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筋トレをすると頭がはげるって噂は本当?事実かどうかを徹底検証

投稿日: 2018年04月29日

筋トレをしているはげた男性

筋トレをやると頭がはげるという説があります。マッチョな人ではげている人はたしかに少なくありません。しかし、マッチョであれば誰もがはげているわけではもちろんありません。

比率で言えば、はげていないマッチョの方が圧倒的に多いわけですから、筋トレをすればはげるという説には少々無理がありますが、根強く存在しています。

そこで、筋トレをすると本当にはげるのかを検証してみたいと思います。

マッチョではげている有名人

マッチョで知られている有名人ではげている人が少なくないことも、筋トレをするとはげるというイメージを作っている面があります。

以下のマッチョ有名人たちは、マッチョであるとともにはげていますが、共通しているのが若いときからはげる兆候が認められたことです。

3人目に挙げた大砂嵐は現在まだ26歳ですから、今の時点でもまだ若い例です。

スーパースター・ビリーグラハム

1970年代から1980年代に活躍したプロレスラーのスーパースター・ビリーグラハムは頭を見れば完全なはげではありませんでしたが、かなり髪の毛が薄かったです。しかし、プロレスラーになる以前は髪の毛が少ないとはいえ、はげているというほどではありませんでした。

ビリーグラハムはプロレスラーになる以前はパワーリフターでした。上腕部が当時から55センチもあり、アーノルド・シュワルツェネッガーがその腕を見て頭を抱えて驚いている写真がボディビル雑誌に紹介されたこともありました。

ビリーグラハムはプロレスラーとして活躍していた頃にカリフォルニアのゴールドジムでシュワルツェネッガーたちと一緒にトレーニングしたこともありました。当時、ベンチプレスで265キロを挙げるほどの怪力の持ち主でした。頭がはげていることを気にしたのかは不明ですが、その後、スキンヘッドにしています。

ハルク・ホーガン

マッチョなプロレスラーではげていることが明らかな点でハルク・ホーガンも目立ちます。ハルク・ホーガンは全盛期の1983年当時、体重が140キロ、胸囲が140センチ、上腕部が54センチ、大腿囲76センチあいました。これらの数字は当時、プロレス雑誌の記者が実際に巻き尺で計測した数字ですから本物です。プロレスラーの体格はかなりサバ読んでいることが多いですが、この数字は実測値ですから信頼できます。身長は公称201センチでしたが、実際は195センチほどだったでしょう。

ハルク・ホーガンは映画「ロッキー3」にも出演していました。リング上でシルベスター・スタローンと戦っているのを見て、かなり大きな体格であると思った人が多かったでしょう。

プロレスラーとしてスーパースターだったハルク・ホーガンは「ロッキー3」に出演した当時、まだ26歳ぐらいでしたが、髪の毛の量で言えば、年齢の割には少なくて将来はげるであろう兆候がはっきりと見えていました。現在64歳ですが、頭髪に関してはほとんど完全にはげています。

大砂嵐

交通事故を起こしたことで引退してしまいましたが、大相撲の大砂嵐はまだ26歳と若いのにかなり髪の毛が少なかったです。力士は髷を結う必要があるので、頭がはげるというのはある意味死活問題です。そういう意味ではげることの意味が他のスポーツは一般的なマッチョとは違います。

大砂嵐の体は上記の2人のように、明らかなマッチョではありませんが、やはり大相撲の力士としてそれなり成績を残しただけあって、身長189センチ、体重160キロの立派な体格でした。

大砂嵐に限らず、力士ではげている人が少なくありません。髷が形にならないほどにはげてしまったことが理由で引退した力士もいました。プロレスラーや他の競技であればはげることがハンデになることはありませんが、力士の場合、マイナスになるのが特徴です。

はげる先天的な理由

はげる理由は大きく分けて先天的な理由と後天的な理由があります。先天的な理由は「遺伝」です。遺伝が理由であれば、なかなか避けることができません。程度の問題はあるにしても、遺伝が理由であればはげるのも仕方ありません。

