自分に合った筋トレメニューの効果的な組み方を教えます
筋トレは、どのようなメニューの組み方をするかで、効果が大きく違ってきます。
筋トレのメニューの組み方にはいろいろな方法がありますが、基本的なノウハウがわかっていないと、的外れなメニューになる可能性があります。
そこで、今回は、筋トレメニューの効果的な組み方について解説いたします。
体を分割した筋トレメニューの組み方
筋トレ初心者であれば、全身を1回のトレーニングで鍛えても無理がないですが、経験者になって、それぞれの筋肉ごとのトレーニング量も強度も大幅に上ってくると、全身を1回のトレーニングで鍛えるメニューの組み方では、時間や体力の消耗度との関係から効率が悪くなってきます。
そこで、体をいくつかのパーツに分けて鍛える分割法が多くのトレーニーに採用されています。
体を2分割から4分割ぐらいにするメニューの組み方が一般的です。あまりに細かく分け過ぎると、次に同じ筋肉を鍛えるまでの時間が空き過ぎてしまいますので、最大でも4分割ぐらいまでにしておくのがいいでしょう。
大きい筋肉から小さな筋肉へのメニューの組み方
筋トレメニューの組み方は、大きな筋肉から小さな筋肉への流れにするメニューの組み方にします。
大きな筋肉をメニューの最初に行なうのは、大きな筋肉ほど鍛えるためのエネルギーが必要なのと、小さい筋肉を最初に鍛えてしまうと、大きな筋肉を鍛える時に、小さい筋肉がすでに疲労していて、大きな筋肉をオールアウトさせることができなくなるからです。
大胸筋と上腕三頭筋を組み合わせた場合を考えてみましょう。上腕三頭筋は大胸筋を鍛える時の補助筋になりますが、上腕三頭筋を先に鍛えてから、大胸筋を鍛えるとなると、上腕三頭筋がすでに疲労していて、大胸筋を十分に鍛えることができません。
この場合、大胸筋をまず鍛えてから、上腕三頭筋というメニューの組み方が必要です。背中と上腕二頭筋の組み合わせのような場合も同じです。
大きな種目から小さな種目へのメニューの組み方
筋トレのメニューの組み方は、大きな筋肉から小さな筋肉へのメニューの組み方が必要ですが、それぞれの筋肉の中で、大きな種目である基本種目から小さな種目へのメニューの組み方も必要です。小さい種目から行なって、大きな種目という流れにしてしまうと、基本種目を十分に追い込めなくなります。
大胸筋を例に挙げますと、基本種目であるベンチプレスを第一種目にするようにしましょう。これを、ダンベルフライやハンマーストレングスマシンなどを行なった後でベンチプレスというメニューの組み方はおすすめしません。
下背部の疲労を考えたメニューの組み方
下背部の疲労に対応したメニューの組み方を考えましょう。下背部は背中や脚のトレーニングで大きく疲労します。そのため、メニューの組み方をよく考えないと、ケガの原因にもなります。
背中のトレーニングの後に脚を鍛えるメニューであれば、最低でも1日は開けるようにしましょう。逆に、脚の後に背中のメニューであれば、同じ日に行なっても大丈夫です。
同じ日に行なうのが負担であれば、翌日でもかまいません。下背部で特に注意すべきは、背中の後に脚を行なう場合です。デットリフトをやるのであればなおさらです。
背中の後に脚のトレーニングを行なうとすると、下背部の疲労のために、スクワットで高重量を扱うのが難しくなります。
重量の組み方
筋トレメニューの組み方では、重量の組み方も重要です。特に高重量を扱う基本種目での重量の組み方に注意が必要です。
基本種目では特に、最高重量に持って行くまでに十分なウォームアップセットが必要になります。ウォームアップセットが必要なのは、いきなり最高重量から入ったのでは、ケガの危険がありますし、実力通りに高重量が挙がりません。
十分な準備がないと高重量というのは挙がりません。ベンチプレスが100キロで5回が本来の実力だとしたら、いきなりバーベルを100キロにセットしたのでは、挙がりません。この場合、20キロで10回、40キロで10回、60キロで6回、80キロで2回の後に100キロで限界まで挑戦するようにするのが効果的です。
そして、100キロで限界まで追い込んだら、次は90キロ、80キロ、70キロという具合にセット毎に重量を減らしながら限界まで追い込みます。このような重量の組み方をピラミッド法と言います。高重量を扱う基本種目にはこのピラミッド法がおすすめです。
基本種目以外の種目では、ウォームアップセットの後は、同じ重量にして固定したままでもかまいません。ダンベルフライやダンベルカールのような種目であれば、セット毎に重量を変えなくても大丈夫でしょう。
