自重・ダンベル・バーベルでの正しい僧帽筋の鍛え方と効果を高める秘訣
僧帽筋という部位について、ご存じですか?
アスリートや筋トレが好きな方でないと、あまり聞きなれない部位かもしれませんね。
今回はこの僧帽筋の役割や、僧帽筋を鍛えるメリット、またそのトレーニング方法やトレーニング効果を高めるコツについてご紹介します。
これから僧帽筋を鍛えたいと思っている方の参考になれれば嬉しいです。
僧帽筋とは?
まず、僧帽筋って、どこの筋肉のことを指しているのでしょうか?
僧帽筋は、首の横、肩甲骨と鎖骨の間くらいにある筋肉のことです。
普段は首や腕を常に支えている筋肉です。
また、肩をすくめたり、持っている物を頭上に持ち上げたりする際に使う筋肉になります。
スポーツと僧帽筋の関係
僧帽筋は様々なスポーツで重要な役割として使われます。
僧帽筋をよく使うスポーツとは?
僧帽筋をよく使うスポーツは、上半身の瞬発的な力を必要とするものが多いです。
例えば、重量挙げや柔道、レスリングなど。
物や相手を持ち上げたり、引っ張ったりする力に僧帽筋は大きく影響してきます。
また、ボクシングや総合格闘技の選手も非常に僧帽筋が発達しています。
僧帽筋を鍛えることによって、パンチ力が上がりますので、鍛えている方は多いです。
以前NFLやK-1、バラエティタレントで活躍していたボブ・サップ選手の僧帽筋の発達にはテレビで見ていても驚きました。
当時ほぼ素人ながらアーネストホーストを圧倒したあのパンチ力は、あの発達した僧帽筋の賜物でもあります。
僧帽筋はステロイド反応の出やすい部位
僧帽筋は、ステロイド(筋力増強剤)を使用すると最もその影響が出やすい部位として知られています。
格闘技の選手でステロイドを使用している方は思いの外非常に多いです。
試合中の僧帽筋の尋常ではない発達を見て、薬物使用が疑われ、ドーピング検査をされるケースも少なくないようです。
一般の方が僧帽筋を鍛えるメリット
スポーツにおける僧帽筋だけでなく、我々一般の方にとっても僧帽筋を鍛えるメリットは多くあります。
どんなメリットがあるのでしょうか?
肩こりや頭痛などが改善される
上記でも述べましたが、僧帽筋は常に首や腕を常に支えている筋肉です。
この筋肉が衰えてくると、首や肩に負担がかかり、肩こりや頭痛の原因となります。
僧帽筋を鍛えることで首や肩の負担を軽減し、肩こりや頭痛などが改善されるメリットがあります。
姿勢が改善される
僧帽筋が弱まると、支えている首は重さに耐えきれず、前のめりになっていきます。
そのため背中も猫背になり、姿勢が悪くなってしまいます。
僧帽筋を鍛えることで首や背中を本来あるべき位置にまっすぐにキープしてくれるようになりますので、
姿勢が悪い方にとって、僧帽筋を鍛えることは非常におすすめです。
かなりたくましく見える
僧帽筋は顔に近い位置にありますので、この部分が発達していると男らしくたくましい印象を与えやすい部位です。
たくましい男性に見られたい方、いかつい風貌を目指したい方は必ず僧帽筋を鍛えましょう。首も太くなります。
上記のように、僧帽筋を鍛えるメリットはたくさんあります。
是非皆さんも僧帽筋を鍛えましょう。
僧帽筋の正しい鍛え方
それでは実際に僧帽筋を鍛えるうえで、どのようなトレーニングが有効なのでしょうか。
今回は「バーベル」「ダンベル」「自重トレーニング」に分け、それぞれのトレーニング方法を解説していきたいと思います。
バーベルを使った僧帽筋の筋力トレーニング法
まずはバーベルを使った僧帽筋の筋力トレーニングの方法です。
バーベルは高重量の筋力トレーニングができますので、とにかく僧帽筋を大きくしたい方は、バーベルを使って重たい重量で数回行う方法がおすすめです。
バーベルシュラッグ
- バーベルを握って持ち上げ直立し、腕は垂らした状態になります。
両足は肩幅よりもすこし開いておきましょう。 - 腕の力ではなく肩をすくませてバーベルを少し上に持ち上げます。
(肩を耳に近づけるような感じ)腕は伸ばしたままの状態です。
肩をすくませたまま、数秒間キープします。 - すくませた肩をもとに戻し、最初の姿勢に戻ります。
これを数回繰り返し行います。
バーベルシュラッグ参考動画
バックプレス
- バーをだいたい肩幅の倍くらいの広さで持ち、首の後ろ、肩の上にバーベルを乗せます。
- そのままバーベルをやや後ろ斜め頭上に押上げ、頭の上で数秒間キープします。
- その後ゆっくりとバーベルを下ろし、肩の上にバーベルを乗せましょう。
これを数回繰り返し行います。
バックプレス参考動画
ダンベルを使った僧帽筋の筋力トレーニング法
次にダンベルを使った僧帽筋の筋力トレーニングの方法です。
ダンベルは、軽いものや重いものまで細かく重量が設定できるうえに、バーベルよりもやや手軽でやりやすいので、初心者の方や女性~上級者まで幅広い方におすすめです。
ショルダープレス
- ダンベルを両手に握ります。
- 手を返して肘を曲げ、ダンベルを肩の高さまで持ち上げます。
