自宅筋トレ器具の正しい選び方!目的別のおすすめ器具がわかる
筋トレブームもあって、自宅で筋トレを行なう人が増えています。自宅筋トレには民間のジムのように時間の制約がないこと、自分のペースに合わせて自由にトレーニングできることなど、多くのメリットがあります。仕事で忙しくてジムに行けない人などにとっても魅力的です。
しかし、自宅筋トレでなかなか難しいのが器具の選び方です。
自宅筋トレ愛好者であれば、どういう器具を揃えるべきかについて迷ったことがあるでしょう。筋トレの効果は器具次第でかなり左右されますから、何を選ぶかが重要です。
自宅筋トレ器具を揃える前に考えるべきポイント
まずは自宅筋トレ器具を揃える以前に確認すべきポイントから考えてみましょう。
器具を置けるスペースの広さ
筋トレのためにどのぐらいのスペースを確保できるかをまず確認しましょう。筋トレ器具というのは想像している以上に大きいです。ジムで見ればそれほどではないと思えるものでも自宅に置くとしたら大き過ぎることが多いです。
その意味で自宅筋トレ器具はできるだけコンパクトにまとめるようにした方が得策です。器具を実際に購入する前にどれぐらいの広さが確保できるのかを実際の寸法を測っておきましょう。測るべきは器具が置けるスペースの縦横の長さと高さです。立体的に寸法を捉えるようにします。
一度器具を設置してみたら思いの外、狭いことに気づくことが多いですから、ぎりぎりではなく、余裕を持った器具の設置になるようにしましょう。
予算
器具の購入のためにどのぐらいの予算を割けるかを考えておく必要があります。筋トレ器具というのは決して安いものではありません。スポーツクラブや公共の体育館に設置してある業務用のマシンだとかなり高価です。ラットマシンやレッグプレスマシンのように普通に置いてあるものが100万円から200万円ぐらいします。よほど経済的に余裕があるのでもない限り、とても自宅筋トレで使えるようなものではありません。
自宅筋トレであればできるだけリーズナブルに器具を揃えることを考えましょう。器具の選び方でかなり節約できます。
どのぐらいの体を目指すのか
自宅筋トレ器具を揃えるに際しては、上記のスペースや予算もさることながら、どのぐらいの体を目指すのかも考えてみましょう。
ちょっとした細マッチョを目指すのであれば、自重トレーニングを中心でもできますが、誰が見てもマッチョとわかるような体を目指すとなればやはりそれなりの器具が必要です。
多目的複合ベンチについて
可動式ベンチに多種類の種目に対応できるようにしてある多目的ベンチとでも呼ぶべきものがあります。いろいろなタイプがありますが、この種のベンチの長所と短所、購入の際のポイントなどを述べてみたいと思います。
多目的に使える
角度を変えられる可動式ベンチになっていて、ベンチプレスやインクライプレスを始めとして、レッグエクステンション、レッグカール、ラットマシン、プリーチャーカールやチンニングなどにも使えます。モデルによって使える種目にバリエーションがありますが、かなりの種目に対応できるメリットがあります。
特にレッグエクステンションやレッグカールといった自宅筋トレではなかなか対応できない種目にも使えるのは大きなメリットです。
コンパクトにまとまっている
コンパクトにまとまっているので、比較的場所を取らないのもこの種のベンチのメリットです。
自宅筋トレで十分な場所を確保するのに苦労している人は少なくないでしょう。マンションの1室などで筋トレをする際にはかなり広さが制約されます。
1部屋をまるまる筋トレ用に使えればまだいいですが、家具などの生活用品がある中での設置となるとその分余計に狭くなります。そういう意味でも多目的ベンチは自宅筋トレの大きな味方です。
使い勝手が問題
多目的ベンチはたしかに便利ですが、使い勝手が優れているかが問題です。
あれもこれもできる種目を詰め込んでいるわけですから、個々の種目としての使い勝手が心配です。
いろいろな種目に使えるのがメリットである反面、個々の種目としては使い勝手が悪い可能性があります。ラットマシンにしても高重量を積むのは難しいでしょう。
多種多様なモデルが市販されていますから、購入する際によく調べるようにしましょう。できればネット通販で買うのではなく、ショールームで直接動かしてみるとわかりやすいです。
値段が安いものは避ける
多目的ベンチは安いものなら2万円台からありますが、あまりに安いものは避けた方が無難です。安過ぎる価格設定はそれだけコストを圧縮しているからできることです。しっかりした作りのものだとやはり最低でも10万円以上はします。
安いものだと使い勝手だけでなく、剛性の問題もあります。使われている鋼材が薄いとか、材質のグレードが低いほど剛性が下がります。これは耐荷重量にモロに影響が出ます。筋トレで強くなるほど器具の剛性が必要になりますので、購入の際には必ず耐荷重量をチェックしましょう。
自宅筋トレのためにおすすめの器具
上記で多目的ベンチをご紹介しましたが、多目的ベンチ以外に必要な器具、多目的ベンチではないもので揃える場合におすすめの器具をご紹介します。
