筋トレメニューの効果的な分け方!6つの分割方法を徹底解説
筋トレを熱心に行なっている人であればいかにして筋肉を大きくしたり筋力を伸ばせるかを常に考えているでしょう。しかし、現実には効果がなくて困っているトレーニーが少なくありません。
効果がない筋トレになっている理由のひとつが筋トレメニューの分け方に問題があるからです。簡単なようで意外に難しいのが筋トレメニューの分け方です。筋トレメニューの分け方の良し悪しで効果が格段に違ってきます。
1.筋肉による分け方
筋トレメニューの最も一般的な分け方が個々の筋肉による分け方です。筋肉による筋トレメニューの分け方からご説明します。
上半身と下半身に分ける
一番簡単な筋トレメニューの分け方が上半身と下半身に分けることです。この場合、上半身を鍛えた翌日に下半身をトレーニングするとなると、下背部などの疲労でスクワットなどが苦しくなりますから、1日は間隔を置いた方がいいでしょう。
この分け方で2日連続してトレーニングするのであれば、下半身を初日に行ない、翌日に上半身を鍛える筋トレメニューにしましょう。それなら、下背部の疲労の問題もクリアできます。そして2日続けて筋トレした翌日は完全に休養するようにします。
押し系と引き系に分ける
押し系の筋肉と引き系の筋肉に分けるのも効果的です。押し系の筋肉とは読んで字の如く、押すことに特化した筋肉です。胸、肩、上腕三頭筋が該当します。引き系の筋肉は引く機能が強い背中と上腕二頭筋です。
これらの筋肉群をそれぞれまとめて鍛えることで筋肉の回復が順調になされるメリットがあります。個々の筋肉の超回復のタイミングが合うので筋肥大効果が大きいです。
この分け方で注意すべきはトレーニングの際は必ず大きな筋肉から順に鍛えることです。
胸、肩、上腕三頭筋の組み合わせでは、必ず胸、肩、上腕三頭筋の順で鍛えるようにします。大きな筋肉ほど鍛えるのにエネルギーが必要ですから、エネルギー値が高い最初の段階で鍛えないとエネルギー切れになってしまいます。
また、上腕三頭筋のように小さな筋肉から先に鍛えると、疲労してしまっていてその次に鍛える胸や肩を十分な強度で鍛えることができません。これは背中と上腕二頭筋の関係性でも同じことが言えます。
上記の例は上半身の話ですから、脚のメニューをどこに入れるかも問題です。上半身を鍛えてから脚の筋肉を鍛えるのでは、疲労の点を考慮しても効率的ではありません。別の日にするメニューにするか、脚をトレーニングしてから上半身の押し系か引き系の筋肉群と組み合わせるといいでしょう。
胸と上腕二頭筋の組み合わせで分ける
胸、肩、上腕三頭筋という押し系の筋肉に分けるメニューでは、使用する筋肉をあえて重複させることで、集中的に鍛えることと、集中的に回復させるメリットがありますが、この方法が合わない人もいます。
胸の後に肩、その後に上腕三頭筋というメニューだと、終わりの方にやる上腕三頭筋が疲労していて十分な強度で鍛えられないタイプの人の場合です。このタイプの人は胸と上腕二頭筋を組み合わせる筋トレメニューの分け方が効果的です。
胸と上腕二頭筋であれば、両者の干渉が少ないので、上腕二頭筋が疲労していない状態から鍛えることができます。
肩と背中、上腕三頭筋の組み合わせで分ける
胸と肩の後に上腕三頭筋というメニューでは三頭筋を追い込めない人は肩、背中、上腕三頭筋という組み合わせで筋トレメニューを分けるのが効果的です。肩から入って、間に背中を挟むことで、上腕三頭筋との干渉を最小限に抑えることができます。
大きな筋肉と小さな筋肉に分ける
大きな筋肉を鍛えた後に小さな筋肉を鍛える流れが効果的であることが多いですが、そのメニューでは小さな筋肉を上手く効かせられない人は大きな筋肉と小さな筋肉を分けるメニューにすると効果的です。
具体的には、脚、胸、背中という大きな筋肉を同じ日に鍛えて、翌日か1日空けてから肩、腕全体、腹筋やカーフといった小さな筋肉をまとめて鍛えるメニューにします。
2.強度による分け方
行なうトレーニングの強度によって筋トレメニューを分ける方法です。
いつでも同じ強度でトレーニングできる人はそれで問題ないですが、そのやり方ではオーバーワークになって筋トレ効果が頭打ちになることがあります。そのような場合に効果的なのが強度によって筋トレメニューを分ける方法です。
高強度と低強度に分ける
同じ筋肉を週に2回ずつ鍛える場合を例に考えてみましょう。この場合、1日目は高強度で行ない、2日目は強度を大幅に下げて高強度での筋トレで疲労した筋肉を回復させつつ、次の高強度の日の準備をさせる方法です。
高強度と低強度を交互に繰り返すことで強度の強い刺激を与えつつオーバーワークを避けることができます。
低強度、中強度、高強度に分ける