- そのまま両手(片方ずつでもOK)を頭上にあげ、数秒間キープします。
- またダンベルを肩の高さまでおろしましょう。
これを数回繰り返し行います。
ショルダープレス参考動画
サイドレイズ
- ダンベルを両手に握ります。腕は垂らした状態です。
- 肘は曲げ伸ばしせず、そのまま肩の高さまでダンベルをあげましょう。
(鳥がバタバタ羽ばたくような動作)
これを数回繰り返し行います。
肘を伸ばして行うと、肘に負担がかかりますので、60度から90度曲げて行うようにしましょう。
サイドレイズ参考動画
自重での僧帽筋の筋力トレーニング法
自重でのトレーニングはその手軽さが魅力です。
ジムに行くのが恥ずかしい方や、近くにジムがない方でも自宅で気軽に行える僧帽筋の筋力トレーニングの方法をご紹介します。
懸垂(チンニング)
- 両手でどこかにぶら下がり、足が浮いた状態を作ります。
- そのまま腕の力で身体を持ち上げ、顎がぶらさがった棒の高さまで上がるまで持ち上げましょう。
- そのまま元の高さに戻ります。
これを数回繰り返し行います。
懸垂(チンニング)参考動画
紙袋を持って肩甲骨回し
紙袋でもリュックでもなんでも良いので丈夫な袋を2つ用意します。
その中に水を入れたペットボトルなどを入れましょう。
軽い場合はペットボトルの量を増やしたり、水のかわりに砂を入れましょう。
砂の場合、比重がおおよそ1.9から2.5にもなるので、2リットルペットを使えば5kgくらいの重さにすることができます。
- その袋を両手で1つずつ持ち、腕は垂らした状態で立ちましょう。
- 袋をもったまま肩をやや後方にすくませ、上まで行ったら前方に肩を出し、ゆっくりとおろしましょう。
荷物を持ったまま、肩だけをぐるぐると回すような感覚です。
これを数回繰り返し行います。
これが終わったら今度は逆回転で肩をまわしましょう。
以上が僧帽筋を鍛えるための筋力トレーニングの方法です。
他にもトレーニング方法はありますが、最も一般的なものを抜粋して紹介させていただきました。
ご自身にあったトレーニング方法を選んで、是非実践してみてくださいね。
僧帽筋の筋力トレーニング効果を高めるコツ
僧帽筋に限らずですが、筋力トレーニングは、ただやるだけでは、しっかりと負荷を与えたり効果を実感できない場合があります。
少ない時間で最大限の効果を得るために大切なポイントをいくつかまとめておきます。
筋トレ中はその部位をしっかりと意識する
皆様は筋力トレーニング中、何を考えながらやっていますか?
テレビを見ながら筋トレをしたり、悩み事や、明日の仕事のことなどを考えながらトレーニングを行っても、最大限の効果は得られません。
大切なのは、使っている部位をしっかりと意識することです。
先ほどご紹介した筋力トレーニング方法は、僧帽筋を鍛えるだけでなく、その周りの筋肉をつかっています。
本当に強くしたい部位を意識しないと、その部位以外の力でトレーニングを行ってしまっている場合もありますので、しっかりと僧帽筋に意識を向け、しっかり効いているかを確認しながらトレーニングを行いましょう。
プロテインをしっかり摂る
筋力をつけるためには、トレーニングだけではなく、しっかりと栄養を取らなければなりません。
特に筋肉をつけるためには、タンパク質をしっかりと摂取しなければなりません。
人間の身体は、筋トレにより強い刺激を受け、多くの細胞が傷つき破壊されます。
たんぱく質は、その傷ついた細胞を復元し、より強いものにする身体の働きを助ける力を持っています。
そのたんぱく質を多く含んだプロテインを摂取することで、より筋力トレーニングの効果を高めてくれます。
プロテインの摂取量については、トレーニングの量や生活リズムによって異なりますが、
筋力トレーニング後30分間は「ゴールデンタイム」と呼ばれており、最もタンパク質の吸収力が高いタイミングだと言われています。
最低でも筋力トレーニングを終えた直後に1回、プロテインを補給しましょう。
バランスの良い食事を心掛ける
筋力をつけるうえで必要な栄養素はたんぱく質だけではありません。
糖質やビタミンB、ミネラルなど、他にも多くの栄養を必要とします。
これらの栄養はやはり普段の食事でしっかりと摂ることが重要なので、3食きっちり、バランスの良い食事を心がけましょう。
しっかりと休息をとる
筋力トレーニングは、やればやる程その効果があらわれるわけではありません。
壊れた細胞が復元されなければ、筋力はついていかないので、しっかりと休息をとりましょう。
やりすぎはオーバーワークとなり、逆効果となりうる場合があります。
僧帽筋の超回復時間(筋力の修復にかかる時間)は約48時間と言われています。
僧帽筋のトレーニングを行った後、2日間は筋トレは他の部位を行うようにし、僧帽筋をしっかりと休ませましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
正しく僧帽筋を鍛え、健康的な身体を維持してください。
以上、正しい僧帽筋の鍛え方とトレーニング効果を高めるコツでした。