個人差に合わせた種目の組み方
筋トレの基本的なセオリーとしては、それぞれの筋肉について、基本種目を中心に鍛えるのが効果的とされています。これはかなりの確率で正しいのですが、基本種目が誰にでも合っているとは限りません。
たとえば、大胸筋を鍛えるための基本種目はベンチプレスですが、この種目が誰にでも効果があるかと言えば、そうでもありません。骨格や筋肉のタイプによって、ベンチプレスが効かない人が少なくありません。
ベンチプレスのやり方をどう工夫しても効かないのであれば、無理にベンチプレスを行なっても、効果がありません。その場合、ベンチプレスの代わりになる種目でメニューの組み方を考えましょう。ベンチプレスの代わりになる種目としては、ダンベルベンチプレスやハンマーストレングスマシンなどがあります。
脚の基本種目として最重要種目であるスクワットにしても、誰にでも効果があるわけではありません。
スクワットは脚を太くする上で絶大な効果がありますが、足が長い人、膝下が長い人、足首や腰が固い人などにはあまり向きません。スクワットが効かないのであれば、やはり代わりの種目を考えましょう。
スクワットの代わりになる種目としてはスミスマシンを使ってのスクワットがおすすめです。スミスマシンはバーの軌道が固定されていますので、バーベルでのスクワットよりも足の位置を前にすることができます。そのため、腰や足首が固い人でも無理なく深くしゃがめますので、脚に効かせやすいです。
設備に合わせた筋トレメニューの組み方
筋トレメニューを組むには、自分がトレーニングしている場所の設備を考慮しないわけにはいきません。
フリーウエイトもマシンも豊富に揃っているのが理想ですが、なかなかそうもいきません。それぞれの環境に合わせた筋トレメニューの組み方を考えてみましょう。
自宅での筋トレの場合
自宅で筋トレをしている人の場合、ジムのような設備を揃えるのは事実上難しいでしょう。費用の問題もありますし、場所の問題もあります。
自宅での筋トレの場合、バーベルとダンベルは最低限揃えましょう。バーベルとダンベルがあれば、工夫次第でかなり広範囲のトレーニングメニューが組めます。
ジムでの筋トレの場合
民間のジムであれば、フリーウエイトだけでなく、マシンやケーブル系など、設備が充実しているジムが多くなってきました。民間のスポーツクラブであれば、かなり充実した筋トレメニューが組みやすいです。
フリーウエイトを中心にメニューを組むのが基本ですが、マシンも大いに活用しましょう。それぞれの筋肉につき、最初の1種目、2種目をフリーウエイトでメニューを組み、その後の種目をマシンで組むようにすると効果的なメニューになります。
公共施設での筋トレの場合
公共の体育館も最近はかなり設備が良くなっています。民間の大手スポーツクラブと遜色ない設備の体育館もありますから、設備を大いに活用してメニューを組みましょう。
公共の体育館の場合、民間のジムに比べて禁止事項が多い場合がありますから、施設の利用規約に注意しましょう。
大学の体育館での筋トレの場合
大学によっては、筋トレ設備がかなり充実しています。大学生であれば、民間のジムに入会する前に、大学の筋トレ設備がどうなっているかを調べてみましょう。
民間のジムよりも充実した設備を備えた大学も少なくありません。大学生であれば、細かい種目よりも基本種目でしっかり鍛えるメニューの組み方がより効果的です。
まとめ
効果的な筋トレメニューの組み方について解説しました。
筋トレのメニューで一番重要なことは、究極的には、いかに自分に合ったメニューにできるかということです。しかし、自分に合っているかの以前に、筋トレメニューの組み方にはやってはいけないこと、NGなことがあります。
鍛える筋肉の順番の組み方や、種目の順番の組み方など、メニューの組み方を間違えると本来の筋力を発揮できません。基本種目での重量の組み方も間違いやすいところですから、注意しましょう。
メニューの組み方は、大きい筋肉から始めて、小さい筋肉という流れと、それぞれの筋肉について、大きな種目から小さな種目への流れという組み方をします。大きい筋肉から鍛えるのは、大きい筋肉ほど、鍛えるのにエネルギーが必要だからです。
腕のように小さな筋肉は鍛えるためのエネルギーが比較的に少なくて済むことと、腕を先に鍛えた後で、背中や大胸筋を鍛えようとすると、すでに腕が疲労していて、十分な刺激を与えることができません。筋トレメニューの組み方は効果を上げるために重要です。