キロまであるジムもあります。
アメリカであれば110キロぐらいまで設置してあるジムもあります。それほどの重量を扱える人はそうそういないでしょうが、世の中には凄い怪力の人間がいますから、単なる飾りではありません。
組み立て式ダンベル
出典:amazon
ジムであれば固定式ダンベルが一般的ですが、自宅で筋トレ器具を揃えるとなると、固定式ではいろいろと不便な問題が発生します。ダンベルで効果的に筋肉を鍛えようと思ったら、細かい重量設定が必要になります。10キロ、20キロ、30キロ、40キロ、みたいな大雑把な重量では効率的に運動できません。
ジムであれば5ポンド刻みで細かく揃っていますが、それを自宅で実現するとなると、置く場所がなくて困る人が多いでしょう。ジムのように細かく揃えるとなると、費用の点でも膨大な金額になってしまいます。そこで、自宅トレーニーにおすすめなのが組み立て式のダンベルです。
組み立て式のダンベルはシャフトとバーベルのプレートを組み合わせて必要な重量に組み立てます。ダンベルのシャフトが2本あれば、あとはバーベルのプレートがある程度あれば、それだけでかなりの種類の種目に対応できます。
費用の点で考えても、固定式ダンベルを細かく揃えるよりも各段に安くなります。置く場所にも困りませんから、自宅トレーニーには組み立て式ダンベルがおすすめです。自宅でバーべルも使用しているのであればプレートの互換性があって非常に便利です。
ダンベルで筋肉を鍛えるための効果的な方法
ダンベルは極めて汎用性が高い筋トレ器具です。バーベルもかなりの種目に使えますが、ダンベルは小回りが利く分、さらに汎用性があります。片手ずつでも運動できる点でも汎用性の高さがわかります。
以下、ダンベルで個々の筋肉を鍛えるためのおすすめの筋トレ種目をご紹介しましょう。
脚をダンベルで鍛えるためのおすすめの筋トレ種目
脚は人間の筋肉の中で最大の筋肉群ですから、多角的に鍛える必要があります。ダンベルを使えば脚を鍛えるためのかなりの種目が行なえます。
ダンベルスクワット
ダンベルを両手に持ち、スクワットをします。普通のスクワットでは肩にバーベルを担ぎますが、ダンベルスクワットでは両手にダンベルを持ったままのスクワットである点で違うものの、大腿四頭筋を発達させる点では同じです。
ただし、効果という点ではバーベルでのスクワットには及びません。
ダンベルランジ
ダンベルを両手に持った状態で行なうランジです。
ランジはバーベルでも行なえますが、ダンベルでのランジの方がバランスを取りやすいメリットがあります。
スティッフレッグデットリフト
上記の2種目は大腿部の前面である大腿四頭筋を主に鍛えるための種目ですが、大腿部の裏面であるハムストリングを鍛えるのにおすすめなのがダンベルでのスティッフレッグデットリフトです。ハムストリングに効かせるには多少コツが必要です。
ダンベルカーフレイズ
ふくらはぎを鍛えるのに効果的なのがダンベルカーフレイズです。
頑丈な台に立ち、片脚ずつ交互に行なうといいでしょう。その際、ダンベルを持っていない方の手は何かにつかまるようにするとバランスが取りやすいです。
大胸筋をダンベルで鍛えるためのおすすめの筋トレ種目
大胸筋をダンベルで鍛えるためのおすすめの筋トレ種目は以下のように種類が多いです。
ダンベルベンチプレス
ダンベルで大胸筋を鍛える際に最も高重量を扱えるのがダンベルベンチプレスです。
主に大胸筋の中部から下部の筋量アップに効果的です。ダンベルで大胸筋のための種目を1種目しかできないとしたら、この種目がおすすめです。
ジムで筋トレをする際にはフラットベンチが必ずあるので問題ないですが、自宅筋トレの場合は、角度を調節できるアジャスタブルベンチがあるとダンベル運動を行なう上で非常に便利です。
インクラインダンベルプレス
大胸筋の上部に効くのがインクラインダンベルプレスです。ベンチの角度は35度から45度ぐらいがおすすめです。
大胸筋の上部をしっかり鍛えると見た目のインパクトが大きく違います。
デクラインダンベルプレス
大胸筋の下部をターゲットに鍛えるのがデクラインダンベルプレスです。
ジムであれば専用のデクラインベンチがありますが、自宅で筋トレする場合には普通のフラットベンチやアジャスタブルであればデクラインの角度にするためには、ベンチの片方側の下に頑丈なブロックを置くなどして、少々工夫が必要になります。
ダンベルフライ