遺伝というのは、知能や骨格、体質など多くの点で影響します。はげるかどうかもそのひとつです。父親がきれいにはげているのであれば、男性であればいずれ自分もはげる可能性が高いと思った方がいいでしょう。女性の場合はホルモンの違いがありますから、父親などがはげていても、男性ほどには遺伝の影響は小さいです。

女性であれば完全にはげることはなくても、薄毛になる可能性はあります。テレビなどで女性用のかつらや植毛のCMをやっているのを見ても、薄毛で悩む女性が少なくないことがわかります。

遺伝ではげる場合、親だけを見てもわからないことがあります。例えば、父親は髪の毛が多くても祖父がはげていた場合であれば隔世遺伝で自分もはげる可能性があります。

実際、父親は髪がふさふさなのに、息子の方は、はげているという例が珍しくありません。後天的な理由ではげたのでなければ、隔世遺伝が理由だと考えられます。

はげる後天的な理由

はげる先天的な理由があるように、後天的な理由もあります。後天的な理由は遺伝と違って、いろいろな理由が考えられます。世の中が複雑化したことではげる原因も複雑化しています。

病気

病気が理由ではげることがあります。脱毛症が病気ではげる理由として分かりやすいですが、脱毛症ではなくても大病したことで、もともと髪の毛の量が多かった人が完全にはげてしまうこともあります。

生活習慣の問題

生活習慣が理由ではげることがあります。慢性的な寝不足だったり、仕事で過剰に疲労している、お酒の飲み過ぎで内蔵疾病がある、食生活が悪くて必要な栄養が足りないなど、生活習慣に問題があるとはげる原因になります。

食生活の欧米化

食生活が欧米化したことも、はげる理由のひとつです。戦後、日本人の食生活は急激に欧米化しました。

戦前の日本人は現在ほど肉を食べていませんでしたし、魚や海藻など髪の毛に良いものを多く食べていました。それが、戦後の食生活の急激な変化で、はげやすくなっているとも言えます。

男性ホルモンとの関係

筋肉が発達しやすい人というのは男性ホルモンが多い傾向が強いです。そして、男性ホルモンが多い人ははげる可能性が男性ホルモンが少ない人よりも高い傾向があります。

しかし、これはあくまでも傾向に過ぎません。現実を見れば、男性ホルモンが明らかに多いのに髪の毛が多い人の方が比率で言えば圧倒的に多いです。

筋トレが原因で頭がはげたかの検証方法

筋トレをしていることと、はげることの因果関係を特定することは決して簡単ではありません。しかし、判断する方法はあります。

次のような状況であれば、筋トレをしていることがはげる原因になっている可能性があります。

筋トレを始めたことで明らかにはげてきた

筋トレをする以前は、はげる兆候がなかったのに、筋トレを始めてから明らかにはげてきたなら筋トレとはげたことの因果関係が考えられます。ここで注意すべきはどれだけの期間ではげてきたかを考えることです。

何十年も筋トレを続けていて、はげたというのであれば、筋トレをしていなくてもはげた可能性が高いです。そのような場合は、ことさら筋トレとの関係性があるとは言えませんが、筋トレを始めてから数年程度で明らかにはげてきたのであれば、筋トレとの因果関係が疑われるでしょう。

遺伝的要素が考えられない

はげる原因の第一位は「遺伝」ですが、遺伝かどうかは親や親戚、祖父などを見ればある程度判断できます。隔世遺伝もありますから、親だけを見てもわからないことがありますが、親戚一同を見渡してもはげている人が皆無であるとすれば、遺伝ではなく後天的な理由ではげたと考えるのが自然です。

