筋トレのための食事としてラーメンはどのぐらい影響があるか解説
日本中どこに行ってもあるのがラーメン屋です。全国で3万2千軒ほどラーメン屋があるそうです。まさに国民食と言っていいのがラーメンですから、筋トレをやっている人も無縁ではいられないでしょう。
筋トレ的な視点で見れば、ラーメンを食べてはいけない場合がたしかにありますが、食べたいのに無理に我慢するのは精神衛生上よろしくありません。
しかし、一方で筋トレをやっていながら無制限にラーメンを食べていいわけでもありませんからバランスが必要です。ラーメンと筋トレの関係、ラーメンが筋トレに与える影響などについて解説します。
ラーメンの食品としての特徴
ラーメンとは食品として見て、どのようなものなのかをまず確認しておきましょう。その上でラーメンが筋トレに与える影響について考えてみたいと思います。
カロリーが高い
ラーメンはカロリーがかなり高いです。
一杯あたり600~700カロリーあるのが一般的です。これは一般的な数字ですから、油が多いとか、大盛りであれば軽く1000カロリーを超えそうです。そのため、食べ過ぎるとなると問題です。
塩分が多い
塩分が多いのもラーメンの特徴です。
塩分が多いのはラーメンに限らず、外食で提供されるほとんどの食事が該当します。
塩分というのは外食でもスナック菓子でも大量に入っていますから、普通に外食したり、お菓子を食べている生活をしていれば塩分が過剰になっているでしょう。そういう生活の中でラーメンを食べ過ぎたら余計に塩分過剰になってしまいます。
炭水化物が圧倒的に多い
ラーメンを一目見ればわかることですが、炭水化物が圧倒的に多いです。
普通のラーメンであれば、チャーシューが1枚乗っているだけですから、麺との比率からして炭水化物の量が圧倒的です。
タンパク質が足りない
麺が圧倒的に多いことは、ラーメンのタンパク質不足を際立たせます。
チャーシュー麺であれば肉の量が多くなるのでタンパク質が多少は増えますが、それでも全体としてはタンパク質が不足しています。
筋トレ用の食事として考えるとタンパク質が足りないという印象が強いです。
消化が良くない
ラーメンは消化が良い食品ではありません。
油分が多いですから、同じ麺類でも蕎麦などに比べてかなり消化が悪いです。その割にすぐに空腹になるのがラーメンです。
麺類というのはお腹に溜まらないというか、米と比べて腹持ちしません。その分、過食しやすい傾向があります。
ラーメンを食事にすることの影響
筋トレ愛好者でも、ラーメンを食事として頻繁に食べている人が少なくないでしょう。
サラリーマンなら昼食がラーメンになることが多くなると思います。これだけラーメン屋が並んでいる世の中ですから、仕事の昼休みにラーメンが食事になっても不思議はありません。
ここでは、ラーメンを食事にするとどのような影響が出るかを考えてみましょう。
体脂肪がつきやすくなる
ラーメンはかなり高カロリーですから、食べ過ぎれば体脂肪がつきすくなります。
ラーメンの中でもスープが濃いこってり系のものだとなおさらです。体脂肪を気にするのであれば、あっさり系のラーメンがおすすめです。
コレステロールが増える
ラーメンが高カロリー食であることから、コレステロールが増える危険があります。
どのぐらい食べたらどのぐらいコレステロールが増えるという、数字ではっきり出せるものではありませんが、ラーメンを食事にする頻度が高いほど積もり積もって、その危険が高くなります。
成人病の原因になりやすい
ラーメンを食べ過ぎたら、高血圧や脳梗塞などの成人病になる危険が高くなります。
ラーメンは油分だけでなく、塩分も過剰なぐらいですから、スープも全部飲む干すような食べ方をするのは成人病の観点から見たらよろしくありません。
ラーメンを食べてはいけないタイミング
ラーメンを食べてはいけないタイミングがあります。次のような場合です。
減量中の場合
減量中のラーメンはいけません。減量と言ってもいろいろな減量がありますが、格闘技やスポーツの試合のために減量しているのであればなおさら厳禁です。
体重制限のために減量するのが分かりやすい例ですが、ボディビルのコンテストみたいに体重を減らすためではなく、筋肉のキレをわざわざ出すための減量だと、ラーメンを一杯食べただけでせっかく出した筋肉のキレが一瞬にして曇ってしまいますから要注意です。