上記はダンベルでのプレス系の種目でしたが、ここからはフライ系の種目です。フラットベンチでのダンベルフライはフライ系で最も広範囲に効かせることができます。
インクラインダンベルフライ
インクラインダンベルプレスと同様、大胸筋の上部に効かせる種目です。しかし、インクラインダンベルプレスを行なうのであれば、この種目は必要ない場合が多いです。
大胸筋上部を集中的に鍛えたい場合にプレス系と併せて行なうといいでしょう。
デクラインダンベルフライ
デクラインダンベルフライも、デクラインダンベルプレス同様、行なうために、ベンチをデクラインの角度にする必要があります。
フラットベンチでのダンベルプレスやダンベルフライで下部まで効いてしまう人はことさらこの種目をやらなくてもいいでしょう。
背中をダンベルで鍛えるためのおすすめの筋トレ種目
背中は脚に次いで大きな筋肉であり、筋肉の数も多いため、背中を鍛えるには多くの種目が必要になります。
ダンベルでできるおすすめの種目にしても以下のように数が多いです。
ワンハンドダンベルローイング
ダンベルで広背筋を鍛える種目の中で最も効果があるのがワンハンドダンベルローイングです。
広背筋をしっかりとストレッチさせたところから完全に収縮するところまで引き上げるようにします。
ダンベルを持たない方の手をフラットベンチに置くなどするとバランスが取りやすいです。
ツーハンズダンベルローイング
片手ではなく両手にそれぞれダンベルを持ってローイング運動をします。
バーベルでのベントオーバーローイングと動作が似ていますが、手の向きが自由になるため、広背筋に効かしやすいです。
ダンベルプルオーバー
ダンベルプルオーバーは大胸筋にも効きますが、背中の種目として行なっているトレーニーが多いです。
プルオーバーのためのマシンも開発されていますが、ダンベルの方が広背筋に強く効きます。
ダンベルシュラッグ
フリーウエイトで行なうシュラッグにはバーベルシュラッグとダンベルシュラッグがあります。
より高重量を扱えるという意味ではバーベルが勝りますが、手の向きが平行にできることもあって、僧帽筋のストレッチがバーベル以上にかかり、よく効きます。
スティッフレッグデットリフト
ハムストリングを鍛える種目としても上記でご紹介しましたが、下背部を鍛えるにもスティッフレッグデットリフトが効果的です。
肩をダンベルで鍛えるためのおすすめの筋トレ種目
肩はダンベルで効果的に鍛えやすい筋肉です。バーベルや他のマシンを使えたとしても、ダンベルだけでも効果的に鍛えやすい筋肉です。
ダンベルプレス
肩の前部と側面を大きくするのにおすすめなのがダンベルプレスです。
バーベルで肩のためのプレス運動をしようとすると、フロントプレスかバックプレスをすることになりますが、頭がどうしても邪魔するため、ベストポジションにはならない難点があります。それに対して、ダンベルプレスは肩のプレスとしてベストポジションになるのがメリットです。
フロントレイズ
肩の前面を鍛えるためにおすすめなのがフロントレイズです。
正確なフォームで行なえば決して高重量ではできません。ちょっと軽いと感じるぐらいの重量の方が効かしやすいです。
サイドレイズ
肩の側面を鍛えるためにおすすめなのがサイドレイズです。フロントレイズよりもはるかに多くのトレーニーに行なわれている非常にポピュラーなダンベル種目です。
体を振らないと挙がらないような重量では重過ぎます。
リヤレイズ
肩の後部を集中的に鍛えるためにおすすめの種目です。
弧を大きく描くようにしてダンベルを動かします。反動を使わずに正確なフォームで行ないましょう。
上腕部をダンベルで鍛えるためのおすすめの筋トレ種目
上腕部は三頭筋、二頭筋、上腕筋によって構成されています。これらのそれぞれを効果的にダンベルで鍛えるための種目が以下の通りです。
ライイング・ダンベルトライセップスエクステンション
バーベルやEZバーでのライイング・トライセップスエクステンションが上腕三頭筋を鍛える基本種目ですが、これに近い動作をダンベルでもできます。
ダンベルでのトライセップスエクステンションは寝た状態だけではなく、立った状態でもできます。
ワンハンド・トライセップスエクステンション
両手で同時に行なうダンベル・トライセップスエクステンションを立った状態で行なうには肩関節がかなり柔らかくないと難しいですが、片手で行なうワンハンド・トライセップスエクステンションの場合はそこまでの柔軟性がなくても効かしやすいです。
