筋トレメニューをきつめにして効果を上げる8つの方法
強度が軽い筋トレメニューでも健康管理としてならば、十分に効果がありますが、極限まで筋肉を大きく強くするためには、強度がきつめの筋トレメニューを避けては通れません。
強度がきつめの筋トレメニューで効果を上げる方法とテクニックについて徹底解説いたします。
きつめの筋トレメニューとは?
筋トレはある程度きつめのメニューで行なわないと効果がありません。
筋トレというのは筋肉細胞を強度の強いトレーニングで破壊して、超回復をさせることを繰り返すことで筋肉を発達させるものですから、超回復をさせるに足りない強度のトレーニングでは筋肉は発達しません。
1セットの中で、頑張れば10回できるところを7回とか8回あたりでやめてしまったのでは、強度が足りません。10回10回、限界までしっかりやり切る必要があります。
これからご紹介するのは、自力で追い込むことを基本として、さらにその上のレベルまで筋肉を追い込んで発達させる、きつめの筋トレメニューのために役に立つ方法です。
筋肉をそれぞれ集中的に鍛える
きつめの筋トレメニューにするためには、ひとつひとつの筋肉を集中的に鍛える必要があります。
サーキットトレーニングのように、ひとつの筋肉について1セットやったら、次には別の筋肉を1セットという具合に全身の筋肉を順番に鍛えるようなメニューでは、全身運動としてはいいですが、個々の筋肉を大きくするためには効果的ではありません。
それぞれの筋肉をきつめにトレーニングして、大きくするためには、大胸筋なら大胸筋、脚なら脚という具合に集中的に鍛えないと筋肉を大きくできません。背中や脚のような大きな筋肉なら20セットから30セットぐらいやるべきです。
セット数は個人差がありますから、もっと多く必要な人もいれば、もっと少なくても大丈夫な人もいますが、筋トレ経験者であれば、やはりそれなりのボリュームが必要です。
きつめのメニューにするのは、十分なボリュームのトレーニングを行なうことが前提です。
筋トレをきつめにする8つのテクニック
筋トレメニューをきつめにするためのテクニックをご紹介します。これらのテクニックを駆使することで筋トレの強度がかなり上がります。
1.自力で追い込む
筋トレをきつめにするにはまずは自力で追い込むことが基本です。
筋トレをきつめにするためのテクニックにはいろいろなものがありますが、自力で追い込める能力がなければ効果がありません。
2.インターバルを短くする
インターバルを短くするだけでも筋トレの強度が上がります。
インターバルを短くすると言っても、種目によっては限界があります。短ければいいというものでもありません。短過ぎて力が出ないようでは短過ぎます。
特にスクワットやベンチプレスのような基本種目の場合、インターバルが無駄に長いのではダメですが、インターバルが足りないと必要な力が出ません。
力を十分に発揮できる範囲でインターバルを短くしましょう。
3.フォースドレップス法
自力で限界まで追い込んだ後に、補助してもらって、数回余計に繰り返す方法です。数回と書きましたが、自力で限界まで追い込んでいれば、それほど多くのフォースドレップスはこなせません。高重量を扱う基本種目だと特にそうです。
ベンチプレスやインクラインプレスだとしたら、フォースドレップスでできる回数はせいぜい1回か2回です。
補助してもらえば何回でもできてしまうようでは、自力で追い込んでいないからです。
自力で追い込むだけでもかなりきつめの強度になりますから、その上さらに追い込むフォースドレップス法は非常に強度が高い筋トレ方法です。
4.チーティング法
自力で追い込んだ後に、反動を使うことで、数回余計に繰り返して追い込む方法です。
バーベルカールを例にすると、正確なフォームで限界まで繰り返して力を使い切った後に、反動を使って、数回余計に繰り返します。
まずはフォームを崩さないでできるところまで追い込んでからチーティングで追い込むことが重要です。
これがチーティング法の基本ですが、最初から反動を利用するチーティング法もあります。
バーベルカールで言えば、最初から上体を前傾させて、反動を使って行なうやり方です。この方法でチーティング法を使えば、正確なストリクトスタイルよりも高重量が扱えるため、バーベルを降ろす時により効かせることができます。
チーティング法が使える種目は、決して多くはありません。カール系、ダンベルでのサイドレイズなどのレイズ系、背中でのローイング系などには有効ですが、高重量を扱うプレス系の種目ではケガの危険がありますから注意が必要です。
5.ドロップ法
ある重量にセットしておいて、限界まで行なったところで、すかさず重量を減らして、その後もさらに繰り返して追い込む方法です。
ベンチプレスを例にすれば、120キロにバーベルをセットしたとして、まず120キロで限界まで繰り返します。そこで、左右の補助者に左右10キロずつプレートを外してもらって、100キロで限界まで繰り返します。