しかし、後天的な理由であれば、遺伝的な理由よりも救いがあります。原因が解消すればまた頭髪が生えてくる可能性もあります。

逆に、明らかに遺伝ではげているのであれば、筋トレと関係なく、年齢が上がればはげる運命だったとも言えます。

筋トレとの関係ではげる可能性

上記のように、はげる理由の第一位は遺伝によるものですが、後天的な理由もかなりあります。筋トレが原因ではげるとすれば、後天的な理由ということになります。筋トレが原因ではげる原因について考えてみましょう。

頭皮が緊張していて血流が悪くなっている

髪の毛が生えているのは頭蓋骨を覆っている頭皮です。その頭皮は顔の皮膚、その下の首の皮膚へと繋がっています。顔や首の皮膚はさらに下の筋肉を覆っている皮膚とつながっています。これが何を意味するかと言うと、首から下の筋肉の皮膚が緊張していると、首や顔の皮膚が下に引っ張られることになります。当然、その上にある頭皮も下に引っ張られます。

頭皮が下に引っ張られると、頭皮が緊張して突っ張った状態になります。必要以上に頭皮が緊張すると血流が悪くなって髪の毛が抜ける原因になります。

髪の毛に栄養が回っていない

頭皮が突っ張っていて、血流が悪くなっている状態だと、頭皮に栄養が回らないことになりますし、その頭皮から生えるべき髪の毛に栄養が回らないことにもなります。

頭皮が栄養不足になれば、髪の毛も栄養不足になります。それがはげる原因になります。

汗をかくことで頭皮が蒸れる

筋トレをすればかなり汗をかきます。汗をかけばかくほど頭皮が蒸れます。筋トレ中にキャップを被っていればなおさらです。頭皮が蒸れると毛根に汚れが溜まって、髪の毛が抜けやすくなって、はげる原因になります。

汗をかいたらそのままにしておくのではなく、よく洗髪するようにしましょう。洗髪の際には、ただ髪の毛を洗うだけでなく、毛穴の汚れをちゃんと落とせるように、まずは頭皮から洗いましょう。頭皮をゴシゴシこするように洗うと頭皮を痛めますので、指の腹で優しく洗うのが頭皮を痛めずに汚れを落とすコツです。

ドライヤーの使い過ぎ

ジムでも自宅でも頭を洗った後には髪の毛を乾かすためにドライヤーを使うことが多いでしょう。このドライヤーの使い方次第ではげる可能性があります。

ドライヤーも赤外線の温風が出るタイプのものは頭皮や髪の毛に優しいですが、ただ熱風が出るだけのものを使い過ぎると髪の毛や頭皮を痛めてしまいます。それがさらに進行するとはげることにつながります。

まとめ

筋トレとはげることの関係性について検証しましたが、筋トレをしたからはげるというのはかなりのところ俗説です。

筋トレを最もハードに行なっているボディビルダーを見ても、筋トレをやっているから明らかにはげたという例はあまり見られません。もともと髪の毛が多かった人がきれいにはげたことがありますが、筋トレよりもストレスによるものでした。

現実にボディビルダーではげている人も少なくありませんが、筋トレをしていない人たちと比べて比率が高いわけでもありません。

筋トレをしていてはげている人は筋トレをやらなかったとしてもはげていた可能性が高いです。

はげる最大の原因は遺伝ですので、先天的にはげる人はいくら努力しても限界があるでしょう。

人間は立って行動しますから、重力との関係で頭皮に回る血液の循環が滞りやすい傾向があります。そのため、筋トレでオーバーワークしたり、首から下の筋肉が過度に緊張することで、顔の皮膚や頭皮が下に引っ張られると、頭皮が突っ張ってしまって、血流が悪くなります。それがはげる大きな原因になりますから、はげる兆候が見られるならば頭皮が突っ張っていないかをまずチェックしましょう。

遺伝によってはげるのを避けるのは難しいですが、生活習慣や頭皮の緊張、洗髪の不足などの後天的なものであれば、頭皮のマッサージを習慣づけること、オーバーワークを避ける、十分な栄養と休養を取るといった対処次第で改善できる可能性があります。