ワンハンド・トライセップスエクステンションで注意していただきたいのは、ダンベルを降ろした際に決して反動を使わないことです。トライセップスエクステンションは片手で行なうと特に反動を使いやすいです。下でバウンドするような反動を使うと肘を痛める原因になりますから注意が必要です。
ダンベルキックバック
上体を床と平行になるまで前傾させた状態で行なうダンベルキックバックは上腕三頭筋を馬蹄形にする効果があります。
片手で行なっても両手で行なってもかまいません。片手で行なった方が集中しやすいですが、片手ずつ交互に行なう分、インターバルが長くなり過ぎるかもしれません。
ダンベルカール
上腕二頭筋を鍛えるのにおすすめのなのがダンベルカールです。立った状態でも、ベンチに座った状態で行なっても効果的です。
ダンベルで上腕二頭筋を鍛える際に最も高重量が扱える種目ですが、重量を追いかけるあまりフォームが崩れないように注意しましょう。
インクラインダンベルカール
アジャスタブルベンチの角度を45度ぐらいにして上腕二頭筋の下部をストレッチさせて鍛えるダンベル種目です。
立った状態や普通に座った状態でのダンベルカールよりも上腕二頭筋のストレッチが強くかかってよく効きます。
プリーチャーダンベルカール
プリーチャーベンチという角度がついている特殊なベンチを使うダンベル種目です。
上記のインクラインダンベルカールと同様、上腕二頭筋を伸ばし切ったときにいかによくストレッチさせるかで効き方が大きく違ってきます。
コンセントレーションカール
片手ずつ行なうコンセントレーションカールは上腕二頭筋のピークを鮮明にするのに効果的です。
筋量がまだ少ない初心者にはあまり必要な種目ではありませんが、ある程度筋量が増えた経験者であれば上腕二頭筋の形を良くするためにおすすめです。
ハンマーカール
上腕筋を鍛えるためにおすすめなのがハンマーカールです。
上腕筋は上腕部の奥にあるため、見過ごされがちな筋肉ですが、意外にボリュームがあり、よく発達させると上腕部に厚みを与えます。
前腕をダンベルで鍛えるためのおすすめの筋トレ種目
前腕は半袖になると必ず人目に触れる筋肉ですから、筋トレを知らない人にも目立つ筋肉です。ダンベルを有効に使うことで鍛えることができます。
ダンベルリストカール
前腕の手のひら側を鍛えるのがダンベルリストカールです。
座った状態で膝に手首の甲を置いて行なってもいいですし、ベンチに手首の甲を置いて行なっても動作がしやすいです。
早いテンポでパンプアップさせるようにしましょう。
ダンベルリバースリストカール
前腕の手の甲側を鍛えるためにおすすめなのがダンベルリバースリストカールです。動作からして、あまり重い重量ではできません。
重量よりも効かせることに集中しましょう。
腹筋をダンベルで鍛えるためのおすすめの筋トレ種目
腹筋を鍛える上でもダンベルが活躍します。ダンベルは細かい種目にも使えるので非常に便利です。
シットアップ
普通のシットアップで負荷が軽く感じた場合に重りとしてダンベルを持って行なうことができます。
いきなり重い重量を使うのではなく、軽い重量で体を慣らすようにしましょう。
サイドベンド
腹筋を鍛える際にダンベルが最も効果を発揮するのがサイドベンドです。
腹斜筋を鍛えるためにおすすめです。重量が重過ぎると腹斜筋から負荷が逃げてしまいますので、適切な重量で行なうようにしましょう。
まとめ
筋トレ器具としておすすめのダンベルと筋肉を鍛えるためにおすすめのダンベル種目をご紹介しました。
ダンベルだけでもかなりの種目がこなせることがおわかりになったのではないでしょうか。ダンベルは非常に汎用性が高い筋トレ器具です。
バーベルが基本的な筋トレ器具であることは間違いないですが、フリーウエイトの一翼を担うダンベルの存在は非常に大きなものがあります。
筋トレ業界ではマシンがたくさん開発されていて、それは結構なことですが、マシンと同じ動きをダンベルで行なった方が筋肉の発達に効果があることが少なくありません。
同じ動作のようでもマシンよりもフリーウエイトの方が筋肉に対する効き方が重くて深いです。
アームカールマシンでの1セットよりもダンベルカールでの1セットの方が疲労度がかなり高いことは経験者であれば体験的によくわかるでしょう。
ダンベルはバーベルに次いで、筋トレ器具として重要です。バーベルや他の筋トレ器具と組み合わせることで相乗的に効果が上がります。