その100キロでまた限界まで繰り返したら、そこでまた同じように左右の補助者に10キロずつ外してもらって、80キロで限界まで、さらに同じように60キロで限界まで追い込みます。このドロップ法は非常にきつめの方法ですから、基本種目だと多くのセット数はこなせません。
ベンチプレスを例にしましたが、このドロップ法はダンベルカールやピン1本で重量を変えられるマシンで行なう種目にも応用ができます。ダンベルやマシンの場合は補助者が必要ないので自分だけでできます。
6.レストポーズ法
たとえばベンチプレスを例にしますと、2回か3回ぐらいしか挙がらないような高重量で、まず2回か3回、できるだけ繰り返した後、重量をラックに戻して、10秒から30秒休んで、すぐにまた2回か3回繰り返すという動作を限界まで繰り返します。これはかなりきつめの方法です。
レストポーズ法が使えるのはプレス系の一部の種目に限られます。この方法は常に使うよりも、筋肉にショックを与えるために限定的に使うのがおすすめです。
7.スーパーセット法
上腕三頭筋と上腕二頭筋のような拮抗する筋肉を交互のセットで追い込む、あるいは同じ筋肉を2つの種目を交互に行なって追い込む方法です。筋肉をパンプアップさせて発達させるのに効果的な方法です。
ただし、この方法は2種類の器具を交互に使うことになるため、ジムの決まりによっては、ジムでは使えないのが難点です。
2種類の道具を同時に使うことを禁止しているジムもありますので、ジムの決まりには注意しましょう。
8.ヘビーデューティー法
ヘビーデューティー法という筋トレ方法があります。非常に少ないセット数で限界まで追い込むやり方で、一部の人には絶大な効果があります。
非常に少ないセット数というのは、ひとつの種目につき、1セットか2セットしかやりませんから、本当に少ないセット数です。
1種目あたり1セットか2セットで完全に追い込むために、フォースドレップス法などを多用するのが特徴です。
しかし、これほど少ないセット数で効かし切るためにはトレーニング技術がかなり高くないとできません。何しろ、ひとつの種目あたり1セットか2セットしかやらないわけですから、よほどトレーニングが上手くないと効果を上げるのが難しいです。
ヘビーデューティー法で効果が上がる人というのは、少ない量のトレーニングでもの凄く効いてしまうようなタイプの人です。高度なトレーニング技術が必要なのはもちろんとして、体質的なことも影響します。
ヘビーデューティー法の特徴は、量が少ないことだけでなく、ひとつの筋肉に対する頻度も少ないことです。
完全に疲労を取り去って、完全なコンディションでトレーニングすることを前提としているからですが、一部の人にしか効果がないのは、トレーニングの量や頻度が少な過ぎるからです。
しかし、一部の人には絶大な効果があるのも事実ですから、試してみる価値はあります。また、このヘビーデューティー法の長所は1回のトレーニング時間が非常に短くて済むことです。時間が取れない人にとってもそういう意味では魅力的な方法です。
きつめの筋トレメニューを行う際の注意点
筋トレはきつめのメニューで行なうのが効果的ですが、きつ過ぎれば逆効果ですし、先述の強度を上げるためのテクニックを乱用し過ぎてはオーバーワーク状態になってしまいます。きつめの筋トレメニューの注意点をいくつかご紹介します。
体が適応するまでには時間がかかる
きつめの筋トレに体が耐えられるようになるにはそれなり時間がかかります。いきなり強度を強くし過ぎると体が耐えられません。
きつめの筋トレのメニューに耐えられるようになるまで、強度は段階を踏む必要があります。
オーバーワークの特徴
筋トレの強度が強過ぎたり、トレーニング量が多過ぎるとオーバーワーク状態になる危険が高いです。オーバーワーク状態というのは無自覚になっている場合もありますが、次のような特徴があります。
- 疲れがなかなか抜けない
- 慢性的に疲労している
- トレーニングする気にならない
- 筋肉痛が抜けない
- 風邪をひきやすい
- トレーニングしてもなかなかパンプアップしない。
- 眠れない
- 集中力が続かない
オーバーワーク状態になった時の対処法
上記のようにオーバーワーク状態になっているなら、まずは休むことです。
トレーニング強度を落として様子を見てもいいですが、1週間から10日ほど完全にトレーニングを休んで、疲労を完全に取ってしまって、リセットした方がいいです。
その上で、必要に応じてトレーニングの強度を調整しましょう。
まとめ
筋トレはある程度きつめにするのが効果的なのは間違いないですが、きつ過ぎれば逆効果です。筋トレは単にハードなトレーニングを繰り返せば筋肉が大きく強くなるという単純なものではありません。
食事や休養、トレーニングの3者が揃って、バランスが取れていないと効果がありません。
筋トレをきつめにするテクニックをご紹介しましたが、自分がそれらのテクニックをどこまで行なうのが最も効果的なのかを検討しながらトレーニングするのをおすすめします。