バーベル
自宅筋トレで最も必要なのがバーベルです。バーベルにしてもダンベルにしてもそうですが、極めて多くの種目をこなせるのが、これらのフリーウエイトの強味です。工夫次第で無限大に用途があるのがバーベルです。場所もあまり取らないのがマシンと大きく違うところです。
スポーツクラブに置いてあるバーベルは現在、オリンピックシャフトという重さが20キロでベアリングが入っている回転シャフトが主流になっていますが、自宅筋トレには少々不向きです。
まず、値段が非常に高いです。オリンピックシャフトはシャフトだけで10万円から15万円ぐらいします。シャフト1本でこの値段ですから非常に高価です。高価なのはシャフトだけでなくプレートもシャフトに合わせて高価ですので、おすすめできません。
自宅筋トレ用としてはエクササイズバーとして販売されている10キロのシャフトがおすすめです。値段がオリンピックシャフトの10分の1ぐらいですし、長さも短いので場所の面でも有利です。プレートにしても安くて済みます。
使いやすいプレート重量は2.5キロ、5キロ、10キロ、15キロ、20キロです。これらを2枚づつ揃えたとしたら、シャフトと合わせて総重量が115キロになります。実際のトレーニングでは細かいプレートが多い方が便利です。ダンベルにも使いますから特に5キロを多く揃えるとトレーニングしやすいです。
ダンベル
ダンベルはバーベルほどではないですが、自宅筋トレで大いに役立ちます。ジムのように固定式のダンベルにすると、細かく何種類も揃えなくてはならなくなりますので、固定式ではなく、組み立て式のものにしましょう。
種目ごとにプレートを足したり外したりするのが面倒だと思えるかもしれませんが、自分一人しか使いませんので、やってみればさほどの手間でもありません。ダンベルがあるとトレーニングのバリエーションが大幅に増えて便利です。
パワーラック
スクワットやデットリフト、チンニングなど、非常に広範囲な種目に対応できる優れものです。フラットベンチや可動式ベンチがあればベンチプレスやインクライプレスにも使えます。
購入する際に注意すべきは耐荷重量です。安いパワーラックの中には高重量に耐えられないものがありますから、よく調べてから購入しましょう。
スクワットスタンド
パワーラックは高さの調整が楽で、多種目に使えるメリットがありますが、箱型になっていて、奥行きが深いのでかなり場所を取る欠点があります。その問題を解決するためにパワーラックの代わりにスクワットスタンドにしておくのも選択肢です。
スクワットスタンドであれば奥行き寸法が小さいので場所の問題がかなり改善されます。
可動式ベンチ
ベンチプレスのための専用のベンチがあればベストですが、角度を変えることでフラットベンチとインクラインベンチを兼用できるベンチがひとつあればパワーラックやスクワットスタンドと組み合わせることでベンチプレスにもインクラインプレス、その他の種目にも使えて便利です。
セーフティーバー
パワーラックであればセーフティーバーがついていますが、スクワットスタンドの場合、セーフティーバーがついていないことが多いです。
その場合、単独でのセーフティーバーが必要です。これがないと潰れたときに危険です。
スクワットとベンチプレス、インクライプレスのそれぞれの種目に使えるように、高さを調節できるものを選びましょう。セーフティーバーは必ず左右一対が必要です。
チンニングスタンド
チンニングスタンドはモデルによってはパワーラックやスクワットスタンドでも兼用できますが、単独の器具としても便利です。
チンニングスタンドもパワーラックなどと同様に、どのぐらいの耐荷重量なのかをよく調べるべきです。
耐荷重量が100キロのチンニングスタンドだとすると、体重80キロの人が20キロのウエイトをつけただけで限界になってしまいます。できるだけ頑丈なものを購入しましょう。
ディッピングスタンド
ディッピングスタンドも自宅筋トレでかなり便利な器具です。レッグレイズにも使えますし、大胸筋下部、上腕三頭筋を鍛えるのにも効果的です。
シットアップベンチ
角度がついているシットアップベンチがあると直腹筋だけでなく、外腹斜筋や内腹斜筋も鍛えやすいです。
まとめ
自宅筋トレ器具の選び方をご紹介しました。
購入する際にはできればネットではなく、ショールームなどで直接商品を見てから購入するのがおすすめです。
ネットで購入するのは簡単ですが、実際の商品を目で見た方が確実です。特に複合ベンチのように多数の種目に使えるものはネットで見た印象と実際の使用感が違う可能性がありますから、できるだけ直接見てから購入しましょう。
自宅筋トレ器具を選ぶ際の基準としては、できるだけシンプルで頑丈なものを選ぶことです。多角的ベンチにしても、使える種目の数以上に個々の種目での使い勝手とどれほど剛性が高いかに注目していただきたいところです。
もっと強くなろう、筋肉をもっと大きくしてやろうという欲が出てきたときに、耐久性がない器具ではすぐに物足りなくなってしまいます。できるだけ頑丈でシンプルな器具を選んでおくと後々役に立つでしょう。