筋トレの前
ラーメンは消化が良くないので、筋トレの前に食べるのはおすすめしません。体験的に消化が早い人なら問題ないとも言えますが、一般的には筋トレ前にラーメンを食べてしまうとトレーニング中に胃がもたれてしまうことが多いです。
筋トレ前には消化が良いものを食べるのが原則です。
筋トレ前にバナナを食べるのが推奨されているのは、消化が早くてエネルギーに変換されるのが早いからです。
普通、食事をしたならば、筋トレまでに2時間は空けた方がいいです。
食事をすると消化するために血液が胃に集まりますので、食事が十分に消化しないうちにトレーニングを始めてしまうと、本来なら筋トレで鍛える筋肉に集めるべき血液が集まらなくて筋肉をパンプアップさせにくくなります。
寝る前
寝る前にラーメンを食べるのも避けましょう。
就寝中は代謝が下がっていますから、ラーメンを食べることで体脂肪を蓄積しやすくなるからです。
それだけでなく、就寝前のラーメンは熟睡を妨げる可能性があります。これは個人差があるので一概に言えませんが、ラーメンのせいで熟睡できないのでは筋トレの疲労回復も阻害することになります。
ラーメンを食べる際の注意点
ラーメンは炭水化物が圧倒的に多く、タンパク質が足りません。
筋トレの食事としては不十分なものですが、おいしいから食べたいと思えるのがラーメンです。ラーメンを食べる際の注意点を考えてみましょう。
サプリメントでタンパク質を補う
ラーメンだけではタンパク質が足りないですから、足りない分をサプリメントで補いましょう。
タンパク質がどれぐらい足りないかはどのようなラーメンを食べるかによって違ってきますから、その都度判断する必要があります。
薄いチャーシューが1枚乗っているだけのラーメンがある一方で、チャーシューが多過ぎるぐらいに乗っているラーメンもあります。
あまり食べ過ぎないように気をつける
ラーメンが好きな人は驚くほどにラーメンを食べます。1日3食の食事が全部ラーメンなんて人もいます。筋トレをやっている人でそんな極端な人は少ないでしょうが、毎日ラーメンを食べている人なら珍しくないでしょう。
筋トレをしっかりやっていて、代謝が早い人なら、毎日ラーメンでも問題ないでしょうが、代謝が遅いタイプの人だと体脂肪が増えてウエストが太くなる危険があります。そういう人の場合はラーメンを食べる頻度を減らすようにした方がいいでしょう。
体重を増やすためには有効
筋トレをやっている人はラーメンを食べるべきではないという意見があるのは、体脂肪が増える可能性が高いからですが、むしろ積極的にラーメンを食べることがおすすめの場合があります。それは、体重がなかなか増えないタイプの人の場合です。
体重が増えないタイプの人は筋肉がつきにくいだけでなく、体脂肪も増えにくいです。そういう人はラーメンのように高カロリーな食事が体重増に役立ちます。
まとめ
筋トレにはラーメンは有害だとする意見が少なくありません。筋トレ的な視点で言えば、ラーメンは栄養面で見ても最適な食事とは言えません。
必要以上に高カロリーであることはそれだけで筋トレ的にはマイナスですし、炭水化物の比率が高い一方でタンパク質が圧倒的に不足しています。塩分が過剰なのも成人病が心配です。マイナス要素ばかり挙げて行けばきりがありません。
しかし、仮に筋トレをやる以上はラーメンを絶対に食べてはいけないということになったら、筋トレ人口がかなり減るでしょう。それぐらいラーメンは魅力的な食べ物です。
日本は世界でも比肩するものがないほどラーメン文化が発達しています。中華料理というぐらいですから、もともとは中国が発祥だったとしても、日本独自のラーメン文化が発達したことは間違いありません。
筋トレをやっているからといって、ラーメンを食べてはいけないというのではあまりにも味気ない話です。しかし、筋トレをやっているならラーメンを無制限に食べていいわけではないのも事実です。ラーメンを食べ過ぎれば、せっかくの筋トレ効果をかなり犠牲にしてしまいます。
そこで、筋トレ愛好者はラーメンとのつき合い方を考える必要があります。食べ過ぎないように気をつけることと、タンパク質などの不足はサプリメントで補い、消化が悪いことも考えて食べるタイミングにも注意すれば、ラーメンを楽しむことと、筋トレ効果を両立できるでしょう。