高強度と低強度で分ける方法だと、強度が2パターンですが、これをさらに細かくして低強度、中強度、高強度の3パターンに分けるメニューです。
順番にしても、低強度から始めて中強度、高強度の順で鍛えることで、体が高強度なトレーニングの準備ができるメリットがあります。
パワーリフティングの選手やウエイトリフティングの選手がよく使う方法です。筋力アップに効果的な分け方です。
3.繰り返し回数による分け方
1セットあたりの繰り返し回数によって分ける方法です。同じ筋肉を週に2回鍛えるとして、1日目を5回から8回あたりの高重量低回数で行ない、2日目を同じ種目で重量を減らして1セットあたりを15回から20回の高回数で行なうメニューの分け方です。
この分け方は筋力を伸ばす上でもかなり効果的です。1セットあたりを高回数で行なうメニューだけだと筋力や筋量の増加させるのにそれほど効果的ではありませんが、高重量低回数の日と交互に行なうことで、両者の相乗効果が期待できます。
高回数トレーニングと交互に行なうことで、持久力がついて高重量低回数のトレーニングを楽にこなすことができるようにもなります。逆に高重量で鍛えた筋力が高回数トレーニングで扱える重量にも良い影響を与えます。
4.目的による分け方
目的によって筋トレメニューを分ける方法です。ここでも同じ筋肉を週に2回鍛える場合を想定して解説します。
1日目を筋肉を大きくする目的の日、2日目を同じ筋肉の形を良くすることを目的の日としてわけるメニューを組みます。
大きさと形を良くすることを1日にまとめてもできるわけですが、種目数が多くなり過ぎて時間や体力の点で不都合がある場合などに効果的な分け方です。
筋肉を大きくする目的の日
筋肉を大きくすることを目的とした1日目は基本種目を中心に鍛えるメニューにします。胸で言えば、ベンチプレスやインクラインプレスが中心になります。ベンチプレス、インクラインプレス、ダンベルプレスの組み合わせのようにプレス系の種目で集中的に鍛えるメニューにすることで筋肥大の効果が大きくなります。
脚の場合で言えば1日目はスクワットやレッグプレスといった、高重量種目を中心に鍛えます。
筋肉の形を良くする目的の日
2日目は筋肉の大きさよりも形を良くすることを目的としたメニューを組みます。
胸で言えば、ダンベルフライやフライ系のマシン、ケーブルクロスオーバー、ダンベルプルオーバーといった、形を良くする効果が高い種目を中心にメニューを組むようにします。
脚の場合は、形を良くするためにランジやハックマシン、レッグエクステンションといった種目でのメニューにします。
形だけに特化するとは言え、なかなかのボリュームになります。レッグカールは週2回の両方のメニューに入れるようにしましょう。
5.曜日による分け方
筋トレメニューをAコース、Bコース、Cコースの3つに分けたとして、それぞれのコースを曜日に当てはめる分け方です。
1週間のうち6回筋トレを行なうとするなら、月曜日から土曜日まで連続してトレーニングして、日曜日を休養日にするというメニューの組み方が可能です。
この場合、月曜日と木曜日にAコース、火曜日と金曜日にBコース、水曜日と土曜日にCコースを行なうというメニューが効果的です。
曜日によって鍛える筋肉を決めておくのを好むトレーニーは多いです。本格的に筋トレを行なっている人でかなり割合で曜日によってメニューを分けているパターンが多いです。
6.1日の時間による分け方
1日の中で筋トレメニューを分ける方法です。1日に2回トレーニングするような場合です。朝に脚を鍛えて1度家に帰って、夜にまたジムに行き、上半身の筋肉を鍛えるようなメニューになります。
時間が比較的自由にならないと難しい方法ですが、個々の筋肉を集中的に鍛えることができる点で効果的です。
プロのボディビルダーでこの分け方で行なっている選手が少なくありません。アーノルド・シュワルツェネガーの現役時代にもコンテスト前には1日に2回トレーニングすることで効果を上げています。
まとめ
筋トレメニューの効果的な分け方について解説しました。筋トレメニューの分け方と一言で言っても、かなりの種類に分かれます。目的の違いや、体の反応の仕方が個々人によってかなり差があるからです。
筋肉によってメニューを分ける場合で考えても、上記に挙げた押し系の筋肉と引き系の筋肉を組み合わせて鍛える分け方というのは一般的にはかなり効果的ですが、これがまったく合わない人も少なからずいます。その分け方では腕の筋肉が効いてしまっていて、効果的に鍛えられないような場合です。
この他にもいろいろなパターンが考えられます。筋トレではいかにメニューを分けるかで効果が格段に変わります。自分に最も合っている分け方でメニューを組めるようになるのが最短距離で筋肉を発達させる方法です。